SmartHRのマーケティング組織Ver.2020
SmartHRの岡本(@takaokamoto1)です。
2020年からSmartHRのマーケティング組織は少し体制を変更します。面接などで「どんな組織体制ですか?」と聞かれることが多いので、わかりやすいようにnoteに書いておくことにしました。一言でいうと、機能別から目的別に変わります。
機能別から目的別に
これまでは、デジタルマーケティング・オフラインマーケティング・広報・メディアユニットの4つのユニットで構成されていました。このうちのデジタルマーケティングとオフラインの2ユニットが変わります。
これまでは
デジタルマーケティングユニットは、オンライン広告によるリードジェネレーション、MAを活用してのリードナーチャリング。
オフラインマーケティングユニットは、展示会などのイベント全般やTVCMなどのオフライン広告の企画、実施。
と、デジタルとオフラインのような機能・方法によって役割が分かれていました。機能によって分かれているので、それぞれのユニット内で施策ごとにKPIが異なる(リード獲得なのか、認知獲得なのかのような)ことのある体制でした。
2020年からは、この体制を目的別に変更します。
どう変わるかというと、リードマネジメントとブランドマーケティングユニットと異なる目的を持つ組織になります。
ブランドマーケティングユニットとは?
SmartHRのブランドマーケティングユニットは、マーケティング活動によるブランド作りを担っていきます。
SmartHRの導入や利用に係わる経営者、決裁者、人事労務担当者、従業員の潜在ニーズを理解し、より多くのSmartHRの導入や利用に係わる方に、より大きな好意を生み出すための施策やSmartHRとして伝えていきたいメッセージを提供し続け、中長期的に成長させていく。
そのために、どのようなメッセージをどのように届けるかを戦略的に考え、包括的マーケティングプランを策定、実行します。
リードマネジメントユニットとは?
リードマネジメントユニットは、リード獲得(リードジェネレーション)から育成(リードナーチャリング)、商談化(再商談化)までのリードライフサイクルのデザインとマネジメントを担います。
SmartHRの導入や利用に係わる経営者、決裁者、人事労務担当者、従業員のニーズの顕在化、より強い興味付け、利用意向を高めていく。
そのために、オンライン・オフラインと様々な手法を利用し、最も事業成長に貢献するリードライフサイクルをデザイン、そのためのマネジメントをしていきます。
事業成長に貢献するというのが重要で、売り切りではないSaaSモデルにおいては、十分にプロダクトの提供価値とユーザーの課題がマッチした状態での商談を作ることが重要です。
このように
ブランドマーケティングとリードマネジメントは、その目的が異なるものであり、方法論で制約されるものではありません。どちらにおいても達成したい目的のために、オンライン・オフライン適した方法を選択していきます。
なぜ変えるのか、分けるのか?
理由は、以下の3つです。
1、中長期的なブランド施策を打っていく必要がある事業フェーズに入ってきた
2、目先のリード獲得に意識を取られ、(中長期的な)ブランディング活動にコミットすることが難しい
3、リードマネジメントとブランドマーケティングでは、使う脳みそが違う
1つ目は、事業として顕在層・顕在的なリードは、すでにかなり取れてきてしまっていることに起因しています。まだ顕在化していない潜在層へ認知、好感を高めることと同時に既存ユーザーとのさらなる強い結び付きに重要さが増してくるフェーズになってきたということです。
2つ目は、リード獲得と認知獲得のような異なるKPIを1つの組織が持つことの難しさからです。どうしても月末や期末になるとリード獲得数へのコミットが強くなり、中長期的な認知施策の優先度・リソース配分が難しくなるということです。
最後の3つ目がどう違うのかというと、リードマネジメントで重要になってくるのは情報設計能力で、ブランドマネジメントで重要になってくるのは感情設計能力だというです。
ここでいう情報設計能力とは、前述のリードライフサイクルをどうデザインするかの設計能力のことで、論理性(左脳)が求められます。また、感情設計能力とは、態度変容を起こしにくい潜在層にそれを起こさせるための創造性(右脳)が求められます。
どちらが優れているとかではなく、どちらにウェイトが置かれるかという意味合いです。
おわりに
今回はこのような形に組織を変更しますが、組織というのは、内部・外部環境に影響を受け、その事業目標の達成のために柔軟に形を変えていく必要があります。常に1つもの、同じままではいつか成長が止まり、適切ではなくなるものなので、これで良しとせず、常に可能性を探り続けていきたいと思います。
次回は、リードマネジメントについて詳しく書きます。
お楽しみに!
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