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文字が見えづらくなる読字障がいとその支援 ~「みんなに読みやすく」の意識 ~

 こんにちは。たっきーです。
 なんと、見出し画像、作ってみました!伝わりますか?

 さて前回、文章を読むのにとても時間がかかる『読字障がい』のこと、それを抱える子が感じるつらさ、について紹介しました。

(リンクでもいいのですが、記事のうめ込みをやってみたかったので、やらせてもらいました┏〇)

 今回は、前回に引き続き、『読字障がい』のお話です。
 読字障がいを抱える子は、文章を読む時にどんな難しさを感じていて、どんな配慮をする必要があるのでしょうか?
 この疑問について、今回は「文字を見ること」に難しさを感じている子に焦点を当てて記事を書いていきます。


「文字を見ることの難しさ」とは?

 文字、文章を読むとき、「文字を見て、音に変える」作業をして、最終的な意味の理解へつなげています。" ノート " にしても " note " にしても、文字の形を見て " のーと " という音に変え、その文字の意味を理解します。

 読字障がいを抱える子は、この一連の作業のどこかに難しさがあり、読みづらさを感じています。

 「文字を見る」ことがうまくできない場合では、文字の " 形 " そのものがくずれて見えていたり、単語や文章としての文字の " ならび " がくずれて見えていたりするするそうです。

ディスレクシア

 文字の形がくずれるとは、文字が「ぼやける」、「二重になる」、「鏡文字になる」などの見え方になることです。例えがよいかわかりませんが、視力の良い方がメガネをかけて文字を見たとき、視力の悪い方がメガネを外して文字を見たときの状態ではないかと思います。

 文字のならびがくずれるとは、行や列で書かれた文字のならびが「文字がバラバラに置かれている」、「動く」、「列や行がゆがんでいる」などの見え方になることです。単語としての文字のかたまり、文としての単語や文字のかたまりがわかりづらい、把握しづらい状態ではないかと思います。


「見えづらさ」を減らす配慮・支援とは?

 まず、冒頭に紹介した前回記事の中でも書きましたが、読字障がいの子が文章を読みづらくて苦しんでいること、文章を読むことに十分以上に頑張っていることを理解することが支援の始まりです。どんな配慮も、その子が感じている「つらさ」を分かっていることで、本当に意味のあるものになると思います。

 つづいて、配慮・支援の方法を考えていきますが、文字がどのような形で見えているかは本人にしかわかりません。そのため、いろんな方法を試しながら、文章を読みやすくするための支援のしかたを見つけることになります。方法には、次のようなものが挙げられます。

 ① 文字を大きくしたり、小さくしたり、サイズを変える。
 ② 
文字の形、フォントを変える。
 ③ 読みたい文章だけを見せたり、色をつけたりして際立たせる。

 ①と②は、文字の形が見やすくなるための配慮です。とくに、②では、読字障がいの子を含めた多くの人にとって読みやすい文字の形として「UDフォント(Universal Design フォント)」というものが開発され、色々な場面で使用されています。
 ちなみに、見出しに使っている文字、【文字の形のくずれ】と【文字のならびのくずれ】を示した図で使ってる文字は、「BIZ UDゴシック」、「UDフォント」です。パッと見た感じはどう感じたでしょうか?

 ③は、文字のならびが見やすくなるための配慮です。この方法は、読字障がいの子へ向けた「デジタル教科書」には、標準機能として組み込まれています。また、デジタル教科書はタブレットを使うので、タブレット機能で「①文字の拡大・縮小」も、あわせて行うことができます。
 (デジタル教科書:https://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/index.html


長男坊も「文字を見やすくする配慮」が必要だった!

 さて、読字障がいを抱える長男坊。どのような文字を見ていたのでしょうか?

 長男坊の読み書き障がいが疑われていたとき、私たちは「文字がもやもやして見える?」、「文字がゴチャゴチャしてない?」と何度か聞きました。長男坊の答えは、毎回 " No "。実際のところはわからないのですが、おそらく「文字を見る難しさ」は感じていないのだと思います。
 このことは、「長男坊には、文字がゆがんで見えたり、鏡文字に見えてたりしてるのかな?」と心配していた私たちにとって、すこし安心させるものでした。

 それでも、前段で紹介した「文字のサイズを大きくすること」と、「読んでいる分が目立つ色で表記される」と、文章がとても読みやすくなるようでした。
 これは、先ほど紹介したデジタル教科書を使っているときに気づいたことで、文字を大きくする機能や、読みたい文が目立つ機能を上手に使いながら、長男坊は教科書を読んでいました。

 文字が見える、見えづらいにかかわらず、読みたい部分が読みやすい形式で示すことは、多くの読字障がいの子にとって必要な配慮・支援なのかもしれません。


 今回は、「文字を見ること」に難しさを感じる読字障がいについてのお話でした。
 文字の見づらさは、周囲の人にはわかりづらいです。もしかしたら本人も、読みづらい理由が「文字の形やならびのくずれ」であることに気づいていないかもしれません。
 それでも、文字が見づらいことで読むことが苦手と感じている子にとって、周囲がその困難さに気づき、適切な配慮・支援をしてくれることは、とても助けになりますし、大きく成長するきっかけになると思います。


〇 読字障がいの子は、文章を読むときに「文字を見て、音に変える」作業に難しさがある。

〇 「文字の形のくずれ」や「文字のならびのくずれ」によって「文字を見る難しさ」を感じる読字障がいの子がいる。

〇 見やすい文字の大きさ、フォントを使ったり、文章を強調したりするなどの配慮で読みづらさを小さくすることができる。

〇 「読みやすく見せる」は、読字障がいの子にとって必要な配慮である。


 次回は「読字障がいを抱える子は、文章を読む時にどんな難しさを感じていて、どんな配慮をする必要があるのでしょうか?」の続き。「文字を音に変える」ことの難しさ、その難しさへ必要となる配慮、について書く予定です!

 図を作ってみたり、いろいろ挑戦させてもらった記事。最後まで読んでくださり、ありがとうございました!!

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