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リズムがドットになり、旋律が線になる。

久保晶さん個展「Fanfare」

東京藝術大学大学院美術研究科油画技法材料研究室に在籍していた
久保晶さん。
今は離れてしまったスタジオモカ〜の初期メンバーでもあり、
そのオープンアトリエにお邪魔して拝見したのが最初だ。
その後、修了展で実に多くの作品を拝見した。彼女は多作な作家なのだ。
その数の多さに、修了展のときは(鑑賞者としての私の)焦点が定まらないような感覚を覚えた。

今回は、中目黒の薬膳カレー&&薬膳料理「香食楽」の二階を会場とした小品を中心とした展示である。

今回も控えめに多作である。
久保さんは、趣味でバイオリンを弾いている。
だから、彼女の身体の中に常に音楽が響いている。



彼女の画は(私が拝見した限りでは)その音楽をモチーフにしていることが多い。少なくとも、画の中にリズムがある。
それはいくつものドットとなって画の中に現れる。
それをつなぐように描かれる線は、あたかも旋律のようだ。
今回は、そこにスパイスの香りが漂う。



久保さんの画を拝見するとき、
彼女とたくさん話せるのがまた楽しい。
もう正確な言葉は思い出せないのだが、
彼女は画を描くことを、
日記を綴るのと同じような感覚だと言っていたように思う。

修了展のときと変わらず、彼女の描きたい気持ちは健在だ。


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久保晶 個展
「Fanfare」
会場
薬膳カレー&薬膳料理「香食楽」2F
@kakura_nakameguro
開催期間
2020.11.7(土)〜12.6(日)
Lunch 12:00〜17:00(LO16:30)
Dinner 18:00〜22:00(LO21:00)
18:00〜22:00は完全予約制。お電話でご予約承ります。
定休日 月火(祝日11/23はopen)
不定休 水(お電話でお問い合わせ下さい)

サポートしていただけたら、小品を購入することで若手作家をサポートしていきたいと思います。よろしくお願いします。