2021年のベストの記事

毎年、毎年、誰に頼まれるでもなく、その年のベストテンの記事をコツコツと書いています。自分の備忘録の為に。今年もやるぞっっ!!!!

ルール:2021年に味わったカルチャーの中でベストテン+選び切れなかった次点を挙げます。様々なジャンルのオタクが年末にそわそわとやる奴です。
2021年に私、たかだたたみが味わったカルチャーなので、去年のとか、なんならもっと前のも混じってますけど、構わずベストに挙げていきます。
ベストテン形式で番号も振ってますが、特に順列は関係なく、順不同です。
目的は私的な備忘録ですが、共感してくれる人もいてくれたら嬉しい~です

映画

1.『花束みたいな恋をした』 脚本:坂本祐二
2.『ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結』 ジェームズ・ガン
3.『蜘蛛の瞳』 黒沢清
4.『MONOS 猿と呼ばれし者たち』 アレハンドロ・ランデス
5.『子供はわかってあげない』 沖田修一
6.『バクラウ 地図から消された村』 クレベール・メンドンサ・フィリオ
7.『あのこは貴族』 岨手由貴子
8.『さよならテレビ』 圡方宏史
9.『最後にして最初の人類』 ヨハン・ヨハンソン
10.『DUNE 砂の惑星』 ドゥニ・ヴィルヌーヴ

次点
『デンジャラス・プリズンー牢獄の処刑人ー』『れいこいるか』
『街の上で』『あの頃。』『スウィート・シング』『サイコ・ゴアマン』
『銀河鉄道の夜(アニメ版)』『ベイビーわるきゅーれ』
『ボビーに首ったけ』『リオの男』『すばらしき世界』『Shari』
『ピンチクリフ・グランプリ』『オールド』

総評
今年は誰もが言っていると思いますが、邦画の当たり年だった!
特に前半は傑作の釣瓶打ちで、各種メディアでも皆熱に浮かされたように
邦画の話をしていた様に思う。
特に、今年の開幕1発目のBIGBOM、『花束みたいな恋をした』は本当に物議をかもす内容で、サブカルおじさん(私含む)は、みんな悶絶していた!
他にも『れいこいるか』『あの頃。』『街の上で』『すばらしき世界』
『あのこは貴族』『ベイビーわるきゅーれ』『子供はわかってあげない』
などなど、とんでもない傑作群が続け様に公開され、うれしい悲鳴!中でも青春映画の傑作も多かった!!満足満足!!!!
旧作だと、黒沢清の『蜘蛛の瞳』がドエライ傑作で、今までチェックしてなかった事を後悔したほど!90年代の黒沢清はバッキバキに冴えてる!!
今年面白かった映画を考えてみると、ドキュメンタリー性が強い作品が若干増えたと思う。世の趨勢なのか、私の好みが変わったのか。(ちなみに、私は眠くなるから、という理由でドキュメンタリー自体はあまり見ない、、)
『MONOS~』『バクラウ~』『Shari』はどれもストーリーのある劇映画で、ドキュメンタリー濃度もバラバラだが、それぞれドキュメンタリー手法を作劇内のリアル性にフィードバックしていて、それぞれ楽しかった。ガチドキュメンタリーでは『さよならテレビ』が素晴らしかったっすねえ~。
『最初にして最後の人類』はグラフィックとサウンドしかない!というとんでもない作品だったが、劇映画としてはこれ以上ないくらいに拡がりを感じさせる作品でした!
そんな高尚な感じの作品を挙げてく中、『スースク』と『サイコ・ゴアマン』の2つはヘラヘラ楽しく見れるのでおすすめです!(マジな話)


マンガ

1.『ルックバック』 藤本タツキ
2.『虎鶫 とらつぐみ -TSUGUMI PROJECT-』 ippatu 
3.『奈良へ』 大山海
4.『アントロポセンの犬泥棒』 川勝徳重
5.『大奥』 よしながふみ
6.『忍者と極道』 近藤信輔
7.『ブランクスペース』 熊倉献
8.『ベルリンうわの空 ランゲシュランゲ』 香山哲
9.『マーチャンダイス』 大石まさる
10.『岩泉舞作品集 MY LITTLE PLANET』 岩泉舞

次点
『ダーウィン事変』『LOST DRIVE』『リバーエンドカフェ』
『ロスト・ラッド・ロンドン』『渚 河野別荘地短編集』
『世界の夜は僕のもの』『ひとくい家族』『呪術廻戦』『いえめぐり』

総評
今年を代表するマンガと言えば!どう考えても『ルックバック』でしょう!『チェンソーマン』の直後にこんな世紀の傑作を出すなんてな!!どうかしちゃってるよ!!!!しかも、それがマスに届きまくってる事実を含め、特異点!!昔はコミックキューやクイックジャパンだけで大騒ぎしてた様な作風なのに!あえて素っ頓狂な言い方をすれば、20年遅れでやってきたよしもとよしともって感じ。
よしもとよしとも繋がりではないが、熊倉献の『ブランクスペース』も、思春期のヒリヒリ感とそれに取り巻くSFの距離感が90年代的で大好きだ!!
今年はトーチが『奈良へ』と『アントロポセンの犬泥棒』とゆう2つの傑作をドロップ!!!!!!どちらの作家も、絵柄も手法もとてもレトロな感じなのに、どちらも現代のマンガになってるのがすげえよ!
よしながふみの『大奥』、かなり前に途中で読むのやめてたけど、完結を機に読破!!こいつァ、やべえ!!!!NHKの大河ドラマにしなきゃダメっしょ!!なくらいに完成された江戸時代の将軍家のドラマになってる!
『マーチャンダイス』をたまたま読んで、大石まさるセンセのSFマンガの手触りに惚れ込んで、丁寧に読み込んじゃった!これもノスタルジーでしかないけど、かつてのアフタヌーンを想起させる作風でイイっ!岩泉舞センセも、子供の頃ジャンプで見てたやつ~~~~(実際は読んでないけど)!懐かしさ、と共に、大人の今読むと、少年向けとは思えない様なシビアな話が多くて、当時のジャンプの懐の深さを感じる・・・
『忍者と極道』は完全にバカ枠!ってか、今時こんなヌケのいいバカなマンガってなかなか無いから貴重ですよ!


音楽

1.うみねこゲイザー/無果汁団
2.THE THIRD SUMMER OF LOVE/ラブリーサマーちゃん
3.outer Ego/The fin.
4.最果てアンビエント/BUBBLE-B
5.波・石/Taiko Super Kicks
6.きらり/藤井風
7.からだポータブル/諭吉佳作/men
8.WINK/CHAI
9.水硝子/RYUTist
10.Cavalcade/black midi

次点
See-Voice/パソコン音楽クラブ Mood Valiant/Hiatus Kaiyote
The Tunnel and the Clearing/Colleen WAKING LIFE/TWIGY
スクーーープ!! - EP/おーるどにゅーすぺーぱー
Breeze/ATLAS Best of Cyndi Seui/Cyndi seui Pink/RAY
フォーリンラブ(feat.戦慄かなの)/佐々木喫茶
キャンディーレーサー/きゃりーぱみゅぱみゅ
ODDTAXI/スカートとPUNPEE BRONZE/EAST SHORE

総評
どんどんサブスクで聞く比率が多くなった結果、アルバム単位よりも単体の曲毎にアーチストを聞いていた感じ。アイドルの曲はほとんど単発聞きが多し。
中でも上に挙げた戦慄かなのと、RYUtistの曲は抜きんでた良さがあった。きゃりーちゃんもかつてのフレッシュさが戻ってきて嬉しかったナー。
去年に続き、無果汁団のアルバムは捨て曲なしの驚くべきクオリティー!!来年も是非にお願いします!!Taiko Super Kicksも、前作よりもさらに渋くアブストラクトなアルバムを出しててカッコよさに磨きをかけてる。
去年のアルバムになっちゃうけど、ラブサマちゃんのスタイルの変化にはびっくりしたなあ~(今年に入ってから知った)。オイラの好きなタイプのロックサウンドだし、ボーカルもロックスター然としていて、カックイイ~~~!
新しく知った、おーるどにゅーすぺーぱー、CHAI、藤井風、諭吉佳作/men。どいつも若いのに、メジャー感があってすげえぜ~。
去年からアジアものの情報を取り入れたいと思ってるが、思う様にいかないもんだね~。誰か情報をくれ~
単純に、そんなに音楽を聴いてる量が少ない時期もあるが、その分、一つの作品をじっくりと聞く時間も持てたのは逆に良い周期だったかも。金がないので一つのアルバムを繰り返し聞いてた、中学~高校生時代を思い出した。
あと、もうちょいレコ屋にも行かねばなあ~、と思った年の瀬である。私は未だに、レコ屋で情報収集する古いタイプのオタクであります。

ゲーム

1.真 女神転生Ⅴ/RPG
2.cyber punk 2077/SFオープンワールド
3.NO MORE HEROES Ⅲ/スラッシュアクション
4.HADES/ローグライクアクション
5.魔界塔士Sa・Ga/レトロRPG
6.gone home/アドベンチャー
7.フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと/アドベンチャー
8.Outer Wilds/アドベンチャー
9.洞窟物語+/レトロアクション

総評
今年は大作ゲームにあまり触れてなかったな、という印象。
大作どころでは、『サイバーパンク2077』!ゲームの完成度はトホホ、、、だったけど、ストーリー、世界観は文句なしに素晴らしかった。とりわけ、ナイトシティーという近未来退廃都市を、あのクオリティーで構築したのがスゴスギ。散歩するのが楽しくて仕方なかった。
もう一つの大作、メガテンⅤも楽しかった。こちらの評価はサイバーパンクとはある意味真逆で、ゲームとしては素晴らしいけど、ストーリー・世界観の独自性はかなり後退している様に感じたなー。痛し痒し。
大作ゲームの代わりにプレイしていたのは、インディーゲーム!最新のものから、過去に話題になったものまで、結構な数をやったけど、正に玉石混合の言葉がピッタリのバラつき具合。掘り出し物を見つけてみたかったけど、なかなかそうは上手くいかないもんだな笑。
評判のいいものとなると、やっぱり『ハデス』!これは長く楽しめたな~。ストーリー進行とキャラ育成。二つの要素のやり込みが見事にローグライクゲーム(毎回やる度に、ステージ構成や敵構成が変わるゲームジャンル)の構造と一致していて、何時間でもプレイしていたくなったぜえ。
今年は(今年出たものでないのばっかりだけど)素晴らしいアドベンチャーゲームを沢山やった。どれもストーリーの明確な語り部がいないのに、探索していくと物語の全貌が見えていく作りになっているのは素晴らしい!(ま、『Outer Wilds』はまだクリアしてないんだけど)
僕がゲームに求めてるストリーテリングってさ、正にこういうものなんだよなあ。セリフで説明するでもなく、なんならスペクタクルなムービーもない。だのに、プレイすると何かが分かる。そのゲームの物語の尻尾だけでも掴む事ができる。ゲームプレイする事によってのみしか匂い立って来ないナニカ。。。それを求めて私は今日もインディーゲームを漁る。
ショーガクセー以来、久々にプレイしたGB版のSa・Gaも正にそんなゲームで、説明不足故の支離滅裂な世界観なのに、そこには人智を超えたナニカが立ち上ってきてアツかった・・・!

その他

GENKYO 横尾忠則/展覧会
大・タイガー立石展 世界を描きつくせ!/展覧会
僕はもはや人間じゃない/私小説
PUIPUIモルカー/ストップモーションアニメ
ポプテピピック 再放送/アニメ
森田芳光全映画/映画本
ウォッチメン/海外ドラマ

総評
あ、あんまりトピックがないな~。まあ、コロナでイベントがなかったのでしょーがなし。行こうとしてた鳥獣戯画展は直前で中止になっちまったし。展覧会とかはもうちょい頑張って行けば良かったな。
横尾忠則とタイガー立石の展覧会は、楽しいのはもちろん、両作家が近いしい作風であるのを発見できて印象深かった。
活字本も全然読めてないな~。活字自体はちょこちょこ読んでるのだけど、まとめて読む集中力が本当に無くなってきている。良くないっ!!
アニメに関しても、年初めに見たモルカーが素晴らしかったくらいで、まあ、印象なし。シンエヴァとか、閃光のハサウェイとか、話題作はいっぱいあったけど、私に刺さるものは特になし!!
やっぱり今年は全体的にボンヤリとした1年でしたね~。世の中も停滞してるからしょうがない、とは言え。去年が激動過ぎただけかもな。
充実とは違うけど、思い返すと楽しい1年でした。来年はいよいよ40代!でこんなにヘラヘラ過ごせるのかは分かりませんが、こうやって出来るだけ長くカルチャーオタクをやっていこうと思います。
みなさま、よいお年を!!

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