R-D1Sを購入しました
挨拶
前回【機械式シャッターカメラが欲しい】と書きまして、その後自作しましたが敢え無く失敗しました。Rasberry PiをHasselbladのデジタルバック化する計画でしたが、ラズパイ側の制約等あり完成に至りませんでした。
今回に限らずですが、最近の自作カメラ製作は失敗ばかりです。次回への改善ばかりが溜まっていき、最近はストレスになっています。作品作りに対するエンジニアとしての嗜みとして今までカメラを作ってきましたが、直近のカメラ作製のしんどさや仕事の忙しさ、更にはCOVID-19による自粛ムードで完全にノックアウト。正直心が折れてしまいました。
そこで、既成品のカメラを買うことにしました。R-D1Sというカメラです。
なぜこのカメラを買ったのか
前回のnoteにも書きましたが、私は機械式シャッターカメラが好きです。
その理由を深掘りすると、シャッターを切る際の【フィーリング】に行き着くと考えています。前回のnoteに記載しましたが、現実問題デジタルの機械式シャッターカメラは手法が限られているので現実的ではありませんが、電子制御式のカメラで良いものがあれば、それで代替案になるのではないかと考え出しました。
当然今使っているフィルムカメラを常時使うことも選択肢としてアリだと思っています。しかしながら、最近はコロナの影響もあり通勤中ぐらいしか外に出ることもありません。軽く、ISO感度を変えれるカメラであるほうが便利。そんなわけでデジタルにしました。
元々私はスナップ使うカメラとして、こういったカメラを作っていました。
このカメラを作った時は、目測で絞ってスナップを撮ることが大好きでした。今も目測は好きですが、去年の結婚を期に特に妻と一緒に行動することが増えてきた影響で、ピントを合わせて撮りたいことが増えました。
つまり、【ピントを合わせて撮る】という行為をしたかったのです。更にいえば、【撮る】という行為に、楽しみを見出したかったのです。
候補としてはLeicaからFUJIFILMまで色々模索しましたが、最終的にフィーリングが一番合ってると感じたR-D1シリーズにしました。
このカメラ、2006年生の600万画素のデジカメですが、なかなか尖っています。
■バッテリー/メモリーカード残量等がアナログ指針表示
■シャッターチャージが手動(フィルム巻上げをしないとシャッターが切れない)
■世界初のレンジファインダー搭載デジカメ
■しかも現在に至るまで唯一の等倍表示ファインダー搭載
■二重像が真正面じゃないと見えにくい
■液晶を隠せる。隠すと、本当に必要最低限のボタンしか見えない
■メモリーカードはMAX2GB(SDHCすら未対応)
■今となってはレアなCCD機種
■シャッター音が特殊。良くも悪くも金属音が強い。
この中で最高だったのが等倍ファインダーとシャッターチャージレバー、そしてシャッター音です。
昔作ったカメラでも記載しましたが、私は40mm~50mmの画角を愛しているので、それを等倍で見れるのは凄く嬉しいのです(Leicaはマグニファイヤーを使えば等倍化できるようですが、それなら最初から等倍ファインダーカメラを使いたいし、なによりLeica自体高価)。普段はスマートフォンで広角は足りているので、中〜望遠域の画角を切り取る感覚はとても楽しい。
二重像の見え方は、確かにLeicaと比べると見えにくい気がします。が、個人的に見えない方が良い場面も多々あるので気にしていません。むしろ毎度ピント合わせを強要される感覚がない気がするので、良いなと思っています。
シャッターチャージレバーは、フィルムカメラと同様のテンションで撮影することを可能にします。ただ、レバーの回す角度が少し物足りない感はあります。フィルムを送る機構がないので仕方ないのかもしれませんが…。
そしてシャッター音。レビューでは悪評の方が目立ちますが、私としてはこの金属音が大きいシャッター音を求めていたこともあり、好評です。ここだけは、同じようなコンセプトのFUJIFILMやLeicaのカメラとは異なるといえるでしょう。
作例
今回はカメラレビューも兼ねているので、jpeg撮って出しです。桜も終わりの時期だったので、買出し散歩ついでに撮影にでも行こうと思っていましたが、残念ながら雨。
レンズは、AVENON 28mm f/3.5と、JUPITER8 50mm f/2のいずれか。
おわりに
今の時代、このカメラはLeica M10等に比べて魅力がないカメラに思えると思います。しかし無骨なデザインと、中古で1/10程度で購入できる値段、フィルムカメラと同様に撮影できる機構は、このカメラにしかない魅力とも言えます。特に街角で100万円のカメラを首からぶら下げて撮影するのは、個人的に精神衛生上好ましくありません。また先に書いたように、ライカのような大人しく上品なシャッター音よりも、R-D1sのヤンチャなシャッター音は好みだったりします。
ちなみにこのカメラ、ブライトフレームは28,35,50mmが搭載されています。35mmは実質40mmらしい。現状持っているレンズで28,40はカバーできるので…近々40mmレンズも追加されるでしょう。Mマウント沼だけはハマりたくないので、一本買って満足させる予定です。
このカメラで撮った写真は作品に昇華されることは恐らくないかと思いますが、私写真として、私自身の心の平穏化には大いに役立ってくれると考えています。
自作で機材作ったり、展示物のギミック作るとお金かかるんです…。ストレスで甘いもの食べまくるから…。そんなわけで、俺に少しでも甘いもの食べてもらいたいって人はよろしくお願いします!