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DUNE/デューン 砂の惑星

やっと、見ることができた…。

ワクチン接種が進んだことにより、映画館で映画を見ることに対して恐怖感を抱く人が減ったということもあるのだろうが、最近、洋画、邦画問わず上映時間の長い作品の公開が相次いでいる。

自分が現時点で見ている作品では、2時間44分の「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」、2時間33分の「最後の決闘裁判」、2時間28分の「燃えよ剣」がそうした長尺ものにあたる。
本作「DUNE/デューン 砂の惑星」も2時間35分だし、まだ見ていないが、「エターナルズ」だって2時間36分もあるらしい。

でも、こうした長尺ものって見に行くのに、かなりの体力・気力が必要なんだよね。睡眠不足や疲れがたまっている時だと睡魔に襲われる可能性が高まるし、尿意をもよおさないかという心配もある(秋から冬は特に。夏でも冷房が効いている映画館だと、そうした不安は起きる)。

さらに、2回目のワクチンを接種してからは、何故か疲れやすくなり、集中力が低下しているので尚更だ。だから、余程、体調が安定している時でないと、こういう長尺映画を見に行く気がしないんだよね。

そして、コロナの影響で公開延期されていた作品の公開ラッシュ状態が続いているので、公開から日数が経過すればするほど、上映館や上映回数が減らされてしまい、さらに、見に行くタイミングが合わないという状況になっている。

そんなわけで、何とか納得できるレベルの睡眠時間を確保できたので、本作を見に行くことができた。

1984年のデヴィッド・リンチ監督版の「デューン/砂の惑星」は当時、洋楽に興味を持ちはじめていた自分にとっては注目の作品だった。スティングが俳優として出演し、TOTOが音楽を担当していたからだ。
でも、映画館で見ることはできなかったので、テレビ放送された時が初めての(というか現時点で唯一の)鑑賞だった。

元々、長大な原作を2時間17分にまとめたのだから分かりにくくなっているのに、それをテレビ地上波の放送に合わせてカットしているのだから、全然話が理解しにくくなっていて、退屈な作品だと思ったことは今でも覚えている。

そんなあまり良い印象のない作品のリメイク版をわざわざ見に行こうと思ったのは、本作のメガホンをとっているのがドゥニ・ヴィルヌーヴ監督だからという理由にほかならない。

アカデミー作品賞にノミネートされた「メッセージ」、1作目のファンからは否定的な声もあるものの個人的には好きな「ブレードランナー2049」はともに哲学的なメッセージを込めたSF大作であり、本作もSF作品だから、そうした作品に連なるものとして見ておくべきだなと感じていた。

また、続編制作の話も正式に発表される以前からウワサになっていたので、となると、今後のためにも見ておかなくてはというのも鑑賞の動機だったりもする。

そして、実際に見た感想としては、リンチ版ほどではないけれど、やっぱり見ていて時間を感じてしまうなというのが正直なところであろうか。

リンチ版は米国では大コケしたのに、今回のバージョンは米国をはじめ海外では好成績を上げていて正式に続編制作がアナウンスされたくらいなのに、日本での興行成績はイマイチってことは、作品の出来・不出来に関係なく、この「砂の惑星」というコンテンツそのものが日本人には受け入れにくいってことなのかな?

でも、本作の原作である「デューン 砂の惑星」って、明らかに「スター・ウォーズ」や「風の谷のナウシカ」に影響を与えていることは間違いないし、「マッドマックス」特に「怒りのデス・ロード」は影響下にあると思うんだよね。

「スター・ウォーズ」を例に出せば、主人公が帝国軍と戦う、舞台は砂の惑星、特殊な能力を持つ血筋を巡る話、西洋視点で見ても東洋視点で見ても何かチャチなチャンバラが繰り広げられる等々、共通点は多いしね。

こうした「スター・ウォーズ」や「風の谷のナウシカ」、「怒りのデス・ロード」は日本でも支持されているのに、「砂の惑星」は一般受けしないというのは、やっぱり、キャラクターが地味で区別がつきにくいからなのかな?それとも、テンポのせい?

とりあえず、主演のティモシー・シャラメは男の自分から見ても美しいと思った。あと、出番は少ないけれど、ゼンデイヤの顔は親近感があるなと思った。というか、つい先月、存在を知ったばかりなのに、先月いっぱいで活動休止してしまった地下アイドルグループの自分の推しメンに雰囲気が似ているんだよね。それから、ワーナーの大作映画ってアジア系キャラを出すの好きだよね…。

それにしても、打ち切られたジャンプ連載漫画みたいな終わり方だったな…。邦題では伏せられているけれど、原題は「DUNE PART ONE」だから、元々、続編を作る気マンマンだったわけだし、そうなるのは当然なんだろうけれどね。
まぁ、リンチ版が興行的にも批評的にも失敗したから、実際に公開されるまでは続編のことをあまり公にしたくないってのはあったんだろうとは思うけれどね。


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