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TM NETWORK

鈴木が青春を無駄に過ごした90年代後半から00年代前半くらいの雰囲気というのは、同調圧力により多様性とか、個性とか、そういうのを排除するような社会だった気がする。少数派、弱者に対しての配慮が欠落した社会で、屈折した青春を過ごしていた。

そんな中、TM NETWORKを知ったのは、再放送で見たシティハンターのGET WILD。演出もあって、かっこよかったのを覚えている。
中学生だった鈴木はCDレンタルショップでTIME CAPSULEというベストアルバムを借りて、GET WILDを聞こうとした。

律儀にもアルバムは1曲目から聴く習慣のあった鈴木は、1曲目に入っていた「金曜日のライオン」で心を鷲掴みにされてしまう。
今まで聞いたことがないサウンド、心地よいサウンド。
目をつぶると、赤とオレンジの夕焼けが見える。

そこからは、TM NETWORKの虜になった。
「RAINBOW RAINBOW」「CHILDHOOD'S END」「GORILLA」「Self Control」・・・・古いアルバムから順番に聞き直すことで、時代の追体験をしていく。いつしかMDディスクは、TMの曲でいっぱいになった。
片道一時間、往復二時間の無駄な登下校中、ずっと聴いていた。

周囲の同級生たちにはまったく理解されなかったけど、
インターネットやSNSの普及によって、多種多様な趣味や嗜好や性癖を受け入れられる土壌がある2010年代だったら、もっとFANKSを増やせたのではないかと思う。

TM NETWORKの魅力は、音が時代を超えても古くならないここと。
80年代後半サウンドを当時中学生、高校生だった鈴木が聴いても「あたらしい」と感じた。

それは、デジタルサウンド全般に言えることで、YMOでも宇多田ヒカルでもなんでもそうなんだけど、こうした音楽って古くならない特徴があるんじゃないかなと。

インターネットとかがない時代に「NETWORK」という単語をチョイスするあたりも素晴らしい。今でこそ普通に使う単語だけど、そこら辺のセンスがあると思う。

そんな追体験にてTM NETWOERKを追っていた高校時代から一転、あの時代の熱を再体験する機会が大学生の時訪れた。

TM NETWORK DOUBLE-DECADE TOUR

20周年の横浜アリーナ。ここで、リアルタイムに合流したのだった。

ライブでは感極まった。あぁ、好きでいてよかったなと。

それからのTM NETWORKは活動をしたり、休んだり色々ありながらも2020年で35年。

レジェンドレスラーが入場だけで金をとれるように。
もう、3人立っているだけでいい。3人揃ってほしい。

トリビュートで小室さんの代わりに浅倉大介さんが入ったことがあったが、やはりそれは違うのだ。3人揃ってのTM NETWORKなのだ。

いつの日か、また3人で活動してほしい。

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