見出し画像

融合問題編《A1》 1次方程式

 正しく作られたさいころを2回投げ,1回目に出た目の数をa,2回目に出た目の数をbとする。xの1次方程式$${ax=b}$$の解が1になる確率は(ア)であり,$${ax=b}$$の解が整数になる確率は(イ)である。

(県立岡山朝日高2013)

問題を解く前に・・・

 これからは、確率だけではなく他の数学の領域をつかった「融合問題」に触れていくことにします。
 ただ、これらの問題は「見た目」は難しいにしても,
●確率の問題としては、さして難しくない(サイコロ2つ)
●よく読むと、簡単な問題に読み替えできる問題も多い。
●場合分けなど、条件の合うもの(分子)がすべてを網羅しているかどうかにいちばん注意を払う。
ということに気をかけたらよい。

分母は・・・

 どんな偶然が起こっているか?
に気をかければよいですので,さいころを2回投げる。迷わず,例の表ですね。

 ですから、分母は36通り

分子は・・・

(ア)これらの方程式の解が$${x=1}$$となるのは6通り。なので,確率は6/36=1/6

(イ)これらの方程式の解が整数になるのは、アの場合含めて14通り。なので、確率は14/36=7/18

答え (ア)1/6 (イ)7/18

問題を解いたあとに・・・

 $${ax=b}$$ のの解が1と言うことは、$${x=1}$$を代入すれば$${a=b}$$ということですので、結局「1回目に出る目と2回目に出る目が等しい(同じ)になる確率を求めなさい」「1回目に出る目の倍数が2回目に出る目になる確率を求めなさい」という問題(基礎編3基礎編4)を解いているのと同じことだ,ということに気付きましたか? 問題文には方程式が書いてありますが,適切に読みかえることができれば,方程式なんて全く関係のない問題になるわけです。

類題:秋田県2023青森県2022秋田県前期選抜2020群馬県前期
2019



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?