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”生活の希望”を叶えるためのワークショップ

今年度は、3回シリーズで青年期の支援セミナーを開催しました。過日、最終回の「理想の地域生活に向けた準備〜本人の生活の希望を叶えるために〜」を開催しました調査などから分かる地域生活に対するニーズ」を共有した後、「理想の地域生活に向けた準備」について4つの視点で話題提供とワークショップを行いました。

ライフイベントから未来を予想する

  • 理想の地域生活は、一人一人の人生を考えることです。人生には、仕事や結婚、子育て、地域活動、介護などいろいろなライフイベントがあり、まっすぐな道ばかりではありません。

  • 本人•家族のライフデザインを大切にしてライフキャリアを描いていきましょう。ライフキャリアは、仕事をはじめ、家庭生活、地域社会とのかかわり、個人の活動(自己啓発・趣味)など、生活全般において生涯にわたり果たす役割や経験の積み重ねのことをいいます。

人生における役割の組み合わせ(ライフキャリアレインボー)

  • D・E・スーパー氏は、キャリアを「人生のある年齢や場面の様々な役割(ロール)の組み合わせである」と定義し、この概念を「レインボー」に例えて説明しています。

  • キャリアを職業だけでなく、個人の成長や生活の変化などもキャリアとして捉え、それぞれのライフステージにおいて欲するものを実現すべきだという考えです。

  • 生活の希望を叶えてあげるため、その方の持っている様々な役割に目を向けたいと思います。

理想の地域生活のため“本人らしさ”を引き出す

  • 理想の地域生活を考えるとき、私たちは、お子さんたちの『その人らしさ』を維持していきたいと願います。この『その人らしさ』とは、相手を思いやった配慮ある言葉ですが、『その人らしさ』を決めているのは、誰でしょうか? 実は、本人ではなく、サポートする側が生育歴や仕事歴、性格などから推察していることなのかもしれません。

  • 「その人らしさ」とは、お子さんにとっては「本人らしさ」です。分かりやすく言えば「自分らしさ・私らしさ」です。だから、外から判断した「その人らしさ」と「本人らしさ」とは違います。

  • 理想の地域生活とは、自分の人生に主体的に関与することの実現だと考えています。私たちは、その達成のために支援体制を構築していきます。問題は“本人の理想”を表明することに困っていることです。だから、理想の地域生活にむけた準備の中心は、やはり意思決定支援です。チャレンジドにとって最も重要なスキルだと考えています。

本人のQOLを向上する

  • 人生に対する満足度を高めていくために、一人一人の生活場面における意味ある、重要な活動を引き出すことから始めてみたいと思います。例えば、興味関心チェックシート、食事・睡眠などのADLから買い物などのIADLや、外出、仕事まで幅広く網羅したチェックにより、その方の趣味嗜好を知ることができます。

  • 一人ひとりのOQLを向上するため、現在行っていることを振り返り、興味や関心をチェックしましょう。そして、今後行いたいことにも目を向けてみます。

オリジナルのワークショップをとおして、生活の希望について考えました。



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