R.I.P 鳥山明

 漫画家の鳥山明が、急性くも膜下出血で亡くなりました。68歳とのことでまだまだお若いのですが、最近はどのような活動をされていたのか全く存じ上げていませんでした。つい最近、鳥山明がデビュー前に編集者の鳥嶋氏によって500枚の原稿をボツにされ、それでもデビューにこぎつけたというエピソードを聴き、凄い情熱だと感心したところでした。

 「Dr.スランプ アラレちゃん」にも「ドラゴンボール」にも「Dragon Quest」にも大変お世話になりました。「Dr.スランプ アラレちゃん」はアニメのタイトルでマンガは「Dr.スランプ」なんてすね。ジャンプに連載が始まった当初からではありませんでしたが、マンガも読ませてもらって、アニメも欠かさず観ていました。バカな小学生には、何と言っても可愛いウンチに訴求効果があって、完全にアラレちゃんの影響で、通学途中に落ちている犬のうんこを見つけると、棒を探してきて、ツンツンしていました。1980年に連載が開始されたので、私は6歳、翌年にはテレビ放送が開始されていましたが、そんなスピード感を感じる年齢ではありませんでした。

 連載開始から4年でネタが尽き、連載終了を持ちかけるも、人気のある作品なので、ジャンプ側としては止めて欲しくなかったのか、「3か月後に新連載を始めるのなら終わってもいい」と無茶な条件を出します。その条件で始まったのが「ドラゴンボール」、それが10年以上の連載、テレビアニメの平均視聴率20%以上、世界80ヶ国以上で放送、単行本は世界で2億6000万部の作品になってしまうのですから凄まじいです。

 個人的には、ドラゴンボールではあまり見られませんでしたが、アラレちゃんに出てくる車や武器、機械の絵が凄いなと感心させられました。もちろん、感心したのはいい年になってからですが、あの精巧且つ独特な絵はちょっと他に描ける方が思い浮かびません。一方で、登場人物の名前は、「則巻千兵衛」、「則巻アラレ」、「空豆タロウ」、「孫悟空」、「ブルマ」、「クリリン」等等とっても適当です。先の展開を考えて描くわけでもなく、ドラゴンボールは自分でもどうなっていくかわからなくて、ドキドキワクワクしながら書いたと言いますから、天才ですね。
 68歳とお若い年齢ではありますが、その漫画家としての仕事は一時代を築いたと言えるでしょう。楽しい作品をありがとうございました。R.I.P.

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