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愛し方の方法論

愛という言葉は、なんだか胡散臭い。
愛するとか、愛しているとか、人に言うのが照れ臭いし、言ってる自分に何か違和感を感じる。

日本人特有の感覚であろう。

先日、本屋で手に取ったこの本。

愛するということ by エリック・フロム

心理学や哲学系の本は割と好きな方だけど、
フロムのこの本は読んだことがなかった。

愛って、なんだろう?
愛するって、どういうことだろう?

大好きな人なのに喧嘩すると憎しみが生まれたり、
目に入れても痛くないくらい可愛い我が子なのに
つい怒鳴り散らしてしまう時があったり。

自分は「愛」を上手く人に伝えられていないんじゃないかと
感じる。愛すると言うことをきちんと理解できていないのでは、と。

TVドラマや映画とかで恋愛や真実の愛を表現として見ることはあっても、
実際の生活の中で「愛する」と言う行いを日々プラクティスできていない。

いや、正確に言えば
愛するという行為を遂行できている日と、そうでない日がある。

一番根本にあるのは、「自己愛」への疑問符。

「自分のこと、愛せている?」

自己肯定感が低いと言われる我々日本人には
いささかハードルが高い質問だ。

古くは、自己愛はナルシシズムとイコールに扱われてきた。

しかし、フロムは「愛の対象は一つではない」と言う。
愛とは、世界全体に対して人がどう関わるかを決定する態度であり、性格の方向性だという。

もし、愛の対象は一つでないなら、自分自身のことも世界全体のうちに含まれるのではないか。


そんなことを思い耽りながら、
今日も愛する妻子たちと川の字になって寝られる喜びを噛み締めたい。

愛するということ。 byエリック・フロム
愛するということにいろいろな疑問を感じている人にとっては、
その方法を会得する道標の一つになる一冊です。


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