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福井県|公立高校入試確率問題2021

 Aさんは,1周4kmの池の周りを1kmごとの4つの区間に分けて,次の【きまり】に従って1周することにした。

【きまり】
○1枚の硬貨を4回投げ,投げた順に表か裏かを記録する。
○記録した表裏に従って1kmごとに順に進む方法を決める。進む方法は,表の場合は「歩く」,裏の場合は「走る」とする。ただし,裏であっても,その直前の区間で「走る」場合は「歩く」ことにする。
〇後もどりせずに1周する。

例:硬貨を4回投げたとき,表裏裏表の順に出た場合の硬貨の記録と進む方法

 Aさんは1km歩く場合12分かかり,走る場合6分かかる。
 このとき,次の問いに答えよ。ただし,硬貨の表と裏の出かたは同様に確からしいとする。(A問題・B問題共通)

(1) Aさんが池の周りを1周するのにかかる時間について最も短い場合の時間を求めよ。

(2) Aさんが池の周りを1周するのに42分かかる確率を求めよ。

分類 応用編6

2区間続けて走れないのはわかってる?

 偶然は4回起こるので、樹形図にします。〇は表が出た時、●は裏が出た時で樹形図を書くと、下の図の左側のようになります。

 そして問題の歩く・走るどっちになるか。問題の条件から「ハハ」とつながらずに「あ」に読み替えるところに注意。(例ではわざち当てはまらない場合を出しているのでは、と推察します)
 歩くのを「あ」、走るのを「ハ」で表して、右側に並べることにします(漢字より早く書けるのと、2つを見ためで区別しやすいため。ここはわかる印ならば何でもよい)。

(1)2区間続けて走ることができない条件から、走れるのは最大2kmまで。なので、最短時間でも残りの2kmは歩くので、12×2+6×2=36で36分。確率の問題ではなく、状況が飲み込めているかを確認する問題、というところ。

(2)42分かかるのは、まじめに方程式を解いて求めるとすると、走る区間を$${x}$$区間とすると、歩く区間は$${(4-x)}$$区間。かかる時間は$${6x+12(4-x)}$$とあらわせるので、方程式$${6x+12(4-x)=42}$$を解くと、$${x}$$=1。つまり走るのが1区間だけ、ということになります。(「まじめに」と言ったのは、走るのは0~2区間の3種類で、2区間のときは36分と計算したので、あとは0か1区間のどちらになるかを計算しちゃってもよい。これをやっちゃえば、方程式を立てるやり方が「まじめ」なのがわかってもらえるだろうか)
 1区間だけ走ることになるのは、図から探すと〇印の7通り。全部で16通りだから,求める確率は$${\bm{\dfrac{7}{16}}}$$。

(1)36分  (2)$${\bm{\dfrac{7}{16}}}$$

問題を解いたあとに・・・

 確率の問題に分類はしてありますが,あまり確率の問題でもないような・・・


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