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ずっと独身でいるつもりはないけれど、「ずっと独身でいるつもり?」を観た。

感想、というと綺麗な言葉にまとめようとがんばってしまいそうだから、とりあえず思ったことをつらつらと書く。

年上の女性が主人公の映画を観ると、「あ、私今この人のこの段階かも」と思うことがある。
逆に、年下の女性が主人公の映画を観ると、「あった、あった、こんなとき」と思ったりする。
今すぐにぱっと出てくるもので思い出せるのは「愛がなんだ」。
この映画を観たのはもう3、4年前だから、ふわっとした記憶しかないのだけれど、岸井ゆきのちゃん演じる主人公を見ては「やめとけやめとけ、あーわかるけどやめとけ」となり、江口のりこさん演じる大人の女を見ては「やべ、私このままいったらこうなりそう」と思っていた。
今回観た「ずっと独身でいるつもり?」でも同じような感覚があった。

たとえば、田中みなみさん演じる主人公の本田まみ。
20代の頃はひとりで生きていく強さに価値を感じていて、それを当時書いた自身の書籍にも記しているわけだけど、10年後、36歳になった現在、「ずっとひとりでいるのは怖いです」と言う。そこから話が展開していくわけなんだけれど、、

私の話になりますが、もともと、ひとりで生きていく力がついてこそ、自分のレベルを上げてこそ、素敵なパートナーに出会えると信じて、20代のころはスキルアップやキャリアアップに力を入れていた。
あわよくばその過程で、素敵な出会いがあればいいな、なんて思いながら。

キャリアアップは楽しい。
2005年放送のドラマ「anego」が大好きで、放送当時から今まで何度も繰り返し観ているんだけど、篠原涼子さん演じる主人公・奈央子のセリフに「男は裏切っても、仕事は裏切らないよ」というものある。30歳超えて思うけど、ほんとに仕事は裏切らないし、つらいときもあるけど、頑張れば頑張るほど、間違いなく自分を支える存在になってくれる。

でも、20代のころってやっぱり、その先で素敵なパートナーに出会えるっていう、希望があったから張り切ってこれたわけで、そのせいかわからないけれど、30代に突入してからの私は常に息切れしている。(動悸とかでなく、心の)
息切れが始まったのは、29歳くらい。どうがんばってもやる気が出ない。
一時的なものかな?なんて思ったけれど、そんなことなく。
頑張ってた当時と同じ環境に身を置けば、感覚を取り戻せるかもと思って、講座に通ったりもしてみたけれど、なんか頑張れない。
前は順位をつけられては燃え上がって、こんちくしょうって思いながら頑張っていたけど、今は順位とか無駄に凹むからやめてくださいって思う。
そこから1,2年経ってからは、がんばれない自分を認める方向に動いてきた。
どうしてがんばれないの!なんて思い続けていたら、どんどん自己嫌悪に陥ってしまうから。

って、話がだいぶそれた感じがするけれど、映画の冒頭の主人公・本田まみを見たときに、私と同じ息切れをしているように見えた。
もうがむしゃらに頑張れないし、落ち着きたいし、ひとりで落ち着くのは考えられないし、なんのためにがんばっているのかといえば、その先に見据えた将来像があったからなのに、なんだかそこに行きつける感じがしない。
絶対仕事もプライベートも私のほうが頑張ってきたのに!と思わされる人から先に、どんどん結婚・出産していく。
ああ、どんどんひとりになっていく。うそ、こんなはずじゃない。
考えれば考えるほど、ひとりでいるのが怖くなってくる。という感じ。

映画の始まりの本田まみが今の私だとしたら、映画の終わりの本田まみみたいに「私は幸せです」ってかっちょよく言える女性に、私もそのうちなっていけるのかな。。

雨宮まみさんの本、「東京を生きる」だけ何年か前に読んでいたんだけど、他のも読んでみようかな。

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