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Web制作の費用を値上げしたい!どのタイミング、どういう理由で値上げをするのが顧客の納得を得やすいのか?

Web制作費の値上げは、基本が人件費なので、材料費が上がったからとか、分かりやすく納得ができる理由を付けることが難しいです。

社員の給料が上がった、事務所の賃料が上がったなどの理由は、顧客にとってみると値上げの理由にはなりませんし、納得できるものではありません。

では、どうしたら顧客に理解と納得をしてもらったうえで、値上げをすることができるのでしょうか。

どこの制作会社だって、値上げしたいのはやまやまですが、あまりに強引な値上げをすると、顧客との継続した取引きが難しくなる場合だってあります。

一度出した制作の費用感を上げるのは、かなり難しいのです。

私の経験上ですが、いくつかのポイントで値上げという感覚をなくして、制作費全体を底上げすることは可能です。
私はWeb制作会社の経営に10年以上関わってますが、創業当時より少しずつ制作費は上がっています。
単価こそ変わっていませんが、あの手この手で、同じ制作内容でも少しずつ費用感を上乗せしてきました。

この記事では私の経験上の、値上げの交渉ポイントについてまとめてみました。

ちなみに、この記事での「値上げ」というのは、単純に単価を上げるというわけではなく、いかにして制作費用全体をアップさせるということです。
たとえば、今までLP制作を30万で出していたところを、50万円にするという全体的に制作費用をアップするためのポイントです。

顧客との関係性もあると思いますので、ケースバイケースではありますが、一つの参考としていただけると幸いです。

すでに取引をしている顧客に対して、いきなり単価を値上げするのは難しい。

代理店など、すでに複数案件を継続して取引きしているような顧客に対して、意味もなくいきなり単価を値上げするのは、かなりハードルが高いです。

以下私の失敗談ですが、いきなり料金設定を変えると、クレームにつながります。

<予告なしに制作費の値上げをしてみたら、やっぱり怒られた。>
https://note.com/takamoto/n/nf34de48bf97d

継続して仕事をもらえるということは、その制作会社の費用感を分かったうえで発注しているので、そこで費用感がいきなり変わってしまうと、下手すると失注する可能性も出てきます。

複数の案件を受注しているような顧客だと、値上げは大幅な売り上げ減少にも繋がるので注意が必要です。
(小さな制作会社は、致命的にダメージを受けたりしますので)

代理店から受注する仕事であれば、値上げをするに関しても、代理店がエンドクライアントにきちんと説明して納得をしていただける理由がないと厳しいでしょう。

逆にきちんと代理店がエンドクライアントに納得させられる理由があれば、値上げの余地は十分にあるのです。
これは直接の取引でも同様です。

制作費用の値上げは、基本的に理由作りが大切なのです。

まずは値上げを見据えた、制作見積もりの計算設定を。

まず最初に、制作費の値上げをするには、いつでも値上げをできるような、金額の設定をしておくことが必要です。

たとえば、制作会社の中には「デザイン一式50万円」など「一式」で制作費用を提示する会社もあります。

これだと、前回50万円だったものを60万円に値上げした時、値上げの根拠に乏しく、企業によっては値上げを受け入れていただけない場合が多いです。

ですので、何人日といった工数計算、何ページなどの細かい単価設定にしておくと、後々案件に応じて値上げがしやすいです。
この場合、値上げというか、実際にかかる時間なのですが、高度な技術が必要、調査検証が必要、など実際に発生する作業に対して、値段を提示しやすいのです。

単価自体を変えてしまうと、顧客は直感的に値上げされた、と損した気分になります。

しかし、単価ではなく数量を上げることで、実際に色々やらないといけないことがあるんですよ、という説明にもなり、その分費用を計上しやすいのです。

ですので、見積もりの算出方法については、なるべく細かく調整できるような設定をお勧めします。

ここからが、値上げ交渉のポイントです。

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