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⑥1-1 積立 『若手医師のための 最低限知っておきたい お金の知識(仮)』

Kindle出版を目論見中の本『若手医師のための 最低限知っておきたい お金の知識(仮)』の第6回です。

本の目次のうち、本日はNISA / iDeCoがテーマです。

1.必ずやるべきお金のこと
1-1 NISA / iDeCo
  1-2 ふるさと納税
  1-3 確定申告
2.やってはいけないお金のこと
  2-1 電話勧誘の不動産投資
  2-2 不要な保険加入
  2-3 浪費
3.保管すべき書類

目次

今日は積立投資の話です

1-1から抜け出す気配はまだまだありません。
章の構成は、最終的に練り直しが必要そうです。


本文はここから


NISAのメリットは非課税、長期保有、複利

 積立投資は、毎月決まった日に決まった金額で自動的に買い付ける方法です。どの程度をお金を投資に回すのかは個人個人の状況によりけりです。ですが、少なくとも手取りの10%は投資の財源にしましょう。理想的な貯蓄率は20-30%程度と言われることが多いようです。
 先に検討したとおり、NISA枠を早めに埋めたいのは事実です。しかし貯蓄率を増やしすぎて生活が困窮するのはオススメできません。私たちが目指すのは超長期投資。無理のない範囲で、というのは重要な要素です。
 まずは、運用に慣れる目的も兼ねて、手取りの10%から運用を開始しつつ、「生活防衛資金」の確保を目指しましょう。生活防衛資金とは、仮に収入がなくなってもしばらくの間生活を続けるためのお金です。
 一般に、毎月の生活費の3か月から6か月分と言われています。医師の仕事の安定感を考えれば、生活費の3か月分も現金を確保できれば充分だと思われます。いざとなれば、医師はバイトだけでも生活は賄えますしね。
 生活防衛資金が確保されたら、徐々に投資に回す比率を高めましょう。無理のない範囲で、かつ最短でNISAの1,800万円の枠を埋めることが目標となります。

 そして、この積立投資の最も有効な点は、自動化です。
 自動化により、確実に投資資金が確保され、価格の推移からも意識を遠ざけ、平均的な価格で金融商品を取得することができます。ひとつずつ考えていきましょう。

 積立投資は、毎月決まった日に決まった金額で自動的に買い付けます。自動的に買うためには、収入の中から投資に回すお金を先に確保しておかなければなりません。
 貯蓄ができない人の特徴のひとつは、貯蓄する金額を決めずに、お金を使って残った分を貯める人だと言われます。支出がしっかりコントロールされていればこの方法でも問題はありませんが、意識していないと支出は膨らむばかりです。
 これに対して積立投資にしておけば、自分がお金を使ってしまうより先に投資に使うお金を確保しますから、イヤでも投資の原資を貯蓄することになります。この積立によって、確実に運用にお金を回すことができるようになるのです。

 そして自動化のメリットで見逃せないのが、投資信託の価格を気にする必要がなくなることです。
 ひとたび投資を始めると、私たちは「投資を始めた次の日から、「儲かっているか、あるいは損をしているのか」という呪縛に囚われます」(『毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術』)。自分が買った投資信託が上がっているか下がっているか気になって仕方がなくなるのです。下がっていようものなら、ショックのあまり売却してしまう愚行に出てしまったりするのです。
 積立で自動化していれば、その価格に関わらず積立金額分だけ自動的に購入されます。金額は一定で、購入できる金融商品の量だけが増えたり減ったりします。もし自動化していなければ、毎月価格を確認しては上がった、下がったと一喜一憂させられます。
 いま私たちが目指す資産運用は、月単位での短期投資ではありませんよね?10年以上、さらには20年30年といった超長期の運用を考えているはずです。したがって、日々の価格変動は長期投資の妨げにしかなりません。不必要な心理的動揺を回避するためにも、価格を気にせず購入できる積立投資は有効なのです。

 そして結果的に、この積立投資はドルコスト平均法と呼ばれる投資手法を採用することになります。次の図を見てください。

ドルコスト平均法

 曲線は価格の推移を示しています。積立投資を用いて、ある投資信託商品を丸印のタイミングで定額で自動的に買い付けたとします。すると、青い円のタイミングでは価格が高いため、あまりたくさんの商品を購入することができません。一方で、値下がりをしている赤い円のタイミングでは、同じ積立金額でもたくさんの商品を買うことができます。
 これを繰り返すと、徐々に平均の購入額を下げることが可能です。この例ではこの投資信託商品の価格は上がったり下がったりの横ばいで推移しています。平均の種購入額が下げられていれば、価格が高めの水準に戻っただけでも利益が生まれます。
 ドルコスト平均法は、さも投資において有効な手段であるかのように説明されることがあります。しかし現実的には、投資においてドルコスト平均法の優位性が示されているわけではありません。気休めと言われることもあります。しかし、投資を本業としない私たちにとっては、購入するタイミングが適度にずらされることによって平均的な価格で購入できることは、安心材料にはなってくれそうです。

 こうして、積立で淡々と投資をします。そして購入した金融商品を数十年にもおよぶ超長期に渡って保有して運用を続けるのです。


つづく

字数カウント
①1-1 投資信託総論  2700字
②はじめに 2000字
③1-1 投資リスクとシミュレーション 3500字
④1-1 NISAとiDeCo 総論 1700字 合計7900字
⑤1-1 NISAのメリット 1,800万円のパワー 1500字
⑥1−1積立について 1800字
合計 11200字

積立の話は必要なのですが、どこに挿入するかは後々考えます。
とりあえず今は執筆作業を前進させます!

次回は長期投資について。
NISAが無期限になったのって本当に大きいですよねー!


お読み頂きありがとうございました。
スキやコメントを頂けたらとても嬉しく思います。
また、いやコレは違うよ!という箇所があれば是非ご指摘をお願いいたします。


髙草木


*この記事はあくまで私の個人的な考えを述べたものであり、投資を勧誘する目的ではありません。いずれの投資方法も損失を生じる可能性があります。最終的な投資判断は、ご自身で決定ください。
また、私は各種制度や法律について専門的な能力を有しておらず、記載された内容の正確性や有益性を保証するものではありません。またこれらの制度自体も今後変わる可能性があります。
したがって、仮に本記事をご参考に投資等を行って いかなる損失が出たとしても一切責任を負うことはできません。全てご自身の判断、責任のもとお願い致します。

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