【家族と働く】妹を雇用し1年が経過し気づいたこと
今日は午前中にスタッフあゆさんに来てもらい、ミーティング。
新しく導入したiPad proの設定をして、渡しました。
わたしが新しいのを使って古いのを渡そうかなとも思ったんですが、今頑張ってくれているし、やっぱり新しいものの方がテンションが上がるじゃないですか。
これで元をとってもらいたいと願っております、ナムナム。
11月から正社員として入社したあゆさんは、わたしの妹。
年は2つ離れていて、3人の男の子のママです。
姉妹でも性格が全然違って、アウトドアや外に出るのが好きだし、人とワイワイ交流するのも大好きなタイプです。
反対に本が苦手、調べるのが苦手、一人でおうちにこもるのが苦手という、わたしと対極にいる感じです。
唯一似ているところといえば、人間観察が好きなところですね。
自分の琴線に触れた人を観察するのが好きで、この人は、どうしてこういう動きをするのかな?とか、この人なんでこういう発言するのかな?と気になり、予想するのが好きなところは似ています。
今は個人で働ける素地が整ってきたことで、わたしたちのように「家族で働く」というスタイルをとっている人たちも増えてきているなと思います。
それこそYouTuberでも、家族みんなが協力して動画を作っている人も珍しくないし、昔とはちょっと違う形での家族経営という選択をする人たちがこれからますます増えると予想しているんです。
ということで今日は、家族を雇用した率直な感想を書いてみようと思います。起きた問題を2つ、それらを解決するための策を5つにまとめました。
今後家族を雇用するビジネススタイルを考えている人の参考になればいいなと思います。
【問題1】軌道に乗せるまでには時間がかかる
家族じゃなくても一緒ですが、やったことがない仕事をさせるとなると独り立ちさせるまでには想像以上に時間がかかります。
なので雇用する側が「時間がかかる」ということを肝に銘じ、焦らないことが大事だと思います。
自分にとっては簡単でも、やったことがない人にとってはとても難しい。
また、やったことがあったとしても、今まで自分がやっているやり方ではないことだったりすると、それに慣れるまでには相当時間がかかります。
なので雇用をすると決める前に、慣れるまで待つことができるかを金銭的な面も含めてよく考えておくといいと思います。
ちなみにわたしは、最初の1年は本人が給料分を稼ぎ出すことができないと覚悟し、それでも雇いたいかどうかを考えました。
最初から即戦力だと思って雇用するのは、オススメしません。
ちょうど今1年経ち、当初お願いしようと思っていた仕事の8割ほど移行できました。残り2割を来年からスタートさせれば、期待値がプラスになっていく計算です。
【問題2】家族という「甘え」と「期待」がぶつかり合う
家族というのは良くも悪くも、甘えと期待がぶつかり合うものです。
家族だからいいでしょ、家族だからできるでしょ、という甘えと期待を取り払うことはできず、お互いにモヤモヤすることもあると思います。
ですが雇用している以上、雇用主と従業員です。
この関係を、お互いに理解し合うまでに少し時間がかかるかもしれません。
わたしたちも最初は甘えと期待のぶつかり合いになり、一緒に働いていくのは無理かもしれないなと思ったことがありました。
ただそれが最初の方だったこともあり、一度ぶつかり合ったことでその後はお互い気持ちよく仕事をすることができるようになりました。
なので最初はそういったことがあるものだと思い、我慢せずしっかりと話し合った方が良いと思います。
【解決策1】やって欲しいことに得意なことを混ぜて仕事を振る
やって欲しいことが、相手の得意なこととは限りませんよね。
また得意なことだとしても、思い通りに動いてくれるとは限りません。得意だからこそ、勝手な解釈で進めてしまうこともあります。
なのでオススメは、相手が得意なことを把握してやって欲しいことに混ぜながら仕事を振っていくというスタイルです。
雇われているとはいえ、破格に高い給料でもない限りは自分にとってやりがいを見いだせない仕事だと嫌になります。
家族だからこそ得意なこともある程度把握できると思うので、その要素を仕事に混ぜていく。
たとえその要素を混ぜる必要がなかったとしても、やって欲しいことをスムーズに取り組んで続けてもらうためには、そういうステップも必要です。
【解決策2】ルールを明確にする
家族あるあるなのが、ルールが曖昧になってしまうことです。
これは絶対にダメで、お互いのために良くないです。
うちは雇用契約書を作り、社労士さんのアドバイスをいただいています。
給与の金額や休み、福利厚生などもきちんと契約書に定めています。
勤務表も作り、遅刻や早退なども報告してもらっています。
ただうちはフレックスタイム制なので、実際は報告さえしてもらえれば、仕事に影響が出ない範囲で遅刻早退はOKとしています。
なので子供たちの予定で急に迎えに行かなきゃいけないから1時間早退とか、今日は体調が悪いので午後から勤務とかも、全然OKです。
もちろん、お客様との約束についてはしっかり守ってもらうので、それ以外の自分の裁量でできる仕事に関しての部分、という制限付きです。
だったら別にルールなんかいらないんじゃない?と思うかもしれませんが、こういう小さなこともルールとして決めておくことが、お互いのモヤモヤを生まない大事なことだと思います。
ルールがあって、たまにルール以外のことがあるのと、ルール自体がないのでは天と地ほど違います。
お互いに気持ちよく仕事をするためには、ルールは必要です。
【解決策3】会社の方針や代表としての意向を常に伝える
雇用主と従業員という関係であるということを相手に意識させるだけでなく、自分自身も意識しなければならないと強く思います。
ついつい相手のことに目が行きがちですが、自分は代表としてふさわしい行動を取っているかを常に考え、襟を正していく必要があります。
「お姉ちゃんの仕事を手伝っている」という意識をつけさせてしまうのは、わたし自身の言動が代表ではなく、お姉ちゃんとして振る舞っていることに他ならないわけです。
オンオフをしっかりつけ、会社の方針や代表としての意向を常に伝え続け、あなたの働きでこの会社の運命が決まるということを意識させなければ、いつまで経っても「お手伝い」からは抜け出せません。
雇用主としての権力を使ったダブルスタンダード(わたしはいいけどあなたはダメ)という事例を作らないようにするのはとても大事だと思います。
妹が入社してからは、代表としてしっかりしなくてはという気持ちが強くなり、それによって良い結果が引き起こされたと感じています。
【解決策4】定期的にコミュニケーションを取る
本来は一人で全部やってくれるのがありがたいのですが(笑)やはり定期的なコミュニケーションは絶対に必要だと思います。
わたしたちは毎朝9時にzoomで朝礼を行い、業務時間中はチャットワークにてやりとりをしています。
普段はLINEでのやり取りですが、勤務時間や会社関係のことに関してはチャットワークを使うことを徹底しています。
朝礼では前日にチャットワークで提出した日報について説明してもらい、昨日どんなことをやったのか、それについてどう思ったのか、今日は何をやるのかなどを毎朝10分〜30分程度話しています。
性格にもよりますが、妹のように人と話すのが好きなタイプにとって、一人でコツコツ仕事をしていくのは、なかなかのストレスです。
朝礼では雑談も交えながら毎朝現状報告をしあうことで、お互いのやっていることにすれ違いがないかなども確認できますし、とても良い習慣です。
【解決策5】裁量のある仕事を少しずつ増やす
うちのような家族経営の場合、それぞれが判断し動くというのがマストですが、それを最初からさせるのは難しいというのがわかりました。
なので裁量のある仕事に関しては、最初はほとんどない状態から始め、徐々に増やしていく必要があるのですが、これがなかなか難しい。
裁量のない仕事を振る=全てお膳立てするということですから、時間も手間もかかるんですよね。
なので最初のうちはざっくりした仕事を振ってしまい、なかなかうまく行かないことも多かったです。
家族だからこそ性格もわかっているので、まずはできそうなことを振ってみて様子を見る、そこでおおよそのキャパシティを把握し、仕事の量や質を調整する。
その後に裁量の範囲を広げていく・・・という流れですが、いうとやるとでは大違いで、今でも大変だなと感じることが多々あります。
ただ、性格がわかっている分、ここをマスターすることでどうやれば気持ちよく働けるか、才能が開花するかを予想するのは比較的簡単です。
つまり、立ち上がりさえなんとかなればその後の期待値は大きい!
それに家族ですから、いざというときは全力で助けてくれるはずです。
なので根気よく仕事を振っていくことが大事ですね。
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以上が1年間一緒に働いて気づいたことです。
家族と働くというのはお互いにとって簡単なことではないけれど、様々なことを加味したとしても、やってよかったと思える人も多いんじゃないかと思います。
わたしたちのように姉妹というのはもちろん、両親や子供、旦那さん、従姉妹など、気の合う家族と一緒に仕事ができるのは、とても楽しくやりがいがあることだと思います。
現在家族で働いているけれどうまく行かないことがあるという方や、これから家族で働いてみたいという方の参考になると嬉しいです。
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