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10年間勤めた会社を退職します。

今日は自分にとってひとつの節目となりました。10年間お世話になった会社を退職しました。10年間、文字で書くと短いですが時間にしたら長いものです。その間にプライベートでは結婚し娘も生まれました。そのプライベートを支えるためのものでしかなかった仕事に対しても、いつからか自分のライフワークとも言えるような情熱を持つようになりました。そう思えるにいたる環境を用意してもらえていたことに、心から感謝しています。ありがとうございます。

なぜ?

端的に言うと新たなチャレンジがしたくなったのです。ただ、シンプルに新たなチャレンジをしたいだけなら同じ職場にいても作り出すことは可能です。実際に退職の相談をしている中でも、私の心に響くチャレンジを提案していただくこともありました。それでも私は自分のミッションをより自分の果たしたいように果たせる場所を求めていたのだと思います。今の場所でもそれができわないわけでは決してありません。自分の北極星を持つことは自分のエゴを持つことなんだとも今回感じています。

最近、読んだ「これは水です。」という卒業スピーチも今の自分に刺さるものがありました。

これまで作り上げてきた過ごしてきた環境というものは、どんどん自分の中の当たり前になっていきます。感謝すべきことも、直すべきことも、作ってきたものも、与えられているものも、当たり前になります。その当たり前の水の中で泳いでいる自分は、違う水の中でも本当に泳げるのだろうか、どちらの水が良いとかではなくただ知りたいのです。同じように転職に関して「隣の芝は青く見える」とはよく使われる慣用句です。私自身もそう見えてしまっているところはあるかもしれません。ですがその青さにあやかりたいわけでも、その上で胡座をかきたいわけでもないのです。その芝生は本当に青いのか、青いならなぜ青いのか、その芝の上で自分が踊れるのかそれとも転んで大怪我をするのかが知りたいのだと思います。

もうひとつは、社内のアジャイルコミュニティの隆盛です。私は社内でもアジャイルの旗振りを先陣きってやってきたつもりです。その旗を一緒に持っていてくれた同僚たちが、いつしか自らの旗を振るのを見られるようになりました。プロジェクトや社内の活動で確実にアジャイルなあり方が偏在していることを感じられるようになりました。間違いなく今後もより広く深く続いていくことだと思います。知識以上にマインドセットに共感して共有してくれているので、偉そうに聞こえるかもしれませんが「大丈夫だな」と思えたのです。

悩んだ

それでも悩みはしました。給与や昇給など待遇でも不満があったわけでもありません。冒頭に書いた通り情熱もあり、社内で最年少でマイスターという役職も拝命することもできました。一社の中で勤め上げる価値もとても理解できます。信頼貯金、人間関係を知っているからこそのやりやすさ、どちらも次はまた組み立てていかなくてはなりません。シャイ、なんていうと30代も半ばになって何言ってんだと思われるかもしれませんが、私はもともと積極的な方ではありません。それらの話以上に、社内でも情熱を持って事業を動かしている方々が多くいることも、魅力であり続けています。

それでも決めた理由はすでに書いたとおりです。ただ、私は辞めたあともお互いに「すっぱい葡萄」になりたくないというところが心からの願いです。たらればなどはなく、すべての選択肢が尊重され尊敬されることが今後の縁にもまた繋がってくるのだと思います。そしてそれは果たされるのです。

感謝

退職のメールを書く際に全社員の名簿を眺めていたわけですが、本当に多くの方にお世話になっていたことを痛感しました。仕事やそれ以外の場面で色々支えていただきました。転職を決めてからも、わざわざ会いに来てくれた方々、引き止めてくれた方々、転職後も会おうと言ってくれた方々もいます。転職の旨を伝えたあとも、時間を割いて親身に自分にアドバイスをくれた上司の皆様にも本当に感謝しています。全員に直接会って個別にお礼を言い切れなかったことをお許しください。

先述した社内アジャイルコミュニティのメンバーが餞別として作ってくれたロゴ&Be agile!のメッセージが入ったタンブラーはずっと大切に使います。これもちょっと泣きそうなぐらい嬉しかった!本当にありがとう!

I will be agile and stay agile!! アジャス!

アジャイルジャーニーで語った私の決意は変わりません。これまで学んだこと、これから学ぶことを通して広く大きく貢献していきます。そのジャーニーの道すがらで会うことがあればぜひ協力して良い世界と良い仕事を作っていけたら何よりも嬉しいです。

最後に、10年間、本当にお世話になりました。ありがとうございました!

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