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パブリックリレーションズに必要な中立性について記事をまとめた

パブリックリレーションズ(広報、PR)の仕事をする人の中で、意外と語られていない「中立性」について。「PRパーソンは●●たれ」、に似ていますが、これはもっと人間の根本的なところというか、性格というかなことです。ものごとをなるべく公正中立に常に見ていられるか。さらにその尺度は会社の利益レベルではなく、社会レベルで俯瞰する視座のレベルであるか。これができないと、会社にいいなりのスポークスパーソン化が進行し、リレーションでなくプロパガンダニストになってしまうわけです。

そんな視点をテキスト調にまとめたのが以下です。

http://pr401.com/archives/367

担当者にわかりやすい例といったら、プレスリリースを出して、と言われた時の対応。

「このリリース依頼、正しいのかな」

という視点を持つと、渡されたファクトデータや目標すべてに経緯と思惑と思いが詰まっていることが見えてきます。それをひとつひとつ担当者や上役に確認を取り、言語化する作業をするのがリリース作りの第一の動作。おそらく元々の資料の倍以上の量になるはずです。

さらに、それらの要素が自分たちに都合のいいものばかりでないか、社会の視点で検証できるか。この発表で不利益を被る人にどう対応するべきなのかを洗い出し、担当者に質問として返す。その返答がモヤモヤしたものだったり、社会的に正当性が保証できないものだった場合、「このリリース依頼は受けることができません」と、依頼を退ける決断ができるのか、ということです。

「このリリース、正しいのかな」の「正しい」は、社会的視点に立って多くの人の役に立つものかを判断する、PRプラクティショナーとしての社会性。これは、組織の中の勝手な正義に引っ張られず、人として世の中でおかしなことをおかしいと認識し、ときに立ち向かう気概が備わっているかな、ということ。これは組織に所属するとマヒしがちな概念。本や新聞を読んだり、外部のさまざまな人と交流を持って自分一人で常に修正を図っていかなければならない孤独感が襲いかかる。

リリース依頼の却下は、上役、もしかしたら社長を怒らせることもありうる。っていうか、だいたい社長が怒る。それをなだめながら、依頼内容のどこに不備があるのか、何を整理すべきかを外部の事例や制度を引っ張ってきて理論的に説明する。それだけの調査力も当然持っていなければならない。

場合によっては社内の人すべてが敵にまわるかもしれないけれど、おかしいことはおかしいと胸を張り続けることができるか。

まあ、タイヘンですわ。

しかしそれが、パブリックリレーションズの仕事の神髄であり、リレーション作りはそんなカンタンなものではないことの証左でもあるわけで。自分たちに都合のいい人たちとのみつながることはパブリックリレーションズではないし。

こういうマインドセット、持っていればすばらしい。それがパブリックリレーションズプラクティショナーとして誇るべき第一のプライドです。

ってかんじのことをなんたらと説明した記事です。

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