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京急で朝に走る全座席指定列車に乗る

 大都市圏では、主に通勤時間帯に
着席保障
をした列車がよく走っている。

そんな列車で、座席指定の運用では
座席は進行方向に向く
通勤電車がある。

それ以外の課金を必要ない時には、
一般車両としてロングシートで走る。

それをデュアルシートと呼ぶ。

関東大手私鉄にはそんな車両を
走らせていることが多い。
そのひとつでデュアルシートのクロスの
状態で
乗りにくい京急を選んだ。



クロスシート進行方向向き

■京急の通勤時間帯に走る指定席列車



 その名を「ウイング」号という。
そして、朝に走るのは
「モーニングウィング」号という。

朝ラッシュ時は、こちらの3号だけ
デュアルシート車両を連結している。

しかも、12両編成のうち後ろ4両しか
デュアルシートはない。

前8両は日中もクロスシートで
運用される車両だ。

■なぜ、わざわざこのようなクロスシート車両を開発?


 新1000形の1890番台が
このデュアルシートを備えた車両だ。

これは、1つにクロスシートは
2100形と呼ばれる実質的には快特専用で
8両編成のものしかなかった。

かつては、600形と呼ばれる
ツインクルシートという特殊なボックス席を
備えたクロスシート車用があった。

しかし、車端部の一部を残し
ロングシートに改造されてしまった。

また、昨今の課金制の座席指定サービスの
需要が高まっていた。
そこで、有料列車の12両化を目論んで登場した。

なお、2022年の鉄道の友の会の
ブルーリボン賞を受賞した。

■通勤時以外の用途


この窓のない所にはトイレが設置されている


 通勤時の有料列車以外の用途には、
団体列車に使おうということらしい。

これは、車内に同社では初のトイレが
設置されたことが大きい。

つまり、ある程度長い時間の
乗車も考慮している証だ。

例えば、アルコールを提供する列車などの
企画にも使えるようにか?と推察してしまう。
僅か4両編成に2箇所も設置されている。

■現在の運用


 まずは、朝のモーニングウィングは
この3号1本。

それから、夜のラッシュ時には、一般の快特に
併結する形で一部有料座席の列車として
金沢文庫まで運転されている。

 さらに、主に羽田空港ー逗子・葉山を結ぶ
急行列車の一部に連結され運用されている。

 こちらは一般車両としての運転なので
ロングシートの運用である。


前面は普通の車両

■モーニングウィング3号に乗る

この列車は、京急のデュアルシート車両で
数少ないクロスシートでの営業列車だ。


券売機でも販売している。
きっぷはQRが印刷されている



横須賀中央駅から乗り込む。
この列車は、乗降駅が決まっており、
乗車駅は三浦海岸・横須賀中央
金沢文庫・上大岡で降車駅は品川の一択だ。

一番の特徴は、横浜駅を通過することだ。
ウィング号は、通常8両編成で運転することが
多いがこの列車は12両編成。

三浦海岸ー金沢文庫は4両編成。
そして、デュアルシートの指定席に
割り当てられるのは三浦海岸と
横須賀中央駅のみである。

そして、金沢文庫で前に8両を増結する。
これは、金沢文庫と上大岡駅に充てられる。

■乗車方法は少し変わっていたー


 京急ウィング号はほとんどが地元の方の
利用だろうから、ほとんどの方は
何の不思議も感じないかもしれない。

 一番驚いたのは、列車に乗るときに
出入口を制限していること。
そして、駅員さんがQRコードリーダーを
持っていて一人一人確認していることだ。

 出入口を制限してこのように改札しているのは、
昔の国鉄時代の整理券制で乗車できた
ホームライナーのようで懐かしかを覚えた。

■料金は安め?

 この列車に乗車には、
料金が300円必要である。
京王ライナーが400円に比べると
安いかな?
東急のQシートも400円。

ダイヤとしては、前後を走る快特や
特急と平行ダイヤで
これらの列車を追い抜く事はない。
ただ、横浜を通過するのが大きな特徴。

■まとめ


・団体列車での活用まで考えられたデュアルシート車両
・京急初のトイレ付き車両
・朝のウィング号でデュアルシート車両は3号のみ

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