「お探し物は図書室まで」
私は自己啓発や参考書の本を読むことが多いのですが
書店でふと手に取った一冊の小説本
「お探し物は図書室まで」 青山美智子
自分にとっては久しぶりの小説だったのですが
その世界観にあっという間に引き込まれ、
数ページ読み始めたところですぐレジへと向かい購入しました。
この本は本屋大賞も受賞されており、
それがきっかけで、以降に購入した本も本屋大賞を受賞した本が多くあります。
個人的に「本屋大賞 = おもしろい」という概念が芽生えた本です。
物語は5人の登場人物がいて、それぞれの人生からなるストーリー展開です。
5人それぞれ年齢も職業も立場も違いますが、ある一人の図書司書と出会いがきっかけで人生が変わっていきます。
物語に出てくる図書司書のインパクトが強くて
本を読んでいる間中、ずっとこの人物の姿を頭に思い浮かべていました。
個人的に「ふしぎ駄菓子屋銭天堂の女店主」のイメージです。
そのせいか、5人の登場人物が図書室を訪れているときは、何か異空間にいるような印象でした。
「何をお探し?」
それぞれの人物にそう問いかけて、きっかけを架け橋してくれる司書。
少し神がかった能力を持っているような雰囲気があってその世界観に引き込まれました。
「自分の意思とは別のところで状況は刻々と移り行く・・・
その時に一番やりたいことを、流れに合わせて一番やれる形で。」
多くを語らず、でもその人々への語りかけのひとつひとつが、厳しくも優しい人柄を想像させます。
本の帯にも書いてある「お探し物は本ですか?人生ですか?」の言葉。
私はきっとそのどちらともを探しに書店を訪れているのだろうな。
本は読んだ人が自分自身と結びつけて、何かを得ているものですね。
ふっと心が軽くなるような一冊でした。
著者 青山美智子さんの書籍
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