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アフターコロナ 見えてきた7つのメガトレンド(日経BP)

COVID-19。最初は隣国の火事程度にしか見ておらず、さらにはクルーズ船という特殊条件下での感染病程度にしか見ていなかった。しかし今となっては、世界史に歴史が刻まれることになるであろう感染症。感染症の恐怖の中、我々は無理やりDXの世界を経験させられた。例えば「バーチャルの必要性」「物理的な距離の意味」「コトを売る」ということを強制的に考えることになった。こんな逆境下だからこそ一人一人のレジリエンス力が求められている。そして逆境下だからこそイノベーションがうまれる。我々一人一人が未来志向で考えることで新たな社会へステップアップしたAfterコロナの世界へと進化できるのである。

この本では、COVID-19をきっかけとしてマクロ環境のメガトレンドにどんな変化をもたらすかを前向きに描からている。
キーワードの一つ目は『人間中心』、そこからくる「分散型都市」「職住融合」「ヒューマントレーサビリティ」というトレンド。二つ目は『制約が生み出す価値』からくる「コンタクトレステック」「ニューリアリティー」「デジタルレンディング」「フルーガル(倹約的)イノベーション」という7つのトレンドがうかがい知れる。

※引用文の中にも自分なりの解釈もかなり入っているが、Memoということでお許しを。

■7つのメガトレンド(マクロ視点)

①分散型都市

・キーワード=「集中から分散へ」
・DX&幸福&感染病対策⇒(20世紀型大箱都市の終焉)⇒分散型都市&MaaS
・人が移動することを前提に作られたハードウェアが中心の社会システムは不便なのでディスラプト
・デジタルが中心のスマートシティP/Fを基礎として様々なサービスAppが価値を提供する社会システムが新たに構築される
・P/Fの標準化により世界中の多数の都市間でつながるよう効率化

新たな都市P/F構想を成立させるためにも、MaaSによる価値創造は今後急速に重要度が増していくであろう。当然その時のビジネスモデルはデジタルを中心としたエコシステムのP/F型(notパイプライン型/モノ中心)で共創によりアップデートし続ける社会である。

分散型都市

②ヒューマントレーサビリティ

・監視社会と安心安全社会は紙一重
・監視&個人情報保護⇒(二兎を追え)⇒信頼&透明性&個人の便益
・中国の濃厚接触者追跡アプリは”監視<個人の便益”という構図で大成功

”データ=血液”とも言える。体が健康な状態でいられるのは、常に新鮮な血液を体中に行き渡らせ循環させているからである。世界中が中国と同じような個人情報データの取り扱いは出来ないが、社会が受け入れるボーダーラインを知って最低限守りつつ、いかに個人個人に分かりやすい便益を与えられるかが重要でる。

③ニューリアリティ―

・在宅勤務を前提とした働き方を強いられている
・外出自粛&社会活動&テック⇒(岩盤規制も緩和)⇒オンラインとオフラインの融合
・強制的にデジタルの社会を経験
・リアルの価値の再定義

→withコロナにより世界中の人が大なり小なり強制的に新たなデジタル社会を経験させられ便利さを感じ取っている今こそ、新たな世界観を社会に問うて実装する最大のチャンスだ。

④職住融合

・三密回避&経済効率性⇒(オフィスの価値を再定義)⇒衣食住with働く空間(LDK+Working Space)+社員を結びつけるオフィス
・あいまいな都市一極集中から空間の存在意義が明確化した分散へ
・居住地分散化で移動手段が変化
・仕事のための移動から散歩や健康などの楽しむ移動が増加
・今後の都市計画の視点(コアサービスの市民権、適切な配置、自然との共存、都市と地方の一体化、ビッグデータ活用)

→組織変革の7S(マッキンゼー)の中でも、ハードSについてはリモートでも構築を進められるが、ソフトSについてはオフィスを核として形成が必要である。一期一会のリアルな場をいかに価値ある機会にできるかが問われる時代となる。

職住

⑤コンタクトレステック

・ロボット&5G&ビッグデータ⇒(サイバーフィジカルシステムCPS)⇒非接触&非対面社会の実現
・少し未来の事と考えられてきた技術が前倒しで実用化
・人流解析は基本
・話し相手はロボットの先=心理的ハードルを越えれば距離の概念が消える
・オンライン診療、建設テックなどの岩盤規制が崩壊
・高額な導入コストをどう乗り越えるかが課題

→一昔前は笑い話であったロボットが私生活の中に溶け込んで共存する世界、今となっては待ち遠しい存在になってしまっている。我々、モノづくりを強みとしてきた日本企業は、”サイバーフィジカルシステム”という思考で世の中に価値を創出していかなければならない。

コンタクトレス

⑥デジタルレンディング

・非対面融資
・金融のデジタル化

→デジタル化と共に金融機関の役割が変わらないといけない。単なる金融窓口機能では、顧客への付加価値提供に対する対価は獲得できない。デジタルを前提とした存在価値を見直さないといけない。

⑦フルーガルイノベーション

・フルーガル(倹約的)イノベーション=従来のサービスや製品、製造工程を再設計し、現場のニーズにあった安価で高機能な製品を開発すること
・既存製品サービス&危機⇒(極限状態)⇒一線を画した製品サービス
・不透明な環境下では企業体力気力的にゼロからイチを生み出す余力が不足
・大幅な制約条件があるからこそイノベーションが生み出される

→制約条件を前向きにとらえ、現場発のニーズに応えられるように既存技術や既存サービスを素早く顧客にぶつけて問うことで最適な価値提供につながる。

■新型コロナによる変化

第二段階目の変化がすでに起こり始めており、2段階目への世界観は確実に浸透する。ただし、リアルとバーチャル、自前とアウトソースなどの対立軸ではなく、融合させた考え方が必要となる。

新型コロナの影響

■書籍

■読書note記録(2020/5~)
・Aug/31/2020
・累計:8冊目

以上


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