地球が丸くみえる
「8月16日、開陽台で満月を見よう」
バイク仲間がたむろする喫茶店に張り紙があった
「東の空に月が浮かんでいた 全くの真円 満月だった
約束の夜の、フルムーンだった
満月の照り輝く空の下に、根釧台地がひろがっていた・・・
息をひそめた大平原があった・・・
フェリーで知り合った男2人と女1人が
北海道をツーリングする青春バイク小説
『振り返れば地平線』
作者は舞台となった道東の中標津に仕事場をかまえる
直木賞作家・佐々木譲
10年ほどまえの晩秋
小高い丘にたつ中標津・開陽台の展望台から見わたした
ぐるりと360度 なだらかな大草原
牛が草をはむ牧草地がどこまでもひろがっている
カラマツの防風林
それを割って一直線にどこまでものびるミルクロード
北には知床の山並みが遠くつらなっていた
これぞ、北海道 いや、でっかいどう
譲のバイク小説が世に出て
ライダーの集う聖地となった開陽台
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