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訃報

本日の夕方、川本先生の訃報を知りました。

最後にご挨拶させて頂いたのは、今年の沖縄合宿の時でした。
お身体の具合が悪いと伺っていましたが、熱心に指導されていたお姿が印象的でした。

数々の名ランナーを指導されてきた川本先生ですが、私が一番印象に残っているのは、400mの日本記録保持者・丹野麻美選手(当時)です。
教え子の岸川朱里選手(当時)とは、同い年。一緒に世界ジュニア選手権に遠征した二人は、種目の垣根を越えたライバルであり、戦友でした。

その丹野選手が、800mに進出し、1分台を狙ってくると聞いた時には、「指導者として、絶対に負けたくない」と血が騒ぎました。合宿先やアメリカ遠征で一緒になる機会も多かったので、川本先生がどのような指導をされていらっしゃるのか、どのような練習を行っているのか、いい意味で、何かを盗もうと思っていました。

マウントサック

同じ「チーム」として戦った2010年の広州アジア大会では、丹野選手が400mで銀メダル、岸川選手が800mで4位入賞という成績でした。
丹野選手の状態が良くないと聞いていた中での銀メダル。岸川選手の4位入賞は、大健闘でしたが、「これが指導力の差なのかな・・・」と、改めて川本先生の偉大さを感じました。

アジア大会

二人が、800mで直接対決したのは、2009年と2012年の二回のみ。
お互いが万全の状態の時に戦いたかったというのが本音ですが、丹野選手には一度も勝つことができませんでしたね…

川本先生が素晴らしいのは、しっかりと後進の指導者を、育てておられたことです。きっと、二瓶ヘッドコーチ、吉田コーチ、天下谷コーチが、川本先生の遺志を引き継がれ、また、福島から世界の舞台へ羽ばたく選手を、たくさん育成されると思います。

心よりご冥福をお祈りいたします。

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