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「手作り犬ごはん」のすすめ

今回は、柴犬どんべえ(もうすぐ14歳)に与えている「手作りごはん」について書いていきたいと思います。犬の餌を「ごはん」と表現することに抵抗がある人もいるかと思いますが、そこはご了承ください(笑)。それと、自分は決して「ドッグフード派」を批判するつもりでも、否定するつもりでもないことをご理解いただけたらと思います。

「手作りごはん」を始めたきっかけ

今、どんべえには手作りのご飯を与えています。始めたのは彼が生後7ヶ月くらいのとき。それまではヒルズサイエンスの普通のドッグフード(ドライ)をあげていたのですが、毎食決められた量をただ与えることに対してどことなく「味気なさ」を感じるようになっていました。

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ある日のこと、いつものように朝どんべえと散歩をしていたら、道の向こうから中型のミックス犬を連れた人が歩いて来ました。大人しそうな犬だったしどんべえも興味津々だったので、飼い主さんにも挨拶をして近づけたのですが、突然スイッチが入ったそのミックス犬が、咄嗟にどんべえに襲いかかり尻尾に噛み付いてきたのです。

慌てて引き離したのですが、尻尾から流血するわ、どんべえは泣き叫ぶわでこっちも気が動転してしまい、すぐさま動物病院に連れていき、感染する恐れがないか調べてもらいました。怪我自体は大したことなかったのですが、それから10日くらいは生きた心地がしなかったです。

「手作りごはん」は、犬とのコミュニケーション

その間、色んなことを考えました。ちょうど去勢手術を終えた直後だったのですが、その時も動物病院に数時間ほど預けたことで、どんべえの僕に対する信頼感が、だいぶ薄れてきている気がしていたのです。そこに今回の出来事が重なって、おそらくどんべえは「こんな飼い主と暮らしてもロクなことがない」という気持ちでいるんじゃないかと考えるようになりました。

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なんとかその、崩れかけている信頼関係を修復する方法はないか、どんべえと心を通わす手段はない打ろうかと考えを巡らせ思いついたのが、「どんべえのご飯を毎回自分で作り、それを与える」ということでした。

「手作りごはん」の与え方

それからは試行錯誤の連続です。手作りのごはんって、どうやって作ったらいいのか、犬にあげていい食材・必要不可欠な食材はなにか、量はどのくらいにしたらいいのか、等々。いろんな本を読んだし、ネットでも情報を集めまくりました。とにかく、チョコやネギ類を与えては絶対にダメだということは分かりました。それから手作りだと塩分調整が難しいということ、乳製品はお腹を壊す原因になるので、与え過ぎに注意することも学びました。

そんな最低限の知識を頭に入れつつ、どんべえの好物は何か、どんな調理法に喜ぶのか、日々観察する中で知っていく喜びは格別でした。ある意味では、食事を与えることが彼とのコミュニケーションになったのです。

とはいえ、とんでもない失敗もやらかしてきました。最悪だったのは、肉の量が少な過ぎて彼の免疫力が著しく低下し、なんと「アカラス」という病気を発症させてしまったこと。「アカラス」についても追々書いていこうと思いますが、この時とことは本当に、どんべえに申し訳ないことをしたと今でも悔やんでいます。

そんなこんなで、今の「どんべえごはん」の内訳を書くと……

・ 白米(彼は今、腎不全を患っているので、タンパク質量の低いLGCソフトを与えています)
・ 鶏肉(低価格なので、主に胸肉を与えています)
・ 野菜、海藻、菌類(キャベツやニンジン、ナスなど緑黄野菜やサツマイモ、ワカメ、椎茸といった7種類前後の食材を、細かく切って鍋で煮ています)
・ アマニ油(油分を補給するため、小さじ1程度を垂らしています)
・ 生姜のすり下ろし(殺菌と免疫力アップのため)

これらをバランスよく混ぜ、前回のnoteで紹介した腎不全用のサプリと共に与えています(腎不全になる前は、週に一度くらい卵黄豆腐なども与えていました)。

白米はまとめて3合くらい炊いて、それを1食分にタッパーで分けて冷凍保存しています。野菜も大鍋でドカッと煮て、それを1食分ずつタッパーで分けて冷凍保存。鶏肉も同様です。それを毎回レンジで解凍しています。

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1回の量ですが、これもよく「犬の頭蓋骨をお椀として考え、その中に入るくらいの量がちょうどいい」なんて言われてますが、季節によっても食べる量は変わってくるし、本人の体調によっても変わります。

「手作りごはん」のメリット

なので、毎回様子を見ながら「最近、太ってきたから少し減らそう」とか、「毛がごそっと抜け変わる時期だから、免疫力つけてもらうために少し肉を多めにしよう」とか、その都度調整しています。ペットフードのように栄養バランスが一定のものをあげているわけではないので、こればっかりは食欲とか、ウンチの量や質とか、元気に動いているかどうかとか、コンディションを見ながら決めていくしかない。

でもおかげで、どんべえのことよく観察するようになったし、日々の些細な変化にも気をつけるようになったと思います。前回も書いたように、緑内障を早期発見できたのもそのおかげだと思っています。

手作りご飯にしてよかったことは沢山あります。ドライフードよりも圧倒的に水分が摂れるので、基礎代謝も上がっているはず。前回のnoteでも書いたように、体臭がキツくなくなったのと、毛艶が良くなったこと、ここ十数年ずっと食欲旺盛なのも、手作りごはんのおかげだと思っています。そして何より、犬にとって毎日の楽しみである「食う、寝る、遊ぶ」のうちの、「食う」を一緒に楽しめることは、飼い主として何よりの喜びです。

実はどんべえ、乳製品に目がなくて、チーズやヨーグルト、牛乳(最近は豆乳)を食後にもらえることを生き甲斐にしていたのですが、腎不全を患ってからは「お預け状態」が続いています(タンパク質を制限しなければならないため)。もっと老犬になって、食欲も低下してきたら、その時はまた彼の大好物を好きなだけ与えてやろうと思っています。

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