見出し画像

【フリーランスエンジニアが仕事もせずに巡礼してみた2023】§30 巡礼30日目 知らない人がたくさんいる

§30-1 もう慣れた

6時過ぎ。
起きて準備。
歯を磨きに部屋を出ると雨が降っていた。

今日はアルベルゲの予約もしてあるし、急がなくていい。22kmのフラットな道。

こういう時は雨の中進むのではなく、ちょっと待つ。ということで、準備をほぼ済ませてから2度寝。

7時半を過ぎる頃まで寝る。

8時か8時半には出ないといけない気がするけど、不安なので8時前にアルベルゲを出る。

思った通り、雨はほぼ止んでいた。

ちょっと寒い。歩いていれば暑くなるのでジャケットを着ずに歩く。

昨日のおじいさんに会った。
今日はどこまで行くのか、と聞かれたので行き先を伝えたけど伝わってなさそう。

もしかしたら行き先を聞かれていなかったのかもしれない。

握手して別れる。

一体何者なのか。

振り返って見てみた。

§30-2 老夫婦

今日も1人で歩く。
昨日同じ部屋だった老夫婦と目が合ったので話しかけてみる。

「ドイツに住んでいて歩いてきた、3000kmぐらい。」

歩いてきた!?

すごすぎる。ビルバオから700kmも結構歩いてると思ったけど、すごい人はいるんだね。

帰りは電車でゆっくり帰るらしい。

そこからしばらく話をした。
この1ヶ月何回話したかわからない東京の話。
相変わらず上手く話せてないけど。
それと、これもよく聞かれるお遍路の話。

そしておばさんの名前がモニカであることが分かり、ドイツの女性の名前の話。
60歳前後のドイツ人女性はモニカが多いらしい。

この旅で3人目のドイツ人女性のモニカ。

他には、

・君はオープンマインドな感じだけど、日本人ってみんなそうなの?
・日本は遠いけど、両親は心配しなかった?

と聞かれたり、
この辺りに生えてる木について教えてもらった。
日本では見たことない木。
いや、知らないだけであるのかも。

元々はアフリカに生えてて、育つのにたくさんの水が必要。土壌にたくさん水を含んだところじゃないと育たない。
下の方の葉っぱと上の方の葉っぱでは形が違う。
などなど。

この木です。

そんな話を聞いていたら、今日のルートの分岐点を通り過ぎていた。

なんと、1/2の選択を見事正解していた。

この辺りで、この老夫婦に頼み事をされた。

「孫が今年5歳になるので誕生日ムービーを作っている。いろんな言語で”Happy Birthday”を伝えたいので、日本語でムービーに参加してくれないか。」

僕で良ければ。

なんでもないところでムービーを撮った。

もっと見た目の良い日本人カップルとか歩いていなかったのだろうか。
いかにもそういうムービーに向いてそうなタイプの人、他にいるだろ!
そう思ったけど、結局今日まで僕は日本人には会っていない。

この旅の中で出会った巡礼者たちは、僕以外の日本人に会ってないかも。
上手く話せないせいで、日本という国について偏った知識を持った外国人を増やしてしまったかもしれない。
いつの日か、彼らがそれぞれの母国語で日本について話してくれる人に出会いますように。

最近増えたけど何コレ?

徐々に減る数字を眺めながら、アルスアに着いた。

§30-3 合流地点

この街はアルベルゲが多い。
そして巡礼者も急に増えた。

なぜならここは、北の道、フランス人の道、プリミティボの道の合流地点付近。

ピクニック気分学生や親子連れ、犬と歩いてる人などを見かけるようになった。

そして日本語の何か。
「旧〇〇跡」とかにあるやつ。

へー、熊野古道や日本カミーノの会ではなく、お遍路さんの方の関係者なのね。

通り過ぎてアルベルゲへ。

入り口に大量のバックパックが積んであった。
荷物輸送サービスを利用している人がとても多いということだ。

アルベルゲのスタッフのおじさんは沖縄に行ったことがあるみたいで、日本人だと分かると友好的だった。

5人部屋、シングルベッド。
2段ベッドじゃない部屋を予約していたのを完全に忘れていた。

快適。タオルも用意されてる。
今日もトラベルシーツ要らずのベッド。

シャワーを浴びて洗濯し、乾燥機に服を入れてからバルへ。

§30-4 バル

今日ぐらい、お酒飲むのやめてゆっくりしようかな。
カフェに行こう。そう思ってたら2日前に会ったおじさんと遭遇。

「バルに行くところだから一緒に行こう!」

誘われたのでもちろんYes!と答えてついて行く。
ビールを飲む。

このおじさんの英語は最初の方はなんとなくわかるんだけど、だんだんと何言ってるのかわからなくなる。
笑顔で話してくれるからきっと楽しい話なんだろうな。

どうやら今日の夜、このバルではサッカーが観られるらしい。
19:30からレアルソシエダ戦、21:30からレアル・マドリード戦。

おじさんはレアルマドリード戦が観たいらしい。
僕はソシエダが観たい。

いいこと聞いた。
夜また来よう。
おじさんはビールを飲み終わり、ちょっと寝ると言って帰って言った。
ビールをご馳走になったので、夜僕が払うよと伝えた。
伝わったかな。

結局もう一杯。tinto de veranoを頼んで飲む。

そろそろ乾燥機も終わる頃。アルベルゲに戻る。

§30-5 サッカー

ちょっと寝て、スーパーに行きサラダを買って食べる。
持っていたアボカドも食べる。

19:30。サッカーが始まる。
バルへ急ぐ。

ほとんど人がいなかったけど、ソシエダ戦はテレビで見ることができた。

飲みながら見る。

後半もあと10分となった頃、おじさんがやってきた。
徐々に人も集まってきた。

アルベルゲは22時に扉が閉まってしまうので、おじさんと10分ちょっとサッカーを見てから帰る。

おじさんの分のビール代も一緒に払って出る。

ソシエダは引き分けか。

アルベルゲに戻ったけど、誰も寝てなかった。
それでも部屋の電気は消えていて、皆ベッドの横のライトをつけていた。

たくさん巡礼者がいるから日本人に会えるかと思ったけど、そんなこともなく今日も終わった。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?