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不登校だからこそ、生活リズムを整える

あなたのお子さんは、毎日元気に学校に通っていますか?

うちの息子は通えていません。
中学二年の期末試験が終わったころから様子がおかしくなり、学校に通うことが困難になりました。
ある朝、いってらっしゃいと送り出したのに、学校に来ていないと連絡があり、慌てて探しに飛び出しました。通学路を探して回ってもどこにもいなくて、いったんマンションに戻るとそこでぼーっと突っ立っている息子を見たとき、これはダメだなと思ったのです。

それでもそのときはまだ、保健室登校でもいいから学校には行っておいた方がいいという気持ちでいたので、毎朝息子に付き添って、どうにか学校まで送り届けようと試みました。
しかし、学校に近づくにつれ、どんどん足取りが重くなり、ついには一歩も前に進めなくなって震えている姿を見ると、いいから行ってきなさいとはとても言えませんでした。

かかりつけの児童精神科の先生に相談したところ、いったん学校のことは忘れて家で休ませなさい、ということになり、一学期を残すところあと一週間というところで、一足先に夏休みに突入、そのまま不登校になりました。

ただ、生活リズムだけは崩さないようにしようと親子で決めました。
だらだらと朝も夜も関係なく過ごしていたら本当にダメになってしまうと思ったので、とにかく朝はきちんと起きて、夜は寝る、というのを以来ずっと徹底させています。

不登校になって以来、毎日ウォーキングと称して外に連れ出し、学校の近くを通る練習をしました。決して無理はさせずに、これ以上近づけない、と言われれば別の道を通って家に帰りました。
そんな生活を続けるうち、しばらくすると、誰もいない校門前を通り過ぎるだけならできるようになりました。すごい進歩だね! とめちゃくちゃ褒めたのを覚えています。

そんな息子は今、支援教室の指導のために週に二回、一時間だけ学校に通っています。
ただ、他の生徒の姿が見えると体が動かなくなってしまうので、授業が始まってから学校に入り、次の授業が始まってから学校を出る、という方法で対応してもらっています。
休み時間に出入りすると、どうしても他の生徒と遭遇してしまうので、学校と話し合った結果そうなりました。

一度、三者面談のために放課後になってから息子を連れて学校に行ったとき、他の生徒が校門前にたむろしているところを無理やり突破させたらパニックになってしまいました。その様子を担任の先生も見ていたので、当面の間、無理はしないでおきましょう、ということになったのです。

幸か不幸か、コロナ禍以降、全生徒にパソコンが配られ、教室で行う授業に限り、オンライン配信をしてもらえることになり、カメラもマイクもオフにした状態ではありますが、一応授業には参加できています。
ただ、今住んでいる自治体では、オンライン配信での授業参加は出席扱いにはなりません。その辺の対応は自治体によって違うので、オンラインでの参加が出席扱いになる自治体がうらやましく感じます。
今は、週二回の支援教室と、別室で受ける定期テストの日だけが、遅刻扱いの出席としてカウントされています。

そんな調子ですから、テストの点がいかに良かろうと、成績はせいぜいよくて3にしかなりません。
不登校になる前は、苦手な体育以外は4と5しか見たことがなかったので、3や2が並ぶ成績表を見たときは、本人以上に私がショックを受けました。自分があまり勉強が得意なたちではなかったので、成績のいい息子が密かな自慢だったのです。

この子の学力なら、いずれは都内でもトップクラスの高校に行って、いい大学に行って……と以前は期待していましたが、そんな未来はもうありえないのだろうなと感じています。
ですが、トップ校に行くことよりもまず、息子が息子らしく生きていける道を模索することのほうがずっと重要である、というのが、夫婦共通の認識となりました。
今は、通信制の高校に入ることを目標に、情報集めをしているところです。

息子は発達障害だけでなく、起立性調節障害も患っているので、朝が弱い傾向にあります。今は血圧をあげる薬を飲んで、かなり改善はしていますが、朝なかなか起きられないのは相変わらずです。

起きるのが辛そうなのを見ると、もう少し寝かせておいてあげたい気持ちにもなります。でも、やはり朝はきちんと起きて、昼間活動して、夜に寝る、という生活リズムだけはくずさないようにしよう、と息子と約束していますので、朝はきっちり起こすようにしています。
幸い、授業をオンラインで配信してもらっているので、それも朝きちんと起こす理由付けにもなっているので助かっています。

あと、毎日欠かさないようにしているのがウォーキングです。
不登校になった当初は、学校に行く練習のためでしたが、他の生徒に会わずに学校に行くだけなら行けるようになったので、学校はもうコースから外して、もっと広い範囲を毎日三十分くらい歩くようにしています。
登下校がない分、放っておくとずっと家で過ごすことになってしまうので、それでは体力が落ちる一方ということで、毎日欠かさずウォーキングに連れ出しています。

不登校だけど、規則正しい生活を送る。
それさえできていれば、今はそれでいいと思っています。





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