基礎編32 「分子を求めるテクニック④」【研究】並べて2けたの数をつくって3の倍数
問題を解く前に・・・
基礎編最後の研究問題は「定番」と言っていいほど、あちこちで出される問題です。例題のように「2けたの数をつくったときに、3の倍数である確率を求める」のですが、書いてあるとおりに真面目に2けたの数をつくって、3の倍数であるかどうか3でわってみて・・・としなくても、実は3の倍数判定方法を知っていると、パッと早く解けるパターンの問題です。
それは各けたの数の和が3の倍数なら、もとの数は3の倍数(各けたの数の和が3でわり切れれば、もとの数も3でわり切れる)というルールです。
この問題を出題ということは、「このルールを知ってるかな? 知ってたら速く解けるって思いつくかな?」と出題者は考えているはずです。数学マニアをくすぐる問題として「定番化」しているような気がします。
※2020島根県、2018三重県・岡山県・長崎県、2017島根県、2016福島県・和歌山県・熊本県、2015鳥取県、2014富山県、他私立学校多数
分母は・・・
4つの玉から1つ取り出して、戻してもう1つを取り出す
→偶然2つで表 →表はいじらない
分母は16
分子は・・・
問題文にあるように2けたの数をつくって
3でわり切れるか確認をしてもいいですが・・・・
「3の倍数←→各けたの数の和が3の倍数」を利用したほうが、簡単に終わります。和が3の倍数になる組合せは表の中の○印の5通りのみ。
分子は5
答えは・・・
(約分できないのでこれでおしまい)
問題を解いた後で・・・
なぜ「各位の数の和が3の倍数→もとの数が3の倍数」なのか、文字を使って証明する問題も押さえておいた方がいいと思いますが、もう少し簡単に説明もできると思います。動画として、
を貼っておきます。
…というわけで、基礎編おしまい。
以上35問で、基礎編はおしまいです。中学校の確率のシンプルな問題はこれで解けるようになっています。(いるはずです)
しかし,確率のからんだ入試問題がこれで完璧かというと,そうはいかないのです。ここから先、このnoteでは、大きく、別の数学の知識・技能が必要な《融合問題》と、数学の知識ではなく問題分に示されている別の装置の操作が必要な〈応用問題〉の2つに分類して,紹介していくことにします。
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