見出し画像

【神門レポート 猿払FW番外編】 北海道猿払村からの帰路

この前リリースした北海道猿払村についてのこちらの記事、結構の方が読んでくださり、中には「猿払行ってきます!」というメッセージもいただきました。素直に嬉しいですし、実際に行ってみてわかることがたくさんあります。

去年、今年と富山、香川、新潟・佐渡など、結構色々と行きましたが、こういう形で出していくのもいいなと感じてます。

11月中に、「丘珠-新潟間」のトキエアがやっと就航されそうなので、その記事を執筆中です。乞うご期待くださいませ。




さてさて、北海道猿払村は、札幌からだと車で片道6時間はかかります。高速ノンストップだともう少し早いですが、北海道は鹿が出るので(笑)、安全運転で行きましょう。

そんだけ遠いので、申し訳ないですが用がない限りほとんど行かないんですよね。だから、この際宗谷岬の方をぐるっと回って、日本海側から帰ってやろうということになりまして、以下のルートを回ってきました。

① 宗谷岬
② 稚内副港市場
③ 豊富温泉
④ 小平町 旧花田番屋跡

これらに寄り道しながら、1日で札幌に帰るという鬼スケジュールでした。
帰りは12時間くらいかかったかもです。

どの場所も学び大き場所でした。
では、どーぞ!(今回は旅の記録なので、人口分析・経済分析はカットしました)


① 宗谷岬

日本で一番ロシアに近い場所、それが北海道稚内市であり、日本最北端の岬である宗谷岬です。僕自身、今まで稚内には行ったことがなかったのでこの際行ってやろうということで立ち寄ってみました。

これくらい近い

実際に行ってみると、樺太のなんと近いことか。。。!
当日は運良く晴れていたので、双眼鏡を使わずとも、肉眼で目視できるレベル。それもそのはず、宗谷岬と樺太の最南端である西能登呂岬とは、直線距離で43kmしか離れていません。


奥にうっすらと見えるのが樺太。ちょー近い。

日本の国防上、相当重要なことが身に染みて感じました。実際、日本最北の自衛隊基地は稚内市にあり、さらに陸海空3つの部隊が同じ敷地内に存在するという、全国的にみてもレアな場所なんです。


北海道在住とはいえど、札幌などに住んでいると国境は普段意識しません。しないというよりも、できないの方が正しいでしょうか。それが、宗谷岬に降り立つと、「国境」というものを激しく意識しました。これを体感できただけでも、行ってよかったなと強く感じました。


あとは、宗谷地方は風が強いので、以下のような丘陵地に多くの風車が立っているのも特徴的でした。

奥に見える白いのが全て風車


② 稚内副港市場

北海道猿払村でご案内してくださった、新家さんが「副港市場のチャーメンは食べてほしい!」とオススメしてくださいました。

さらに、一緒に行った友人は「1ヶ月に1つ職を変えた男」という特殊な経歴をもっており、過去に根室のとある港で働いていたこともあり、「よくわからん漁師飯的なやつは絶対に外れないんで!」という強烈な押しもあったので、速攻で向かいました。

日曜日だったからか、結構混んでいました

めちゃめちゃ海鮮がプリップリで、あんかけもいい具合のとろみで、かなり美味しかったです。さらにここ、焼き魚も美味しそうで、さすが漁港という感じでした。

前の晩に一生分のホタテをいただいていたのですが、海鮮はなんぼあってもいいですね。健康にもいいですし。海鮮が現地のであることを祈るばかりです。

さて、腹ごしらえが終わったところで、ひとっ風呂浴びに行きましょうか。


③ 豊富温泉

さぁ、この豊富温泉、全国的、いや世界的にみてもかなり珍しい温泉です。何がレアかというと、「石油が混じった温泉」なんです。

ここに全国から多くの人が「湯治」をしに訪れてくる

豊富温泉の始まりは、上記のHPによると以下のとおりです。

豊富温泉は大正14年より、石油の試掘を行ったところ、翌年5月に地下約960mの地点より高圧の天然ガスと共に43℃のお湯が噴出したことから開湯した温泉です。昭和2年頃、草葺小屋をたてて地元の人達が温泉として利用されるようになり、まもなくして川島旅館など8つの旅館が開業し、温泉街が出来上がりました。

つまり、石油が出たポイントと温泉が出たポイントが偶然被った、ということなんですね、おそらく。このレアな泉質を求めて、日本全国から多くの方々がやってくるそうです。

特に、温泉に入ることで病気を治す治療法である「湯治」のために訪れる人が多いようです。元々、北海道は日本の中でも有数の湯治場なんですね。

浴室に入ると、ガソリンスタンドで嗅いだことのなる香りがフーッとしてきます。湯船をよくみると、マジで油が浮いてます。それを見るまでは半信半疑でしたが、結構驚きでした。


詳しく知りたい方はこちらをどーぞ!



おまけ 初山別村 「道の駅 ロマン街道しょさんべつ」

温泉に入ったせいか、かなり眠気が襲ってきたので、どこかに立ち寄ろうと思い、フラッと入った道の駅でびっくり仰天でした。これで目が覚めたといってもいいくらいです。

この道の駅で発見したのが、全長30cmはあろうかというくらい大きなサクラマス。冷凍でしたが、なんと1尾500円。なんという価格破壊なのだろうか。。。

デカすぎる

こういういいものは高く売らなきゃいけないのに、おそらくこの地域ではそこまで珍しいものではないのでしょう。

4尾買ってやりました。ちゃんちゃん焼きにしてやりました。
美味しかったです。


北海道は各地でこういういい素材はたくさんあるのに、それをそのまま売ってしまうというのが長年の課題です。ブランド化するなり、単価が高くても売れる販路を開拓するなどということが、これからさらに求められてくると思います。

ちなみに、北海道初山別村は人口が1100人ほどであり、音威子府村(680人)、神恵内村(800人)、西興部村(1000人)に次いで、北海道で4番目に人口的には小さな村です。


④ 小平町 旧花田番屋跡

さぁ、初山別村でのびっくりサクラマス事件で目を覚まし、オロロンラインを通り南下していきます。

オロロンラインから見る夕日

夜も更けてきて視界に変化がなくなてきた時に、それがふと目に飛び込んできました。雄大な出立ちで僕たちを待ってくれています。それは、小樽の旧青山別邸にも負けず劣らずのスケールの大きさ。

これは一目見ておかねばと急ブレーキを踏んで、近くで見ることに。

こういう歴史的建造物には、「元ある場所にない」というあるあるが付きまといます。もちろん、北海道開拓の村のように保存や維持管理を目的として移築されることはとても素晴らしいことなのですが、建造物というものは、「そこに存在した理由」がちゃんとあるはずです。

ただ、移築されてしまうと、その理由というものを直感的に知ることはどうしても難しくなってしまうのです。だって、なんの脈絡もないところに移動されてしまうのだから。

その点、この旧花田番屋は元ある場所にきちんと保存されていて、それだけでかなり価値があり、本当に素晴らしいです。今まで多くの鰊御殿を見てきましたが(小樽、富山など)、今までで一番感動しました。この建造物を見るだけで、そこでの歴史を体感できるのです。

調べたところ、この番屋は建造物では日本最北端の国指定重要文化財であり、昭和46(1971)年、重要文化財に指定されたとともに小平町がこれを買収し、3年の年月と約1億9000万円の費用を投じて解体修復したとのことです。


これを移築せずに、この場所に残したまま解体修復したことは、本当に英断です。ファンタスティック!!!!

さらに、道の駅も併設されており、道の駅を巡る若者グループも立ち寄ってましたw


道の駅のひと区画には、鰊御殿の内部を思わせるかのような内装が


まとめ

猿払での体験もそうでしたが、やはり写真や動画だけではわからないことがたくさんでした。百聞は一見に如かずとは言いますが、まさにですね。

時間があるとき、若いうちにこそ、旅をすべきです。

旅をすると(特に一人だと)、多くの場面で決断を求められます。
限られた時間の中で、目の前にある多くの選択肢の中で、どれかを選んで前に進まなくてはいけない。

「旅は決断の連続」、を改めてかなり感じられました。
ツアー旅行に参加するのではなく、自分で行き先を決めて、なんでも自分で決めるのだ!


サポートお待ちしております!(笑) いただきましたサポートは、次の記事を書くための本や資料などに遣わせていただきます。