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『国際女性ビジネス会議』      多様性が生み出すイノベーションを感じ自分をアップデートする絶好のチャンス

ついに、今年もこの時期がやってきた。

第26回 国際女性ビジネス会議

21年7月29日、まだプレオープンで全く詳細情報の載っていないこの会議に、さっそく参加申込をした。
そして今回は、自分の参加費だけではなく、高額で参加が難しい学生達を支援するプログラム、マッチングスポンサーに志願した。

決して気軽に払えるほど安い参加費ではない。しかし、既にこのビジネス会議で多くの刺激と成長を得られる確信があり、即決できる理由がある。
学生のために支援することも、1年前から決めていた。

私の人生観を大きく変えた

国際女性ビジネス会議
(International Conference for Women in Business、 以下、ICWB)

朝から晩まで10時間に渡る濃密な1日の魅力を、少しでも多くの人に伝えたいと思い、昨年の体験を記そうと思う。


女性のための会議ではなく「自分」のための会議

キャリアウーマンの集まりか、との印象を持つ人もいるかと思うが、それは大きな誤解と無意識の偏見に阻まれて、絶好の機会を逃している可能性がある。

「女性」「ビジネス」と謳ってはいるが、私は、男性にこそお勧めしたいワークショップだと初めに伝えておきたい。また、育休中や、リタイアした女性、また主婦の方なども、自分には関係ないものと思わず是非興味を持ってもらいたい。

これは、働く女性の会ではなく、“自分”を感じる場であるというのが私の感想だ。

確かに四半世紀前、第一回の会議は働く女性のために開催された会だったのかもしれない。しかし26回を迎えた現在は、既に話は女性の問題ではなく、性別も国籍もどんな属性も関係がない、個々の特性と能力をどうコラボレーションして、新たな化学反応からのイノベーションを起こすのか。
ダイバーシティ&インクルージョンの必然性とその先に見える確かな希望ある未来を感じる、貴重な体験ができるワークショップである。

多様とはなにか

もし、“自分とは違うマイノリティにも理解を示す“、という、暗に自分がマジョリティにいるとの前提に立つ思考を持ったのなら、それはやはりあなたがマジョリティだと思い込んでいる証ではないだろうか。

多様性を考えるとは、「自分」が如何に特殊で異様でマイナーな存在であるかを認識し、また隣の人も特殊で異様でマイナーであると知り、詰まるところ自分にも他者にもマジョリティは存在しない。これが考えのベースになることだというのが、私の解釈だ。

その感覚を体感できるのがこのICWB。

まさに多種多様な人がその体験と思想を語り、多種多様なメンバーと成果を上げてきたこと、そしてこの場に「私」がいて、私も多様な一人だと感じることができること。自分は何者だろうか、そこに思いを馳せるきっかけをくれる場であった。

そうそうたる顔ぶれの講演者

各国政府の重鎮から、企業の経営者まで、日常生活ではまず会うことはできない人びとの、今発している言葉を聞くことができる、それだけでなんとも贅沢な機会であることに間違いはない。

メディアから送られてくる編集された言葉とは違う、生の心を聞くというのは、その人の本質に触れ、胸に響く言葉となって自分にインプットされる。

各人の熱い思いを聞き、自分は何に命を燃やすのか、そんなことを考えさせられる。

オンラインの可能性を強く印象付けられた

【参加するまでの不安とメリット】

リンク先のICWBの説明を見ると、ホテルで乾杯しているシーンなどが紹介されている。

そう、私が初参加した2020年より前、新型コロナウイルスの混乱前の2019年までは、当然のように都内の大きな会場で、ホテルの豪華な食事も楽しみながら開催されるものであった。

前述の豪華な講演者や参加者同士が直接話せる、リアルで熱い雰囲気を味わえたのだと思われるが、24年間続いたこの会もまた、新型コロナの影響で開催断念の危機に直面した。

しかし、主催の佐々木かをり氏を始め、開催スタッフの強い思いと努力により、当初まだそこまで浸透しているとは言い難かった、Zoomを用いての初のオンライン開催が決定された。

この決定は、開催側もさることながら、2019年の秋にこの会議の存在を知って参加することを決めていた私にとっても、期待と不安の入り交じることだった。

過去の会のプレビューをみても、熱い思いの人と直接話し、興奮冷めやらぬ参加者の様子が印象的だ。期待して参加しようとしていたが、オンラインの画面越しでそれが体験できるのだろうかという不安だった。

一方、オンラインで本当に有り難いのは、参加の敷居が下がったことだった。地方に住む私は、学びの機会を得ようと思っても、従来は平日定時後に都心で開かれるセミナーなど、そう簡単に出られるものではないものばかりであった。本会は休日に行われるが、それでも参加費に加えて往復の交通費(場合によっては宿泊費)を考えると、ちょっと簡単に出せる金額ではない。それでも行こうと腹を括っていたのだが、オンライン開催によりそれら諸経費の心配がなくなった上に、会場や食事の費用がないため、参加費自体の値下がりもした。

【驚愕したオンラインの体験】

そして、いざ始まってみて感じたこと。それは、今ここで1000人以上の人たちと、世界中で繋がっているというかつてない体感であった。

決してリアル開催と同じではない。過去の会に出席経験がある人は、期待していた経験とは違うものであったかもしれない。
しかし、オンラインだからこそ、オンラインでしか味わえない貴重な経験であった。

10時から始まった会議。
ビジネス界・政界・スポーツ界等、各分野をを牽引する名高い方々の講演やトークショー、パネルディスカッションなどを聞き、多様性を重んじ見事にマネジメントして発展・活躍している様子から、どの話でも背筋が伸びる思いがする。
そのように著名人が順次講演していくなかで、夜中のニューヨークからの講演など、世界各国に在住の人たちの声をその場で聞いている感動。オンラインコミュニケーションはすでにここまでできるようになっていたのかと興奮を覚えた。

オンラインのコミュニケーションは「場所の制約を受けない」
このたった一つのことで、様々な不可能が可能になってくる。
従来ならば物理的に会場に来られない人も、現地が朝であろうと夜であろうと、本人の時間さえとれれば自宅から1000人の人と出会うことができる。
非常にタイトスケジュールで当日も都合がどうなるかわからない政界人も、仕事で移動中の飛行機の乗り換え待合中に、空港のロビーから対話に参加するなど、当然あきらめるしかなかったことが、簡単に実現できることに、オンラインの大きな可能性を感じざるをえなかった。

また、円卓会議と称した好きなテーマごとに集まるパネルディスカッションでは、従来はホテルの個々の会議室に集まるようなところを、メインのウェビナーURLとは別のZoomリンクを用意することで、各々の興味分野での議論を聞くことができ、質問もまるでパネリストが目の前にいるかのように話したり、チャットでコメントするなどの新しいコミュニケーションの仕方を知ることができた。

ランチタイムには、参加者同士のネットワーキングトークも設けられ、今や当たり前となったZoomのブレイクアウトルーム機能によって、小部屋に分けられ、部屋ごとに対話をするという事もでき、当時知らなかったオンラインコミュニケーションのホスティングの重要性を学んだ。(私はこの時に、個人でもZoomの有料ライセンスをもって学ばなければならないと直感した)

オンラインで、これほどまでに人と近い感覚で会話ができ、むしろ広い会場で遠くの著名人の顔を見るよりも直接話すような体感ができるなど、時代が大きく変わることを感じた会議であった

そしてやはり女性が輝いている

冒頭から女性のためだけの会議ではない、と言ってはいるものの、やはり参加者や講演者の8割以上を占める女性たちの力強さは感じずにはいられない。各国の政界や企業、社会活動をしている女性の代表が紡ぐ言葉は、何も考えずに過ごしていては至れない。

女性だから・・・という言葉の無意味さに気づかされるだろう。

若い世代に希望を感じてもらいたい

参加者には若い学生の人もいる。その中には社会に出てからの立場に不安を抱える女性の学生もいるようであった。しかし、ここで登壇している女性たち、そして女性に限らないが、多くのスピーカーはだれもが特別な才能の持ち主というわけではなく、特別に熱く強い信念をもって生きている人たちだということを感じられると思う。漠然とした不安に押しつぶされず、自分の強い思いを真っ直ぐ出していけばよいということに勇気づけられるはずだ。

学生さんにはぜひ、マッチングツポンシー制度を利用し、支援を受けての参加に募集して見てほしい。人のお金でなどと遠慮することはなく、若いうちから広く世界をとらえることで、自分たちにも有意義な活動につなげてほしい。

共に活躍し補い合う社会に変えていく

性別役割分担、終身雇用といった、一つのフィールドでひたすら同じ仕事を極めていくのが唯一の正解である時代はすでに終わりを告げている。人にはそれぞれの人生に基づく、すべてオリジナルの視点があり、そこには誰もが目指すべきゴールなどはなく、個々が今求めるニーズが無限にある。だからこそ、異なる個々の視点が集まる事、その視点を複数のフィールドでシェアすることで、よりよいアイデアでチームを導くことができる。既に男性だけの話でも女性だけの話でもなく、個々の個性が活き活きと発揮され補いあう。そんな近未来を目指して、頑張る気持ちを奮い立たせてくれる会議であった。

ぜひ、多くの人に興味を持ってもらい、参加して見てもらいたいと思う。

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