高城顔面

短歌をつくります(2016~)。北海学園大学短歌会会員(2023〜)。音楽が好き。tw…

高城顔面

短歌をつくります(2016~)。北海学園大学短歌会会員(2023〜)。音楽が好き。twitter→takagiganmen

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  • 週刊タカギ

    毎週金曜日に一首評と短歌を隔週で交互に掲載します。

最近の記事

週刊タカギ #36

こんばんは。高城顔面です。 ネットプリント『高城紙面』読んでいただいた方、ありがとうございます! ちなみにまだ印刷できます。よろしくお願いいたします! きょうは10/4(金)。短歌評を掲載します。 今回は、少し趣向を変え、最近自分が参加した同人誌『窓辺歌会 創刊号』(雨とランプ、2024)の短歌連作の一首評を行いたい。 「窓辺歌会」は、札幌で2ヶ月に1度行われている(現在は不定期開催)、初心者からベテランまで参加可能の、超結社の歌会だ。会場は、主催の久石ソナさんが経営す

    • 週刊タカギ #35

      こんばんは。高城顔面です。 フリマアプリでトラブルが起こり、互いの主張が平行線で摩耗しています。 たすけてくれ……。 きょうは9/20(金)。短歌評を掲載します。 わたしは、北海道の室蘭市という港町に生まれ、2014年に大学進学のため札幌市に移住、その後、病気療養のため休学してみたり、ニートを経験したのち、なんやかんやで短歌を始め、出身大学の短歌会の立ち上げに参加し、いまは一介のへっぽこ事務員としてなんとか暮らしている。 今回取り上げる田村元は、群馬県出身、北海道大学法

      • 週刊タカギ #34

        こんばんは。高城顔面です。 スカートの「炎のフリーライブ」を横目に観ながらの更新です。 きょうは9/13(金)。短歌を掲載します。 「6月の夜」 かっこいいカーディーラーの建物の窓に映った自分のしょぼさ 借金を「人との縁の結び目」と濁す金融業の看板 ひとつずつ、そして等しく突然の雨は車窓を濡らしていった しあわせを祈られている第三者としか呼べない笑顔のひとに そのひどく澱んだままの魂を早く捨てろと言われてた日々 人生をこじらせている状態でまともに生きるふりをし

        • 週刊タカギ #33

          こんばんは。高城顔面です。 野球を見に来て更新を忘れていました…。 ホットドッグを待つ列で更新しています。 きょうは9/7(土)。短歌評を掲載します。 『踊れ始祖鳥』は、くろだたけしの第一歌集。くろだは、第二回「ナナロク社 あたらしい歌集選考会」で木下龍也の選を受け、この歌集が刊行された。和田ラヂヲによる、ややふてぶてしさのある始祖鳥のイラストが目を惹くが、そのポップさとは裏腹に、不穏かつシュールな歌の世界が展開されてゆく。 電話して話す相手が偽者であったとしても問題が

        週刊タカギ #36

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        • 週刊タカギ
          36本

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          週刊タカギ #32

          こんばんは。高城顔面です。 夏風邪をひいて鼻の調子がよくないです。 きょうは8/30(金)。短歌を掲載します。 「music (part 1)」 当て振りをすればピアノもドラムもギターでもなんでも弾けて万能な僕 限界点超えてしまった感情のために鳴らした「SASU-YOU」がある 肯定感MAXである平成のヒットチャートが好きなともだち 何もせず生きていたいという歌を歌う時点で何かしている スピッツのスケール感で歌おうと努力しているシンガーがいる 「死にたい季節」は神聖かま

          週刊タカギ #32

          週刊タカギ #31

          こんばんは。高城顔面です。 この記事を更新しなきゃなあと思った瞬間に足を攣って、更新のことが頭からすっぽ抜けました。なんて脳のメモリが少ないんだ…。 本日は、8/23(金)。短歌評を掲載します。 わたしの自宅に、一冊の歌集がある。22ページのぺらぺらの手製本で『メカゴジらない』という、不思議なタイトルがついている。なぜこの本があるのか、まずはそこから説明したい。 わたしは、数年前から「北海帽子部」という集まりの準メンバー的な立ち位置(だと思っている)として活動している。

          週刊タカギ #31

          週刊タカギ #30

          こんばんは。高城顔面です。 ついに30回目ですが通常営業です。 本日は、8/2(金)。短歌を掲載します。 文語もどき。 カレールー煮え立つごとく平凡なわれの怒りをしっかり冷ます 上書きもできないそもそも恋じゃない 怒りを静態保存しておく きまじめな日々の対価になりえない眠ることしかしない休日 東京を憎む気持ちはわたくしになんの効果も与えはしない F君へ。 ありがとう。比喩や皮肉であの頃の無知なわたしを殺してくれて。 欲望は無限にあるね 100回も観られていない動画の

          週刊タカギ #30

          週刊タカギ #29

          こんばんは。高城顔面です。 札幌では花火大会なのですが、疲れているし、混むので行きませんでした。こうして夏がまた終わってゆく。 本日は7/26(金)。短歌評を掲載します。 わたしは「高城顔面」という、割と奇妙な筆名で短歌をやっている。 もともとは、本名以外なら何でもよかった(過去の人間関係のいざこざ等で、何が何でも本名を出したくなかったので…)ため、本名を再構築し、当時聴いていたバンドのメンバーの方から、苗字の字面を拝借し、弟から呼ばれていたあだ名を取り入れた結果、現在の

          週刊タカギ #29

          週刊タカギ #28

          こんばんは。高城顔面です。 東北旅行に行っていたのですが、道中で祖母が亡くなり、急遽北海道に戻り、祖母をおくりました。 よい人たちに囲まれたよい式でした。 人生っていろいろなことがある、と思った日々でした。 本日は7/19(金)。短歌を掲載します。 『BAD Mode(2024.6.18)』 ひらかない ではなく ひらけない心 どこまでつづく曠野にひとり 手のうちを見せないように繕った表情をする今もしている 完璧でないといけない完璧でないといけないわたしはいつも あいま

          週刊タカギ #28

          週刊タカギ #27

          こんばんは。高城顔面です。 来週から東北旅行に行きます。楽しみだ。 本日は7/5(金)。一首評を掲載します。 わたしはあと数日で29歳になるのだが、振り返ってみると、後悔の多い人生を送ってきた。特に10代後半から20代前半にかけては、後悔の塊、と言っても過言ではない日々だったと思う。主な理由は「人間関係に嫌気がさした」ということが大半なので、つまびらかにはしないが、もうひとつ大きな後悔として、生まれ育った北海道以外の場所で、青春時代を過ごしてみたかった、というところもある

          週刊タカギ #27

          週刊タカギ #26

          こんばんは、高城顔面です。 この度、第67回短歌研究新人賞にて佳作をいただきました。5年ぶり2回目です。ありがとうございます。 『短歌研究』7月号に、5首載せていただいておりますので、読んでいただけると幸いです。 本日は6/28(金)。短歌を掲載します。 手放したものの数だけ受けとめる港のような心を持って 等速のスリル・スピード・サスペンス まだ日常が面白いだけ プロフィール欄に書かれた「キリンジ」を「KIRINJI」にする逡巡のなさ 限りなく余分な夏の体温をフローリング

          週刊タカギ #26

          週刊タカギ #25

          こんばんは。高城顔面です。 なぜか今日だけで34首できた。逆に怖い。 きょうは6/21(金)。一首評を掲載します。 3月に、伊舎堂仁さんと歌会をした。 というのも、歌人の石井僚一さんが全国各地で開催している「石井は生きている歌会」という歌会があり、各回でゲストが招聘されるというシステムになっているのだが、ちょうどわたしの住む札幌で開催された回で、ゲストとして伊舎堂さんが参加されていたのだ。 伊舎堂さんは、なんだかエキセントリックだ。 初の北海道旅行だったとのことで、

          週刊タカギ #25

          週刊タカギ #24

          こんばんは。高城顔面です。 もらい物のいい揖保乃糸を食べました。夏。 本日は、6/15(土)。短歌を掲載します。 いくつかの夢の帳に置いてきた地図を探しにまた夢を見る 少しだけ分けてください 全速の重機みたいなきみの全力 暗礁のように尖った感情が潜む心の水底のほう 感情の誤差1ミリで人間は死んだりするし生きたりもする どこにでも行ける身体はどこにへも行くあてもなく六畳にいる チェルシーもひもQもないあの頃にわかっていてももう戻れない 寓意性ゼロの気持ちで選んでたスラングま

          週刊タカギ #24

          週刊タカギ #23

          こんばんは。高城顔面です。 父が誕生日なので、あとでお祝いの電話をします。 きょうは6/7(金)。一首評を掲載します。 短歌をそれなりに長くやっていると、「愛唱歌は何か?」と言う問いが増えることが多いという。 わたしは、文章の記憶力があまりないので、短歌をはじめる前、中学生の頃に、国語便覧で、「こんな短歌があるんだ!」というインパクトを受けた、 「酔ってるの?あたしが誰かわかってる?」「ブーフーウーのウーじゃないかな」/穂村弘(『シンジケート』より) と、短歌をはじめ

          週刊タカギ #23

          週刊タカギ #22

          こんばんは。高城顔面です。 今週は体調がよいです。うれしい。 きょうは5/31(金)。短歌を掲載します。 『HOLIDAY/WEEKDAY』 四文字で呼ばれることを期待して考えられた長い題名 3年に2度くらい読む自我のある文体をしたライブレポート フル尺で知らない曲ともう何度見たかわからん登録画面 転載の漫才にあるL型の枠ではしゃいでいる犬のキャラ サビからの20秒だけ「#うちの子の手描き動画」になる曲を聴く アウトロがめちゃくちゃダサいことさえも楽しんでいるあなたの素

          週刊タカギ #22

          週刊タカギ #21

          こんばんは。高城顔面です。 ハンバーグ屋でこのパートを書いています。ヴィクトリアステーションはサラダバーがあるのがいい。 きょうは5/24(金)。一首評を掲載します。 突然だが、わたしはお笑い番組が好きである。それもドッキリ系のバラエティ番組や、「平場」とも言われるトーク中心の番組よりも、純粋にネタを楽しめる番組が好きだ。 好きな漫才師はその時々で異なるが、常に好きなコント師は、シュールなネタを得意とするコンビのラバーガールだ。近年では時事ネタを即コントにしてみたり、超

          週刊タカギ #21