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蝶!

蝶!

幼虫から蝶になるには

サナギになる

一度、液体になり

そして、形ができる

サナギになってから

10日目

羽化

羽が伸び

そして、飛び立つ

エリカは 少し離れた空間から

包まれ

そして、溶けて消えていく自分をみていた

何も感じない

意識ははっきりしている

溶けて流れ

形がなくなる

一度流れて行ったものが

再び、集まり

そして、形作られる

その過程は

アメーバの

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暗黒!

暗黒!

それは、果てしなく広い暗黒エリカ は小さな一粒の物体

永遠につづく

途切れのない空間

体の芯はまだ暖かった

でも エリカは皮膚から冷たさを伝わるのを感じた

心地よい

心と体

脳と筋肉

光に触れられた瞬間

何ものにも言い換えようがない何かに満たされた

すべてが 無 と 万物 とをあわせ持った感覚

エリカ は目を開けるが何も見えない

いや、見えている

暗黒果てしなくつづく暗黒

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コミュニケーション!

コミュニケーション!

白い霧の先に見える

暖かい光

光の波に乗って

声が聞こえてくる

『エリカ なぜこない

 ここがあなたの居場所だ
 
 さあ・・・・

 きなさい』

光に向かって歩き始める エリカ

『あなたは誰

 なぜ、私なの

 何んで、私の場所なの

 そこに行けば会える?』

といいながたゆっくりと歩き続ける エリカ

暖かい光に近づくにつれて

声は鮮明になった

『エリカ きなさい

 あ

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え・・・・・・!

え・・・・・・!

なんか、包まれている

右手が動かん

『なんやこれ・・・』

と心でつぶやく エリカ

かすみが晴れて

目が見えるようになった

白い天井

そこに、ムクっとうっとうしい顔が現れる

「大丈夫ようやな・・・

すごかったらしいで

ちゅうまっとったて

スーパーマンみたいやったてと」

オヤジ・・・・視界から消えたかと思うと

ベットが心もち起き上がってきた

『ラクや・・・』

「どや、ちょ

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ホホをうつ風!

ホホをうつ風!

ホホをうつ風を感じ

エリカ 

河川敷で、

クロスバイクを横にねそべって

青空を見つめていたはずが

すっかり寝込んでしまった

風に意識を現在に引き戻された

エリカ はムクっと起き上がり

目をこする

うすぐらくなり始めている

スマホを見ると何回もかかっていた

オヤジからだった

リコールする エリカ

「おい。どこにいるんや

 学校から帰ってこないから

 晩御飯の準備、オレが

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ストーンヘンジ!

ストーンヘンジ!

エリカ は大学に戻りアースネットで再び検索を始めた

「アースネット。サルセン石 の情報検索。

 古い順に読み上げて」

しばらくすると、アースネットが検索結果を音声で報告を始めた

「エリカ 検索完了しました

 一番古い情報は、紀元前2000年に石板に記録があったという報告が

 1915年に調査報告があります。

 ロンドンの大英博物館に保存されていた石板の言語解析から

 サルセン石 の

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サルセン石!

サルセン石!

ハワイの王国には、ワイアレアレ山の頂上付近で発見された

彫り物

が保管されている。

100cm程度の高さ

1778年。ここハワイを訪れた キャプテン・クックにより発見された。

山頂にあったものを海岸沿いの建物におろし、保管していた。

エリカ は、この岩石のような 彫り物 を調べ尽くしていた

今回、ようやくハワイ政府(ハワイはすでにアメリカから独立した国家となっていた)

の許可を得て

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アナタは?

アナタは?

白い霧の中を漂う エリカ

体は中に浮き

横になっているのか

立っているのか

わからない

そう、無重力のような感じ・・・

うっすらと、暖かい光の点を見つける エリカ

引き寄せられる

す〜と

体が、もっていかれる感じ

歩いているのではないな(こりゃ・・)

と思いながら、光に近づく エリカ

だんだん、見えてくる

光のみまもと

そこには、暖かいひありを放つ

人の輪郭をした

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2045年!

2045年!

霧につつまれ 方向がわからないまま漂うように歩く エリカ。

手に少し痺れを感じる。

『あ、痛いな〜。何これ、やけど?』

と思いつつ、どこにいるかわからず、行き先を予見するように歩く。

少し歩いていると、水のうつ音が聞こえてきた。

ノドの渇きを感じた エリカ の歩くスピードが上がる。

目の前を遮る木々をかき分けてみると、そこには青く光かがたく滝と湖が見に入る。

急いで下に降りていく エ

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展示会での光!

展示会での光!

暑い夏がすぎ、涼しい秋まじかの10月1日。

エリカは 

ベイエリアにある展示会場をぶらついていた。

市民展示会

夏休みの間に彫り上げた 

【 GOOD - ONE】

【グー】の形にほられた、高麗石(コウレイセキ)を出展した。

他の展示物を、なんとなくみていても

ひいでなく 、 自分のは良い出来だと感じる。

ぶらつくうちに、人だかりができているエリアがあった。

近づくにつれて 

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人生には「意味」よりも大切なものがあるのかもしれない!

人生には「意味」よりも大切なものがあるのかもしれない!

家の2階。

窓から風を入れて、机の上に広げたノートに

【 Good - ONE 】

とカラフルに書き記した横に 彫り物 が置かれている。

その机につっぷして、昼寝をしている エリカ。

夢を見ていた。

そこは、2045年(今から20年後)。

エリカは、青い海と自然に恵まれた幻想的な建物の部屋にいる。

5人で円を描いて座っている。

円の中央には、100cm程度の高さの 

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風の流れで思考をうながす!

風の流れで思考をうながす!

学校からクロスバイクで、家に帰るはずが

ふと、気がつくと、河川敷のバイクロードを走っていた。

風が気持ちい!

バイクロードに沿って、走りながら、ホホの上を流れる 風 から刺激を受ける。

エリカの頭の中では 『タイトル、タイトル・・・・』と鳴り響き

エリカのホホは、緩んでいた。

楽しみだった!

認められたことがない エリカ にとって

先生の 褒め言葉 が最高に嬉しかった。

市民展示

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始まり

始まり

暑い!

汗だくで目が覚めた。

エリカは、汗でベトベトになったシャツをつまみあげて、汗だくなことを確認する。

夏は、クーラーのない部屋はきつい。。。

夏休みはあと半分。

はやいな~と思いながら、シャワーを浴びるために部屋を出て、下におりる。

すると、オヤジが食卓で、ステテコ姿で朝飯をガツガツ食べているのが目に入る。

す~と、脇を通って、風呂場に行き、シャワーを浴びた。

『冷た、気持ち

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