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思い出に残るプレゼン~即興から生まれたモノ

なぜこの話を思い出したのか分かりませんが、

何となく書き残しておきたかったので、

書いてみます。

他愛のない話です。

私が修士の学生の頃、かれこれ20年くらい前ですが、

全国の同分野(工学)の若手研究者の集まりに参加しました。

そこでは各大学からの代表者(学生)がそれぞれの

研究室の紹介と、研究内容を短い時間で紹介する

機会が設けられていました。

プレゼンテーションと言えば、今はパワーポイント等の

プレゼン用ソフトを使うのが普通かと思いますが、

当時はまだOHPといって、透明なフィルムに印刷して

スクリーンに投影してプレゼンするというのが主流でした。

大体の学生は何かしら、パソコンで作成したスライドを

印刷してプレゼンしていましたが、

ある大学の学生さんはスライドは準備せず、

OHPの投影機に透明なフィルムを置いて始めました。

で、まずマジックで三角形を一つ書いたのです。

会場には100人くらいの人が居て、

三角形の次にに何が書かれていくのかを

固唾を飲んで話に聞き入ってました。

発表者の学生は淡々と話しを進めて行きます。

話は上手で、皆が引き込まれていました。

そして、時間は過ぎます。

でも、その図形に手が加えられません。

皆、話を聞くとともにその図形が

いつどのように使われるのか、

注目しています。

私も「三角形は何に使われるのだろう」

と思いましたが一向に使われない。

終了まで残り数分。

えっ、まさか、そう来る?

結局、最後までその図形には手が加えられず、

発表者は何事もなかったように話を終えました。

...


会場に何とも言えない空気が一瞬流れます。




でも、次の瞬間、会場でその日最大の笑いと拍手が巻き起こりました。

発表者は相変わらず淡々としていて、何が起こったのかという様子。

そして、その発表者は当日のMVPを受賞するのでした。

あまりにも見事な展開だったので、その後直接お話を聞いたところ、意図してやったわけではなく、まぶしかったからとか、めんどくさそうに仰っていたかと思います。

お笑いに詳しくもなんでもないですが、ここには何か神髄があるように思うのです。

緻密に計算されたわけでもなく、ただその瞬間にできることを即興で行ったのでしょう。

リラックスと集中とでもいうのでしょうか。

ここまで書いてみてようやく分かりましたが、
コーチングセッションでもクライアントの方に思いがけない答えが生まれる瞬間はありますが、これに近いように思っています。

気づきが生まれる瞬間というのは、自分のときでも他人のときでもエネルギーが高まる瞬間に思います。


最後までお読み頂いてありがとうございます。^ ^

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