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手抜きではない湯豆腐(眼鏡との関係)

「醤油に一手間加えたら、それはもう手抜きではない」そんな一席。

鍋の中に昆布と豆腐、葉物なんかがあったらサッと切って、スーッと鍋の中へすべらせる。

蓋をしてグツグツ。グツグツ。

火からおろして蓋をあけたら、ふわぁ〜と湯気があがる。同時に、かけていた眼鏡が曇る。

「フーフー。あちちっ。」

なんぞと言いながら、豆腐に醤油をつけ口へ運ぶも、また眼鏡が曇る。

待てよ、これは手抜きか?なんていう心の声を軽快に無視だ。

またも見事に染まった湯気色の眼鏡。

それでもいいやい!

なんせ、今日の醤油はいつもと違うからさっ。

そんな湯豆腐のご紹介です。
(なんともポエミーでやかましい枕なんでしょうっ!)

「濃口醤油」「鰹節」「酒」「みりん」「湯豆腐の具材」をご用意。

さて、本日も気楽に参りましょう。

材料/一人分

●湯豆腐の醤油(土佐醤油)●
濃口醤油 スプーン1.5
酒、みりん スプーン0.5
鰹節 ちょいつまみ

●湯豆腐の具材●
昆布 2cmくらい(親指1本分)
お湯 適量
豆腐 半丁
好きな野菜など(今回はせりをつかいました)

作り方

1、鍋に水と昆布をドボン(昆布のウォーミングアップ)
昆布はひねくれないように、じっくりならしてあげましょう。
ウォーミングアップさせている間に他の下ごしらえを進めます。

2、醤油に一手間(ぶち込んで煮る)

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お醤油に、酒とみりん。そして鰹節をいれて煮詰めたら完成です。
丁寧にやるならここで鰹節をこしてあげること。私は鰹節大好きなので、越さずにそのまま。湯豆腐とのハーモニーを楽しみたい(横着したい)派です。
注意することは、少量だと一気に煮立ってしまうという点。煮こぼしたら掃除が面倒なのと、痛風になりそうなくらいしょっぱくなるのでお気をつけあそばせ。

(土佐醤油の小噺)
「土佐醤油」と呼ばれるこの醤油は、鰹節と調味料から成り立ちます。それにちなんで、鰹節の名産地である土佐(高知)命名されているそうな。

3、湯豆腐をつくる

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先ほどウォーミングアップさせておいた昆布入りのお鍋の中に食べやすい大きさにカットした豆腐と野菜をスルリ。

4、蓋をして火にかける(弱火か中火)
強火にしすぎると鍋の底に豆腐がくっつくのと、「す」が立ちやすくなるのでご注意ください。(「す」とは、茶碗蒸しやプリンを作るときにもできやすい小さい穴ぼこのこと。火入れを焦るとおきやすいです。)

5、鍋と醤油をセット(あるなら眼鏡も!)

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これはあっつあつの状態でいただくのが乙。
眼鏡を曇らせながらフーフーするのも昭和感があってたまらないぜ!

以上。


今日のツボ
・昆布は水からウォーミングアップ
・土佐醤油は煮立てるときに最新の注意を
・湯豆腐をつくる時は、「す」がたたないようにじっくり攻める


これは是非とも、全国的なアンケートをとりたいくらいの内容なのですが、湯豆腐の残った汁はみんなどうしているのでしょう?

飲むの。残すの。どっちなのよ。

すごく気になります。

ちなみに私は(大変邪道なのですが)、次の日まで汁を残しておき、雑炊や味噌汁のお出汁としてつかったりしている。

湯豆腐の汁も2日目がうまい。

なんて、ね。

お後がよろしいようで。

食べたいものをつくる人 高橋 拝。


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