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サウナと登山について

日々、色々と思うことがある。思考する。
それらはどこかに残しておかないと、脳みその奥深くで眠ってしまうか、どこかに霧散してしまう。

だから、【日常雑記】という形で残していこうと思う。

雑記なので、タメになることもあるし、タメにならないこともあるだろう。
文を書くという行為自体に肩肘を張る必要はない。
話すように書けばいいだけである。


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5月10日から1週間、僕は新潟に行っていた。
高校時代の友人が佐渡島のブルワリーで働いており、5月に一旦戻るというkとで、ついていく形となった。前半は佐渡、後半は新潟市と三条市を訪れた。ちなみに、燕三条「市」というのは存在しない。燕市と三条市にまたがる金属加工業地帯を「燕三条」というのだ。つまり、エリアということであえる。

それはさておき、佐渡から新潟に戻って、5/15は三条市にあるスノーピークのサウナに入り、翌日に三条市から「弥彦線」という1日に10本も出ていないローカル線に乗って、弥彦村という場所に行った。


新潟で何をしようかと自宅で色々と探していると、「弥彦山・弥彦神社」がヒットした。なぜだかわからないが、行きたい、いや行かねば、と感じたのだ。それは直感だった。恐らく、「神門」という僕の苗字も関係していると思う。おっ、と感じた神社や寺院には積極的に入ることにしている。


さて、どうやら、弥彦神社は弥彦山の麓にあり、御仁廟は弥彦山の頂上にあるというのだ。634mの山を登らねばならない。僕は登山をしたことがなかった。だから、装備とか、心意気とか、何が必要なのかは全くわかなかった。

だが、標高は634m。東京スカイツリーと同じということに気づき、まぁ大丈夫だろうと感じ、人生初の登山を敢行することにした。


弥彦駅


弥彦駅には、14時くらいに到着した。

観光案内所に行き荷物を預ける。大体の観光地にある案内所には荷物をタダで預けることができる。ただ、17時までという時間制限がある。つまり、登山をして17時までには戻らなければならないという訳だ。

自分でもわからないが、期限ギリギリを意識するとなぜだか興奮してくる。

期限に間に合わないかもしれない、というハラハラドキドキなスリルを脳みそがいいストレスだと勝手に解釈しているのだと思っている。事実、大学のレポートを期限3時間前に取り組んで、逆に時間を余して提出できたということもあった。人間には色々なタイプがいるのだと改めて感じる。


この鳥居をくぐって登山が始まる


登山をしてきたと思わしき男性に声をかえ、登山口に行く。荘厳な鳥居が待ち受けていてくれていた。ここからは「入る」ではなく、「入らせていただく」という表現が正しいと直感的にそう思った。

登山の時は、相手が知らない人でも自然と「こんにちは」と挨拶してしまうと聞いていた。確か、YAMAPの創業者である春山慶彦のインタビューだったろうか。そんなはずはないだろうと思っていた。登山口で写真を撮っていた際に、実際にこんにちは、と声をかけられた。咄嗟にこんにちはと返す。

これか、と思った。

厳密にはまだ登山はしていない。ただ単に登山口にいる人だった。だけど、挨拶をされた。この挨拶が、僕の登山スイッチをONにしてくれた。


634mの弥彦山は、登山に90分、下山に60分。合計2時間30分かかるという事前情報を調べていた。だから、観光案内所には17時ギリギリに着くなと想定して、早めに登ろうと決めていた。



目を奪われた


登山口から山に入らせていただいてすぐに、なんて場所に来てしまったんだと感じた。とても美しい山だった。厳しくも温かみのある包容力を感じた。初めての登山なのに、なぜか安心感を感じた。この山自体が神社の一部ということも影響していたのだろう。失礼のないように登ろうと決めた。

弥彦山の登山道は確か全部で5ルートくらいあった。僕は、最もオーソドックスなルートを選択した。緩めの道なのかなと思っていたが、全くそんなことはなかった。

傾斜の厳しい道がずっと続く。
呼吸が切れていくのがわかった。どくどくと心拍数が上がっていく。
足の筋肉に乳酸が溜まっていってく。
火照った血が全身に流れ出していく。
上がっていく心拍数に、身体がチューニングされていく感じだ。

この感覚、今まで味わったことはないけど、何かに似ているなとふと感じた。なんだろうか。


そうだ、サウナだ。


サウナに入ると座っていても心拍数が自然と上がっていく。
改めて考えると、この現象は不思議だ。日常生活でこのようなシーンはほとんどない。なぜなら、心拍数は身体の動きとシンクロしているからだ。

たくさん動けば動くほど、心拍数は上がっていく。
ただ、サウナだけは座っているだけで勝手に心拍数が上がっていく。
だから、身体の物理的な疲労度と、心拍数上昇が一切シンクロしない。
身体にとっては非常事態、みたいな感じなのだろうか。

だが、登山はそれが見事にシンクロするのだ。
しかも、大自然でそのような現象が起きる。


呼吸、足で地面を踏み占める、鳥の囀り、草木が風に揺れる。

汗が額を伝う。それを拭う。

樹木の匂い、地面の匂い。

目の前を通り過ぎる虫や鳥。

木に手をかけながら、険しい道を登っていく。


常に五感が刺激される。

もちろん、携帯なんて通じない。
そこは現世と隔離された世界だった。


なんて素晴らしいんだろう。


山頂から見える景色は、山がくれた贈り物のように美しかった。

登山は人間の野生を呼び起こしてくれる。
そして、人間は自然によって生かされている。


登山は色々なことを気づかせてくれる。













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神門崇晶(Kando Takaaki)
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