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リカンベントで登れることを示したくて(後編)パワトレを初めてから現在まで

初ローラーそしてズイフト

ヤビツから戻ってきて持続的に踏むことが出来ない現状を改善しようとしてやったことはパワートレーニングバイブルを元に朝にL3をして通勤でインターバルをすればバランスよく鍛えられるのでは?と思い朝に20分でもローラーをする事を決意。
初めてのローラーは250wが非常に辛く15分と保たなかったがなるべくそれを毎日30分以上やるように続けていた。そして保育園送り迎えの相変わらずインターバル。ローラーではつまらなくなりkickrcoreを導入。
リカンベントに乗り始めて1年ちょっとしてズイフトレースに出た。
初レース
この頃既に1時間半4.04倍でFTP的にも4.8倍程度で1年と少しで正しく急成長。
またセグメントでKOMを捕り始めていて今まで運動で優れていた経験が無かった自分はやり方が優れているからこんなに急成長したんだと思い込んでいた。

通勤とズイフトと偶にヒルクラで馬鹿が溶けていく

その辺りからリカンベントでエベレスティングして富士ヒルでゴールド取れるタイムでリカンベント登板性能を示そうと思った。自分なら出来ると思った。
毎日ルーティンの繰り返し。朝テンポやり通勤でインターバルやり偶にヒルクラ。ただ現実は甘くなくずっと4.8~4.9位でPWRは上がらない。
SSTばかりやったらFTPは下がる。その中でヤビツに登ったら落車したり初都民の森は51分台とPWRの割には速くない。
何故ヒルクライムはこんなに遅いのかとログを見直していくとMUSESという前が451で後ろが700Cのミッドレーサーリカンベントは車高が低く一見速く走っているように感じるが実走から前後700cのpelsoというハイレーサーの方が速い事に気付く。
これは451の抵抗が大きい事が起因だった。

pelsoで初のヒルクラは49分32秒だった(車体重量全て含め13.5㌔)

そこでハイレーサーのpelsoで都民の森を走った時にようやく50分の壁を越える事が出来た。ただPWRが上がった訳では無い。もう少し出力を上げないとスバルラインで目標タイムは届かないのでは思っていた。

そんな状態が1年以上続くことになる。現実を知り、だけど明るくずっとやれたことを示していこうと。どんな形でもやっている事をツィッターに投稿。心はリカンベントでヒルクライムを速く登れる事を示せないのではないかとも。
その中で色々模索している内にガーミン先生の負荷バランスの山を合わせていると調子が安定している事に気付いた。


今でもこの山の形を意識している


調子が安定して踏めるようになった事によりven-topで63分台出した。けど現実はそんなに甘くないと分かっていた。そこまでPWRは上がった訳でない。けどやり続けた。
偶に短いセグメントでランクインやKOMを取るもヒルクライムが速くなったわけでないしと考えてしまい投稿はポジティブだけど心は折れかけていた。

エベレスティングとPWRの大きな上昇

そうして停滞してから1年半以上、リカンベント乗り始めて2年半以上経った中で目標の一つ、エベレスティングをしようと思った。その時のPWRは相変わらず4.9~5.0程度。でもそれくらいあれば出来ると思った。そして準備して達成した。


恐らく世界初となる認定されたリカンベントでのエベレスティング

この時期は朝空腹でローラーしてからインターバルをし始めていた。このエベレスティング後に体重も少しずつ減っていき急に出力が少しずつあがり更には調子が安定するようになってきた。
また自分自身の出力の上昇も信じられなくなり対外的にもデュアレコを取った方が良いと考え日常的に取るようになった。
スマトレもkickrcore⇒kickrv5に変更した。
この時のメニューは
・平日:朝1時間~1時間半空腹Z2~Z3ローラー
    及び通勤ショートインターバル 
・休日:朝Z2~Z3 3時間程度ローラー 連日TSS150程度
疲労感が強いい時はインターバルの量を減らしCTLは常に120~130程度で気付いたら1時間約5倍踏めるようになっていた。

1時間4.98倍まで達成した時ナギさんと一緒だった

そこからルーティンを繰り返し1時間5.2倍程度まで踏め遂にはven-topのタイムは59分を切った(58分46秒)。この頃には単独でスバルラインなら斜度が低いし出力が下がってもゴールドタイム以上は可能ではないかとリカンベントのエアロ含め期待をしてしまった。そう。初挑戦で絶望する事となる。

スバルラインでの出力と重量の問題

初スバルラインのログは以下の通り

タイムは69分53秒

料金所からというタイムで65分切るどころかギリギリ70分を切った程度。この時の体重が55.3㌔だったので高地補正を入れると4.82倍とベストより1時間出力が0.4倍低い出力だった。
この出力の低下は上のログの通り最初に踏みすぎていたのが悪い。がそれを考慮しても予想よりタイムが非常に遅い事に絶望した。もう無理じゃないかって思った。
そりゃそうだ。この時のpelsoはボトルいれて車体重量13.5㌔位。体重55.2㌔に対して13.5㌔。車体と身体(衣服)合わせ70㌔程度あるのだ。そんなんで軽量級が料金所からといっても65分切るなんて例えFTP6倍あっても可能かわからないそんな重量だ。
エアロがその重量差を覆すほどある筈がない。
リカンベントのエアロは自分自身で期待する程でないと散々呟いておきながらそのエアロを過信していたのは自分自身だったとはまさにピエロ。

車体重量13㌔超えでようやく30分を切る

現状を確かめるため平均斜度がスバルラインに近いヤビツでNP289(5.23倍)とタイムからようやく「ヒルクライムは重量が大事!!!!」と学ぶ。
リカンベント乗り始めて3年以上してである。
ヒルクライム重量が軽い方が良いともう1万年と2000年前から言われていた事だ。
コイツ馬鹿じゃないの?って思うかもしれない。
が私自身もそう思う!!オレは馬鹿だ!!!!

軽量化とトレーニング

そこからはとにかく軽量化を測った。シートを変えフロントシングルにしブレーキワイヤーを変えハンドルはオープンハンドルからナローハンドルに。
最終的にボトル抜いて12㌔台後半だった車重は10㌔切るまでに

before


after

更に軽量化の影響で都内での坂での大きなセグメントKOMも取れるようになりカスイチショートで鯖さんはやとさんと追いかけっこ(先頭から5分差、15分差で走り始めて追いかけっこ)を行い少しずつ自信を持てるようになった。
追いかけっこは非常に楽しかった。

灰になる前


勝負は追いつけず負けたけどKOMはゲット

またFTPも少しずつ上っていった。

20分走は5.85倍、提示FTPは308w(5.6倍)に

実走では都民の森は誕生日に工事ストップやダンプの右折待ちを除くと46分10秒程度で登りきり実走NPは過去最高の5.28倍、ヤビツは28分49秒のNP5.35倍でようやく目標としていたタイムにあと少しという所までに。

現在のトレーニングメニューは
・月曜日 :朝1時間半程度Z2~Z3で空腹ベース+通勤インターバル
・火~木曜日:朝1時間半程度Z2~Z3で空腹ベース+通勤インターバル
     もしくは30~45分SST~閾値クライムとベース+通勤インターバル
・金曜日 :朝1時間半程度Z2~Z3で空腹ベース+通勤インターバル
・土曜日 :朝TSS50程度のZ2~Z3のベース
・日曜日 :3時間以内でのTSS150を越える全力走(主に高強度有酸素)
火曜~木曜日はガーミンの負荷バランスと体調をみて決めて感覚的に疲労感が多い場合はベースをやっています。

今後の事

ここまで積み上げた理由は「リカンベントは・坂が遅い・ロードより出力が10%下がる」の否定の為でヤビツやら都民の森でその速度及び自身のFTPで出力低下は無いことを証明し目標は道半ばだけど目的はほぼ達成してしまった。
ロードみたいに自分よりも出力が高い人が沢山いるという状況ではなく常に「本当にそこまであがるのか?そもそもその素質があるのか?」と誰もやっていない領域に脚を踏み入れていく感覚は常に不安がつきまとったが我ながらよくやったと思う。
ただまだ記録としては少ないので今後は色々なリカンベントの記録を更新していきたいと。出来たら正式な記録としてレースに出てみたりあとはずっと自身のロールプレイングゲームをやっていてその結果をツィッターで流していた感覚なのでもう少し他者と関わり誰かともっと走ってみたいなと。

リカンベントは登れない遅いってなった時、リカンベントでもここまでの記録が出来るんだよって知ってほしいなと。
そして少しでも坂に対する気持ちに前向きになれたら嬉しいなって思います。

                           おわり


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