職場の換気を、物理面から心理面に転換して考えてみる
最近は、コロナ対策でどこに行っても換気、換気。
クローズドな秘匿性がウリの会員制バーですら、換気のためにドアを開け放っているというから驚きである。
ちょうど前回の話で、職場において立場を入れ替える空気清浄機の必要性の話をしたが、今回はそのちょっとした続き(と言う名のおまけ)である。
その情報収集していた時にたまたま見つけたのが、下記のサイトである。
このサイトでは、効率よく部屋を換気するに当たってポイントとなる点を紹介している。
非常に簡潔かつ要点が押さえられた記事である。
換気はただ闇雲に窓を開ければいいわけではありません。効率よく換気をするポイントが4つあるのです! 確認していきましょう。
私がリサーチしていた視点の都合上、この物理的な部屋の換気は、そのまま職場環境という心理的な換気に当てはまるのではないか?との仮説が頭をよぎった。
以下において、記事にある効率のいい換気をするための4ポイントを引用させて頂きながら、当てはめ・検証していきたいと思う。
■ポイント①:夏場と冬場、時間帯に注意して換気する
"換気は1日に2回、10分程度行うのがおすすめです。ただし、効率よく換気をするには、換気をする時間帯に注意が必要だといえます。"
これは職場環境にも同じことが言えるかもしれない。
・外(部屋外部) = 社長等の役員側
・内(部屋内部) = 社員側
・空気 = それぞれが持つ思い
・温度 = その思いの熱量
だとすると、
・外の温度>内の温度 → 社長側の思いが高いが社員側は高まっていない状態
・外の温度<内の温度 → 社員側の思いが高いが社長側は高まっていない状態
・外の温度=内の温度 → 社員側と社長側の思いが一致している状態
と言うことになる。
雇う側と雇われる側が完全に分断された環境下では様々な不満や認識の相違が発生してくる。
そう考えると、確かに1日2回くらいは立場を超えたコミュニケーション(換気)が必要なのかもしれない。
ただし、気が向いた時にするのではなく、その時期と時間帯に注意する必要があるようである。
"まず、夏場は換気をすると熱い空気が部屋に入ってきます。せっかく部屋を涼しくしていたのに、換気によって部屋の温度を下げなおす必要が出てくるのは非効率です。朝方や夕方の気温が低い時間帯に換気を行いましょう。また、すだれやカーテンなどで日光を防ぐようにしておくとより良いです。
次に冬場は、夏場と違って冷たい風が入ってきます。ですから、換気によって室温が下がり過ぎないように、日中の比較的あたたかな時間帯に換気をしましょう。さらに、換気の際にはあらかじめ厚着をしておくと良いです。"
なるほど夏場のようなイケイケな季節の場合、会社をより高みへ近付けるために、社長含む役員側は思いが高まりがちである。
ともすれば、その実働部隊である社員側の業務的キャパシティを超えた案件まで受注することにも繋がってしまうこともあるだろう。
それがストレッチ目標であれば良いが、靭帯が伸び切ってしまう程の達成水準になることは避けなければならない。
外と内の気温差を等しく保つためにも、記事にあるような温度差が比較的近しい時間帯を狙ってコミュニケーションを取る必要があるのかもしれない。
逆に、冬場のような会社にとっての低迷期こそ、それこそ温かなボトムアップ型の提案を社員側から行い、温度差を一致させていく努力も求められているのだと思う。
"また、花粉症の人は花粉が入ってこないように、花粉の飛散時間などを調べて、その時間を避けるようにするとより良いでしょう。"
この部分は半分笑い話である。
どうしてもこの人は個人的にアレルギーが、という場合もあるかもしれないが、そこは皆で配慮し合いましょうという話である。
■ポイント②:効率よく換気するには空気の流れを意識する
"効率よく換気を行うには、空気の入口と出口を作るように注意するのが大切です。
玄関と窓が対角線に位置しているのならば、それぞれを開けて換気をします。この際に、玄関は全開にしなくても構いません。何かを挟んでおいて、10センチほどあけておけば充分です。"
この部分もなかなか的を得た部分だと思う。
換気、つまり労使間で思いを一致させる意味でのコミュニケーションにおいては、入口と出口をお互いに共有出来ているかということが重要になる。
この場合における入口とはまさしく課題認識の部分であり、出口とは課題解決の部分である。
ここが共有されていなかったり、曖昧になっているとすると、空気が全く循環せずに淀んでしまうことになる。
空気はまさにフローであり、流れである。
身体中に日々送られ続ける血液そのものだ。滞留したり止まったりすると血栓に繋がりかねない。
記事にあるように一定程度オープンにした上で、入と出とその間の流れを明確にしておく心掛けが重要ということである。
■ポイント③:換気扇を回して換気をする
"ドアを開けず窓を開けているだけの換気では、空気がうまく循環せず、換気に時間がかかってしまいます。室内に換気扇があるのならば、換気扇を回して窓を開いて換気をしましょう。
窓が空気の入口に、換気扇が空気の出口になってくれるので、効率よく室内の換気を行うことができます。"
ここでいう換気扇とは、まさに前回の投稿で提案した社員総会のような存在であり、最終的に課題解決を図る機関である。
常日頃、入口として課題認識をしつつ、そこで個々が感じた違和感等を出口である社員総会等の場で共有し、提案して解決を図る。
このことで、効率の良い換気が実現出来るということである。
■ポイント④:サーキュレーターを使った換気もおすすめ
"一人暮らしのワンルームは窓が小さかったり少なかったりするので、窓を開けていても空気が循環しないこともあるでしょう。
このような場合は、サーキュレーターを使った換気がおすすめです。サーキュレーターとは空気を循環させる道具のことで、扇風機と似たような外見をしています。開けた窓に向けるようにサーキュレーターを設置し、送風を行うことで、室内の空気を循環させることができるのです。"
職場環境におけるサーキュレーターとは果たして何なのであろうか。
先程の換気扇のような大掛かりで固定的なものでなく、もっと手軽で変動的なものである。
これは、ランチの時間等におけるちょっとした会話だったり、ふとした時の雑談だったりと、種類自体は色々とあるのではないだろうか。
そしてこの間のテレワークが進んだ結果、職場環境において機能しにくくなっているのがこのサーキュレーターなのではないだろうか。
当たり前だが、パソコンの画面越しでは風は吹いてこず、結果として空気も循環しにくい。
このやりにくさはきっと多くの人が経験しているはずだ
いかに自分の仕事が、仕事以外の要素も含んで成立しているかを思い知らされる経験である。
この部分は無理やりランチを制度化するべきだとか小難しい話ではなく、こんな状況だからこそ楽しくいこうよという各自の心掛けの話なのかなとは思っている。
■おわりに
今回はおまけ企画ということで書いてみたわけであるが、別に誰に強制されて書いているわけでもないので、たまにはこのような内容も良いかなと思っている。
ただ書きたいこと、描きたいことを表現できる場がnoteだと思う。
ましてやそれで人と繋がることが出来るのであるから、貴重な場である。
泣いても笑ってもこのとんでもない2020年という年はあと1ヶ月とちょっとで終わる。
新しい年が今より少しでも良くなるように、自らのドアも開け放って色んな空気を取り込みながら、こちらもこちらで少しでも何か残るものを引き続き届けていきたいと思う。
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