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バンコクのはずれにあるおもちゃ博物館

 日本の地方にはサブカル雑誌が好みそうな、意味のわからない博物館がある。タイも案外にそういった博物館がある。今回紹介するのは、意味がわからないわけではないが、なぜタイで? なぜここで? という博物館だ。その名も「BATCAT MUSEUM&TOYS THAILAND」である。つまりはおもちゃ博物館なのだが、タイのおもちゃではなく、主にフィギュアなどを展示している。

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 場所はザ・モール・バンカピの近くにある。この辺りに日本人は住んでいないだろうなというほど、バンコクの中心地から離れたエリアだ。外にはおもちゃのオブジェがあるのですぐにわかる。何度か前を通ったことがあって気になっていたので、取材がてら行ってきた。当時はタイの博物館協会(?)が発行する共通パスで入れる博物館だったので、家族でパスを持っていた我々は安く入ることができた。

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 展示物は主にフィギュアだ。大きなものから小さなものまである。恐らくオーナーの趣味が高じて収集品を展示するに至ったのだろう。ある意味では非常にうらやましい仕事でもある。

 ただ、タイのおもちゃはほとんどない。あくまでもアメリカンヒーローや、日本のアニメやヒーローのおもちゃが飾られている。なおのこと、なぜここに? という疑問が強くなる。

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 展示物は古いものから新しいものまである。新しいものはあまりありがたみはないが、やはり昔のおもちゃだとブリキだったり、絶版だったりするので、じっと見てしまう。頭の中ではいくらくらいなんだろうなという、下衆なことを考えているだけだが。

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 アメリカのアニメも少なくない。基本的にはヒーローものなのだが、なぜかここにシンプソンズまである。こんなに大きいオブジェは本家アメリカでもどこで手に入れるんだろうかと思うほどだ。

 バットマンのバットモービルもある。これはあくまでも模型だ。実は本当に走ると思しきバットモービルが少なくとも1台、バンコクにある。バンコク旧市街方面にあるベトナム寺院の駐車場に隣接する家に、オーナー曰くは「実際に走る」というバットモービルが置いてあるのだ。

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 日本のアニメもこうして展示される。ドラえもんの巨大なオブジェなんか、いったいどこで買うのだろうか。マニアの情報力はすごいなと思わせられる。

 いつからかMBKなどに小さなフィギュアショップがいくつもでき始めた。2010年を過ぎてからだろうか。こういったものは、好きな人は好きだし、タイ人も金持ちが増えたなと思う。このおもちゃ博物館のオーナーはきっとタイのフィギュア愛好家の中ではトップクラスなのでしょう。

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 新しいものではプレデターがあった。あとはゴジラだ。ゴジラで言えば、タニヤのまとい寿司のゴジラの方が大きい気がする。

 こう改めてE.T.を見ると、特殊なデザインだな。ボクが初めて映画を観たのはこの「E.T.」だ。たぶん4歳とか5歳くらいのころだ。大ヒットだったこともあって、立ち見で観た。初映画が洋物で立ち見ってなかなかだと思うのだが。

 当時は立ち見映画ってのはよくあったなあ。タイは完全指定制なので、立ち見というのがあり得ない。日本だとどうなんだろう。いや、日本は立ち見が出るほど映画館に人が来ないか。

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 こういった古いものは必見だ。こういうのばかり集めていればいいんだが、新しいおもちゃはどうもおもしろみがない。こんな古いおもちゃなどはアメリカとか日本でも持っている人が少ないのでは?

 あと、記憶が曖昧だが、この博物館には古いおもちゃの中に、タイ・バージョンもあったはず。アメリカンヒーローのおもちゃでありつつ、表記がタイ語になっているバージョンだ。こういうのは興味深い。

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 ほとんどが展示品だが、中には値札がついていて買取もできるようだ。ちゃっかり商売もしている。

 ホントいい仕事だなあ。自分の好きなものに囲まれて、入場料取って、売れるものは売って。元々経済力があるから無理に働かなくていい、あるいは本業の片手間でやっているのだろうけど、そういう生活、したいなあ。

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 場所はザ・モールのすぐ近く。一応駐車場もあるが、そんなにたくさんは停められない。駐車場が満杯になるほど人が来るとも思えないが。現在の場所は位置的によくなくて、一度見落として通り過ぎてしまうと戻ってくるのに時間がかかる。

 さっと観て、食事などはザ・モールでするといいでしょう。あるいは、バンコクのAKB48であるBNK48を観に行くついでにここに寄ってもいいかも。

※執筆時現在は改装のため休業中です。再開は2021年の初めだとのこと。

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