Open Team Building : #04 目標

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 選手の意見のグラフ化をまず振り返ってみます。一度目の意見の集約を可視化したあとに、改めて意見を求めたものが以下になります。

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 次にこれらの項目はどんなものなのかを、分析をしていきます。

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 オンコートとオフコートに項目を分けることができます。現在オンコートで何らかのアクションを起こすことは難しいことから、オフコートで何ができるか徹底的に考えようと働きかけをしました。

 その上で、オフコートの項目は以下の5つの要素に分けることができます。

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 1・コミュニケーションが重要な要素
 2・TESRAで取り組める要素
 3・広報(発信)につながる要素
 4・社会性
 5・1~4にも関わりそうな人間性や魅力。抽象的な要素。

1・に関しては、選手とコーチングスタッフ陣の間でのコミュニケーションと、
フロントスタッフとのコミュニケーションの2種類があります。前者は今すぐ取り組み、後者はチームが活発化する際には準備ができているように取り組みます。

2・に関しては、実際に行動を起こすのは先になりますが、具体的な計画をする必要があります。この過程も選手の経験になるので、コロナ禍でもできる準備は何なのか考えることが大切です。

3・に関しては、今すぐに取り組むことができ、今だからこそ力を入れてやるべきことです。選手もそれを強く認識をしています。

4・に関しては、コロナの影響で人に会う機会が減少し、意識しにくい状態です。社会性はチームビルディングでも度々登場するキーワードです。これに関してはセミナーが有効な方法と考えています。ただし、その前にチームフィロソフィーが明確になり、それに沿って活動することでより効果的になると考えていることから、まだ深くは掘り下げていません。

5・に関しては、人と接する時の感謝であり、その人との繋がりを深めていく人間力であり、エネルギーを周囲に与える魅力です。一番抽象的な事ではありますが、「こうありたい」というイメージを継続して持ち続けることが必要です。

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 オンラインセッションを通して、上記の要素と特徴を確認したところ、選手はすぐに変化をしたと感じています。特に3つめの要素である「知ってもらえたり喜んでもらえる活動」≒「発信」が変わりました。

 具体例1 長澤 健司によるinsta live    を週に2回実施(選手との対談)
 具体例2 小倉 渓    によるinsta story のコンテンツ増加(食事・懸垂)
 具体例3  樋口 大倫による投稿企画の実施(過去のエクセレンス写真)

 このような事例を通して、応援をしてくれる人に喜んでもらう行動を実感する。そしてその効果(フォロワーの増加や、反応)を知る事で、より積極的に取り組むことができる。そんな良いサイクルを生み出すことができれば最高です。

 オフコートで何ができるかを徹底的に考え、成し遂げたい要素に対して目標設定をする。そして実行することが重要です。なぜなら目標があったとしても、曖昧で漠然としたイメージしかなく実現に近づけないこと、具体的な一歩を踏み出すことができずに終わってしまうことがよくあるからです。

 さらに言えば、目標設定をして具体的な一歩を踏み出すというこのプロセスを習慣化することがより重要といえます。

 習慣化するためにまず選手が取り組んでいることは、当たり前のことではありますが、小さなことでも良いので目標設定をしてみることです。例えば1日30品目を摂取する。例えばSNSのフォロワーを50人増やす。例えば読書の時間を2時間設ける。達成の難しさは人それぞれです。*コーチライセンス研修会でも習いましたが、達成がやや難しい目標設定をすることの大切さも伝えてあります。

 これが何の役に立つのか。これからコロナ対策が徐々に変わり、オンコートで過ごす時間が増えてくるであろう時に必要なスキルになると考えています。例えばどんな練習をするのか。夏場の練習はただ走るだけでも汗を多くかき消耗をし、疲労感と充実感を得られます。体力はつくかもしれません。辛い練習をしていると言えます。しかしその時間をより効果的なものにするために、目標を明確に設定し、適切な一歩を踏み出すことが重要です。この習慣の有無は大きな差になります。

 そしてこのような話をするときに切り離せないのが「手段と目的」の概念です。目的のための手段であり、手段を目的化してはいけない。ここで言えば習慣化は目的ではなく、目的を達成するための手段です。この認識を忘れてはいけません。

 今回選手に求めたことは、なんにせよ一歩踏み出す癖です。次の段階で目的に近づく一歩を意識できるように、チームビルディングを進めていければと思います。

#03 #04 の2回にわたり、選手へのアプローチ・共有の過程を紹介しました。次回はまたスタッフのミーティングに戻り、より深いチームフィロソフィーの構築の過程をご紹介します。引き続きおたのしみに。

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 今回のキーワードは目標としました。目標と目的。似ているようで違うものです。強い明確な目的を持つことがどれだけ重要か。そんなことを考えながら見返していた写真、そこから椎名を思い出しました。ここ数年、きっとある1つの目的のために努力をしてきた選手です。コートにたつこと。復帰すること。その目的はチームメイトもスタッフもドクターもファンも全員が認識しており、サポートをしてきました。その過程の苦労や苦労、そして苦労をしっているからこそ、2/8 香川戦での活躍は多くの人に感動を与えました。エネルギーを与えました。そしてそれがなぜ起きたかといえば椎名がもつ、人との繋がりを深めていく人間力であり、エネルギーを周囲に与える魅力だと思います。こうありたい、という思いを常に持ち続けることができたのだと思います。チームの一番近いところで、見本となる選手がいてくれてよかったと思います。

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