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④第1章-1 NISAとiDeCo総論 『若手医師のための 最低限知っておきたい お金の知識(仮)』

Kindle出版を目論見中の本『若手医師のための 最低限知っておきたい お金の知識(仮)』の第4回です。

本の目次のうち、本日はNISA / iDeCoがテーマです。

1.必ずやるべきお金のこと
1-1 NISA / iDeCo
  1-2 ふるさと納税
  1-3 確定申告
2.やってはいけないお金のこと
  2-1 電話勧誘の不動産投資
  2-2 不要な保険加入
  2-3 浪費
3.保管すべき書類

目次

今日はNISAについて述べていきます。

本文はここから


NISA, iDeCoは税金対策の救世主

 先ほどの勤務医の資産形成シミュレーションでは、1,000万円以上の税金がかかってしまうことがわかりました。

 しかし、NISAとiDeCoがこの高額な税金を解決してくれる救世主です。

 まずは両者の概要から説明していきますね。
 NISA(ニーサ)とはNippon Individual Savings Accountの略で、日本語では少額投資非課税制度、と呼ばれます。ここで注目すべき単語は非課税です。そう非課税なんです。つまりNISA制度を利用した投資での収益には税金がかからない、ということです。
 また、「少額」とは書いているものの、元本で1,800万円まで非課税になりますから個人としては決して少額ではありません。機関投資家とよばれるプロの投資家は、億単位のお金を運用しますから、それから比べれば少額なだけです。

 もうひとつのiDeCo(イデコ)は、individual-type Defined Contribution pension planの略です。あぁもう、本当に英語は読みにくいですね。日本語では個人型確定拠出年金と呼ばれます。
 しかし、日本語になっても意味がよくわかりません。簡単にいえば、個人個人で、毎月決まった金額を自分で支払って(=確定拠出)運用し、自分の年金を自分で作ろうよ、という制度です。
 このiDeCoも運用の収益は非課税です。ただiDeCoは税金面の話が少しややこしくなるので、のちに整理してお伝えしますね。

 これらの制度をフル活用すると、いったいどれほど税金を減らせるのでしょうか?

 先ほどの勤務医の資産形成シミュレーションの例を使って考えてみましょう。
 手取りの10%を41年運用したとき、元本の総額は4,010万円で、金融資産の総額は9,756万円でした。収益は5,746万円で、何もしなければ税金は1,167万円でした。

 結論を先にいうと、NISAとiDeCoのフル活用によって、税金は1,000万円以上も削減できます。
 この段落は計算の根拠を示すので、興味ない方は次の段落に進んでください。NISAは元本1,800万円が非課税対象です。iDeCoは勤務先によっても異なりますが、ここでは月額2万円まで利用可能だとします。iDeCoを月額2万円ずつ投資して、残金をNISAに回す場合、27年で1,800万円の枠が埋まります。その後の14年で新たに投資する部分が課税対象となります。その期間中での累積元本は1,228万円で、運用終了時には1,624万円です。その収益は396万円ですから、この金額に税金がかかります。したがって、396×20.315%=80万円が納めるべき税金です。よって、1,167-80=1,087万円もの税金を削減できたことになります。
 さて、この試算で注目すべきは、NISA枠が終了したあとの後半の投資部分の収益です。元本は1,228万円と大きい割には収益は396万円とそれほど大きくありません。これはつまり、投資の収益の大部分は、運用期間のうちの初期から中期に投資した資産を、長期間運用し続けることによって生み出される複利が担っているということです。
 したがって、NISAやiDeCoの恩恵を最大化するためには、投資を始める時期は早ければ早いほどよい、ということです。


 ですから、できるだけ早く投資を始めたいところです。

 しかしその前に大前提、証券口座を持っていますか??
 もし証券口座を持っていない場合は早急に作りましょう。ネット口座が便利です。
 オススメは最大手のSBI証券か、私も運用している楽天証券です。投資はクレジットカードでも可能ですから、主に楽天カードを使用し、楽天モバイルも使用しているような、いわゆる”楽天経済圏”に所属している方は楽天証券での口座開設がオススメです。
 とくに楽天経済圏に所属していない場合は、SBI証券がオススメです。SBI証券口座と三井住友系のクレジットカードを組み合わせれば、"SBI経済圏"の仲間入りです。三井住友カード プラチナプリファードを利用した場合、クレジットカードの積立投資で最大で30,000ポイントを得られますから、33,000円という高い会員費用を賄えます。日常の買い物でも高いポイント還元率を有するカードであり、検討の余地が充分あります。


 では、証券口座を準備したら、まずはNISAを始めましょう!


つづく

字数カウント
①1-1 投資信託  2700字
②はじめに 2000字
③1-1 投資リスクとシミュレーション 3500字 
④1-1 NISAとiDeCo 総論 1700字 計7900字

短めですが今日はここまでです。
次回はNISAについて考えていきます。


お読み頂きありがとうございました。
スキやコメントを頂けたらとても嬉しく思います。
また、いやコレは違うよ!という箇所があれば是非ご指摘をお願いいたします。


髙草木


*この記事はあくまで私の個人的な考えを述べたものであり、投資を勧誘する目的ではありません。いずれの投資方法も損失を生じる可能性があります。最終的な投資判断は、ご自身で決定ください。
また、私は各種制度や法律について専門的な能力を有しておらず、記載された内容の正確性や有益性を保証するものではありません。またこれらの制度自体も今後変わる可能性があります。
したがって、仮に本記事をご参考に投資等を行って いかなる損失が出たとしても一切責任を負うことはできません。全てご自身の判断、責任のもとお願い致します。

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