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【読書メモ】組織コミットメントと近い概念があるけど何が違うの?:高木浩人著『組織の心理的側面 組織コミットメントの探求』(4/8)
第4章では組織コミットメントと類似する概念との相違について検討がなされます。ワークコミットメント、職務満足度、離転職の意志、知覚された組織サポート(POS:Perceived Organizational Support)、心理的契約、との関連が考察されています。 職務満足度との関連まず相違点について二点挙げられています。第一に、職務満足度はある時点での職務に対する満足度であるのに対して、組織コミットメントは組織全体に対する感情です。二つ目は時間軸の相違で、組織コミットメン
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【読書メモ】「年齢が高い=組織コミットメントが高い」という神話の虚構:高木浩人著『組織の心理的側面 組織コミットメントの探求』(5/8)
第5章からは組織コミットメントに関する実証研究が扱われます。本章では、年齢や勤続年数との関連について、先行研究をレビューしながら存続的コミットメントから明らかにしています。 まず本書の執筆年を意識する必要があるでしょう。本書が書かれた2003年は、ネットバブルが崩壊し、日本のIT企業大手を中心にリストラが叫ばれていた時代です。つまり、雇用の流動化が本格的になり、終身雇用が実質的に終わりを迎えたことが多くの社会人にとってなんとなく感じられる時代でした。 こうした時代を念頭に
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【読書メモ】職種による組織コミットメントの違いとは?:高木浩人著『組織の心理的側面 組織コミットメントの探求』(7/8)
第6章では組織コミットメントに何が影響を与え、何に影響を与えるのかについての考察がなされました。それを承けて第7章では、職種ごとに影響の差異はあるのかについて考察が為されます。 先行要因は職種によって大きな差異あり本章では、一般事務・販売・サービス、製造・加工、技術職、といった多様な職種ごとにどのような差異があるのかを分析しています。それぞれに差異がある状況なのですが、特に興味深いのは技術職において、同僚との人間関係がよくなると愛着要素が低くなるという逆相関が見られている点
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【読書メモ】今後の組織コミットメント研究の展望とは!?:高木浩人著『組織の心理的側面 組織コミットメントの探求』(8/8)
最終章では、組織コミットメント研究の今後に向けた展望が語られます。2003年という本書の出版年を鑑みれば、その後の実務面での展開と符合する箇所もありなかなか興味深い内容です。 ここでは三つほど目に留まったものを取り上げてみます。 ①規範的要素を深掘りせよ!?Meyerらの一連の研究によって、組織コミットメントは三次元から構成されるという考え方が一般的になっています。そのうちの規範的コミットメントは組織に居続けなくてはならないという義務感からくるものですが、こうした義務感自