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”温故知新”で問うウェルビーイング

ウェルビーイングとは、身体的・精神的・社会的に良い状態にあることを言い、短期的な幸福のみならず、生きがいや人生の意義などの将来にわたる持続的な幸福を含む概念であり、多様な個人それぞれが幸せや生きがいを感じるとともに、個人を取り巻く場や地域、社会が幸せや豊かさを感じられる良い状態にあることも含む概念である。


●一体なぜウェルビーイングが求められるのか。

経済先進国において、GDPに代表される経済的な豊かさのみならず、精神的な豊かさや健康まで含めて幸福や生き甲斐を捉える考え方が重視されてきている。

OECD(経済協力開発機構)の「Learning Compass2030(学びの羅針盤2030)」では、個人と社会のウェルビーイングは、「私たちが望む未来」であり、社会のウェルビーイングが共通の「目的地」とされている。

令和5年~9年度の第4期教育振興基本計画(令和5年6月16日閣議決定)は、「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」を掲げ、「日本発の調和と協調に基づくウェルビーイング」を世界に発信し、幸福感、学校や地域でのつながり、協働性、利他性、多様性への理解、社会貢献意識、自己肯定感、自己実現等を調和的・一体的に育むことを目指している。

教育振興基本計画は予測困難な時代における教育の方向性を示す羅針盤となるものであるが、教育は社会を牽引する駆動力の中核的役割を担うものであり、2040年以降の社会を見据えた持続可能な社会の創り手の育成を目指して、改正教育基本法に明記された教育の「不易」な理念・目的・目標の実現のための、社会や時代の大きな変化への対応(流行)が求められている。

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①歴史教育、②家庭教育、③道徳教育、④日本的Well-Being教育の観点から、研究の最新情報や、課…

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