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高知県|公立高校入試確率問題2024

 1から5までの数字が1つずつ書かれた[1],[2],[3],[4],[5]の5枚のカードがある。この5枚のカードを裏返してよく混ぜ,そこから続けて2枚のカードをひく。このとき,1枚目のカードはもとに戻さない。ひいた1枚目のカードに書かれた数字を十の位の数,2枚目のカードに書かれた数字を一の位の数として2けたの整数をつくるとき,その整数が3の倍数ではない確率を求めなさい。ただし,どのカードがひかれることも同様に確からしいとする。

分類:32 【研究】並べて2けたの数をつくって3の倍数

表をつくって解きましょう。

 まず起こりうるすべての場合を考えます。カードは2回ひきますので偶然は2回起こります。偶然2回のときは表で考えるといいですね。
 そして、取り出して戻さずもう1回なので,[1]→[1]のように同じカードをひくことはできません。対角線にある該当するマスは消すことになります。

 ここまでできたら、2けたの数を実際に表の各マスに埋めます。

 すべての場合は20通りあります。そのうち3の倍数ではない確率ですので,3の倍数である確率を求めてからでもいいですし,3の倍数でない数を数えて確率を求めてもいいです。

 3の倍数なのは8通り,3の倍数ではないのは12通りですので,求める確率は$${\dfrac{12}{20}=\dfrac{3}{5}}$$。

【研究】もっと早く解くために

 ある数が3の倍数であるかどうかを判定するのは,各位の数の和を計算するのでした。加法は交換法則が成り立つ,$${a+b=b+a}$$ということでしたね。ということは,条件判定をするにあたって$${a+b}$$だけ考えればよいのであれば,1枚目・2枚目の順序は考えなくてもよい,つまり2枚を順番にひかなくても2枚同時にひいて考えてもよい,ということになります。

 2枚同時にひくことを考えて,その和を考えれば,表は次のようになります。

 確率を求めれば,$${\dfrac{6}{10}=\dfrac{3}{5}}$$,というわけです。
 パターンとして覚えこんでしまうと、別の問題に出会った時にこのやり方が使えるのか、自分が何をやっているのか、迷路に入り込んでしまいます。
 問題を解き進めるにあたっては、何よりまず、何が「同様に確からしい」ことがらなのか説明できることが大切です。

 $${\bm{\dfrac{3}{5}}}$$


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