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FUJIFILM X-T5を2週間で手放した話

※今回の内容は完全に私の主観です。同意できない個所や現在X-T5を使用されている方が不快に感じる内容を含む可能性があります。その点ご理解ください。




GFX50SⅡとMitakon65mmF1.4でメイン機の沼から抜けた前回のnote

α7c2と諸々の周辺機器を手放してX-T5をお迎えしました。

「GFXと出てくる色を統一したい。サブだからセンサーサイズを小型にしても機材をコンパクトにしたい」という意図での入れ替えでした。

結果X-T5は2週間程度で手放してα7c2を買い戻すことになったのですが、その理由について書きたいと思います。




ボディ

使いやすいチルト液晶、これも購入理由のひとつ。
ただα7c2が514g、X-T5が557gとセンサーサイズが小さくなったのに本体は大きく重くなってしまう。「フルサイズはレンズが重いじゃないか」という声が聞こえてきそうですが
X-T5+XF23/1.4R WR 937g
α7c2+FE35/1.8 794g
同スペック(ボケ量、防塵防滴、AFの静穏性)のレンズで比較するとさらに差が開く状態。この点は事前に承知していたことですが、思った以上にT5が大きくて持ち運びに難儀したというのが正直なところです。

ボディに関しては長く使う上でこれも少し気になった。




画質

4000万画素のメリットは特に感じませんでした。(個人的にAPS-Cは1600万画素くらいがベストだと思ってます)
高感度ノイズに関してはそれほど気にならなかったですが、それ以上にAPSセンサーの平坦な写りのほうが気になります。特にGFXの写真と組むことを想定するとフルサイズのほうがバランスは良さそうです。



画作り

動画機として使うと室内や低照度の質感とダイナミックレンジの狭さが気になりました。エテルナで撮ってもなんか固い。
私はlog撮影しない派ですがsonyのクリエイティブルックやユーザーLUTを取り込んで撮影したほうが好みの色が作りやすかったです。上手く言語化できないですが、フイルムシミュレーションはどこまで行ってもフイルムシミュレーション。良くも悪くも想像を超えるものが出てこない感じ。



AF性能

この点はX-S10の世代より確実に良くなっていますし、Xシリーズの初期を知っているユーザーとしては感動もの。それでもsonyと比べると何世代か遅れている印象は拭えず、被写体認識はすっぽ抜けるしトラッキングもまだまだ改善の余地ありという感じです。


あと一つ。
これまでの機種はMFでのピーキング表示がシャッター半押しをすることで解除されました。X-T5はそれができません。これはファームウェアで早急に改善するべき内容だと思いました。





そんな感じで「GFXのできない部分をフォローする写真と動画のハイブリッド機」という私の使い方ではX-T5はα7c2と比較するとメリットより見劣りする面が多く、結果として早々に手放すことになったわけでした。

X-T5自体は上手くまとまった良いカメラだなという印象です。
X-TシリーズをT1、T2と使っていたユーザーとしては確かな進化を感じることができました。先日ファームアップで新しいフイルムシミュレーション「REALA ACE」搭載もアナウンスされ、長く使っていけるカメラだと思います。

ただ比較されるのはカメラの宿命なわけで、フルサイズがどんどん小型化、加えて価格の面でも逆転現象が起きている現在。よほどの理由がなければ富士フイルムで新規でシステムを組むのは正直おすすめできないかなと思いました。

ちなみに富士フイルム社長のネット上で炎上した某発言。手放した理由とは関係ないですが私が愛用していたXシリーズ初期と現在の富士フイルム、ずいぶんとユーザーとの心の距離が空いてしまったなと少し寂しい思いです。

あの頃に戻ってくれなんて高望みしませんが、もう少しだけ日本のユーザーの事を見てあげて欲しいなと願っています。


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