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奈良県|公立高校入試確率問題2022

 図2のような正方形ABCDがあり,点Pが頂点Aの位置にある。2つのさいころを同時に1回投げて,出た目の数の和と同じ数だけ,点Pは頂点B,C,D,A,B,…の順に各頂点を反時計回りに1つずつ移動する。例えば,2つのさいころの出た目の数の和が5のとき、点Pは頂点Bの位置に移動する。
 2つのさいころを同時に1回投げたとき,点Pが頂点Dの位置に移動する確率を求めよ。

分類:応用❷~動かす②循環型

区別ついてないけどさいころは2個

 (区別のついてない)さいころ2つとあるときも、問題を解く側で勝手に区別をつけて解きます。

 と言うわけで、表をかきます。表に何を書くか,が問題ですが、2つの目の和と、その結果どの点にいるかを両方書いておきました。

 すべての場合の数は36通りで、そのうちDに止まるのは表の通り10通り。なので、求める確率は$${\dfrac{5}{18}}$$

$${\bm{\dfrac{5}{18}}}$$

問題を解いた後に

 こうした循環型の問題は、わり算のあまりを考えるとうまく行きます。なぜか? わり算のあまりが同じもので作ったグループ分けが、ちょうどグルグル回る点の位置と対応するからです。一番単純なのは偶数奇数ですね。

 あまりを使ってグループに分ける方法は、日常でも使われています。例えば体育の時間など、何チームかに分けるとき、例えば4チームに分けるときなど、1列とか輪になってとかで、1,2,3,4,1,2,3,4,‥を順番に言っていくやり方でチームを分ける方法がありますね。誰と一緒になるかドキドキするアレです。

 1,5,9,13,‥番目の人が第1グループで、2,6,10,14,‥番目の人が第2グループ、というふうになります。これは番号を4で割ったあまりが同じものどうしでグループ分けをするやり方と同じで、数学的には「剰余類」という言葉がついています。
 言葉は覚える必要はありませんが、あまりでグループに分ける発想は、今後すうがくでも高校(大学入試)でも使う発想ですし、日常生活で活かす場面も含めて、身につけておくといいのでは?と思います。

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