県立岐阜商・高木翔斗捕手(2021年広島7位指名)インタビュー

 ソフトバンク・甲斐拓也、ヤクルト・中村悠平らプロ野球は小柄な捕手の活躍が目立つ。そんな中、188センチ、89キロの大型捕手として期待されるのが県岐阜商の高木翔斗だ。10月11日に行われたドラフトでは広島が7位で指名。パンチ力ある打撃を評価されており、日本人初のメジャー捕手となった城島健司のように打てる大型捕手を目指す。

――2年時の交流試合を含めて3度甲子園出場もすべて初戦敗退(20年交流=●2対4明豊、21年春=●0対1市和歌山、21年夏=●2対3明徳義塾)。自身も11打数2安打で長打なしと見せ場をつくれませんでした。

高木 甲子園で打ちたいというのは小さい頃からありました。春夏とヒットは打ったんですけど、自分の思うようなバッティングができなかったのは、すごく悔しい。県大会(23打数9安打の打率・391、3本塁打、8打点)までは順調にいってたんですけど、大舞台で(力を)発揮できなかったのは自分の弱さなのかなと思います。

交流試合もセンバツも負けてしまって、最後の夏。3年生は(鍛治舎巧)監督も入学する前から「君たちが3年になる時に日本一を取る」と言って集まってきた仲間たち。プレッシャーは感じなかったけど、「勝ちたかったな」という気持ちは結構強かったですね。

――そういう想いがあって力んだ?

高木 そうですね。

持ち味のリストの強さはどう鍛えたのか

――プロのスカウトに訊くと「リストが強い」と言っていたけど、自覚はある?

高木 そう言われて、「そうなんだ」と感じました。

――リストを鍛えるようなことはやっていた?

高木 小さい頃から、お父さんにお風呂の中で(手首を)前後左右に動かすトレーニングはやらされていたので、そういうふうにスカウトの人の目に止まったのは、小さい頃から毎日やってきた事がつながったのかなと思います。(手首強化トレーニングは)今もやってます。お父さんには「球が速くなる」と言われたのでやりました。小さい頃からあまり考えずにやってたんですけど、それがバッティングにつながったのはとてもよかったんじゃないかと思います。

――バッティングは前で打つ、バットに乗せて打つタイプだよね?

はい。前さばきです。中学のときの監督の教えもありますし、センバツが終わってから全く打てなくなって、打席の中で考えすぎてバットに当たるのが精一杯ぐらいの時があったんです。そのとき、始動も遅くなって、ポイントが近くなって詰まっちゃうことが多かったので、やっぱり前さばきが大事なんだと思いました。この夏もノーステップにして、ミート(重視)じゃないですけど、率を上げるためにやった結果、前さばきのバッティングになってきました。

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