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「LOVE理論を許さない!」の災難。

私は、"恋愛マニュアル本"が大好きで、この世にあるこういった類の本はすべて読んできた、と言っても過言ではない。

そんな恋愛マニュアリストの私は今回、「夢を叶えるゾウ」の作者・水野敬也が書いた「LOVE理論」という恋愛本がとても面白いと職場の人に聞いたので、仕事終わりに本屋に寄ってきた。


しかし、わかってはいたのだが今からもう何年も前の本ということもあって、店内をくまなく探しても見つけることはできなかった。

しょうがないので「家に帰ってネット通販で買うか」と思って帰ろうとしたところ、棚の整理をしていた店員のおばさんがトコトコと近寄ってきて「お探しの本がありましたら、パソコンでお探ししますが」と声をかけてきた。

若い店員なら恥ずかしいがおばさんだから「まぁいいか」と思い、お願いをしてレジまで一緒にいき「LOVE理論って本を探しているんですが・・・」と尋ねた。


店員「LOVE・・・理論・・ですか、少々お待ちください」

店員「えっと、ラ…、ラ…」

私「あ、『ラ』じゃなくて、『L』で探してください、英語でLOVEなので」

店員「あっ!失礼しました、LOVE、LOVE…」

そうこうしていると、レジにいる私の後方にどんどん列ができていく。

私「お客さんが待っているようなので、後でいいですよ」

店員「では、探しておきますので、店内でお待ちいただいていてよろしいでしょうか?」

私「あ、わかりました(恥ずかしい恥ずかしい)」

店員「それでは、お名前のほうを・・」

私「廻るです(恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい)」


そして、走るようにその場を去ってから10分後。

悪魔のサイレンが店内に鳴り響いたのであった。


―ピンポンパンポン♪ 

「お客様のお呼び出しを申し上げます。廻る様、廻る様、LOVE理論をお探しの廻る様。レジまでお越しくださいませ。繰り返します。廻る様、廻る様、LOVE理論…」


きゃー!!!!!!!!!!!!!!


恥ずかしさのあまり、そのままレジに向かうことなく帰宅したのは言うまでもない。
きっとあの本屋にいた女子高生やOLたちは私のことを「おじさんがLOVE理論とかキモっ、キモキモキモキモティなんですけど」と思っていたに違いない。




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