素朴な疑問は面白い ~funnyでありinteresting~

子どもの発想はホント面白い!
これは、僕の友人の体験談です。

友人が家に向かういつもの帰り道での出来事でした。
彼の家は小学校が近くにあり、ちょうど下校時間と重なったその日は、お喋りしながら歩く小学生と、何度もすれ違ったそうです。

何も気に留めることもなく家路についていたのですが、ある男の子がすれ違い様に発した疑問が、あまりにも斬新で、素朴で、それでいて核心だったもんで、友人はすれ違った後つい立ち止まり振返ったそうです。

一緒に下校していたお友達に向かってその男の子はこう言いました。


「自由の女神って、本当に自由なのかな?」


一本取られました!
自由の象徴として扱われているその女神はもうかれこれ100年以上も同じ場所から動くこともできないまま、手を上げ続けるという拷問に近いポーズで耐えています笑
不自由極まりないですね。
こんなにも長い時間動かなかったものだから、体中がカチコチです。



同じ友人から昔別のエピソードを聞いたことがあります。
それは、友人が中学生のときの一家団欒食卓の場面での出来事でした。
お母さんが丹精込めて作った夜ご飯を、妹が食べ残したそうです。
それを見たお母さんからお叱りの言葉が妹に向けられました。

「残さず食べなさい!世の中には食べたくても食べられない子ども達だっているのよ!」

確かにそのようなしつけの言葉はよく聞きます。
けれど返し刀の妹の言葉はこりゃまた核心でした。


「その子達もきっと、お腹いっぱいになったら食べないよ」


IPPON!!
お母さんは何も答えられなかったそうです笑


けれど、妹のこの発言は「うまいこと言うな~」だけでは済まされないように思います。
お腹いっぱいになっても尚余る食料が友人の食卓には在った、ということです。
そもそも食べられない子ども達がいるから残さず食べる、というのは理由になっていないような気もします。

消費者庁のサイトではこのような情報が載っていました。

日本では、年間2,550万トンの食品廃棄物等が出されています。このうち、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は612万トン。
これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食糧援助量(平成30年で年間約390万トン)の1.6倍に相当します。

在るべき所に在るべきモノがない。
そんなことを考えさせられる発言でした。
願わくばその妹が、世界の食糧問題解決に向けた仕組みや技術を開発するなんていうサクセスストーリーが見てみたいものです。


話しは脱線しますが、現在経産省が「未来の教室」というものを掲げています。
「一人ひとりが未来を創る当事者(チェンジメーカー)に育つことが求められる」という考えのもと、「一人ひとりの『ワクワク』」を中心とした学びの体系を提唱していて、実際に実現に向けて着々と進んでいます。
(参考:経済産業省「未来の教室 ~learning innovation~」

自分が興味関心を持ったことを探究して学んでいく、その過程で教科の学びがついてくる。
例えば「スマホってなんで指でなぞるだけで画面が動くんだろう?」なんて疑問を持って調べていくと、科学の静電気についての学びが身についてくる、といった具合です。
面白いですね。

僕が所属している会社も「未来の教室」に関連する事業に関わっています。
首里城やチョコレートをテーマに、学校で探求できるような素材を制作し、経産省が運営する「STEAM Library」にコンテンツを提供しました。
興味があれば覗いてみてください。

ここ沖縄では明日プレスリリースです。
沖縄の夕方のニュースで流れるかな。


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