見出し画像

【台湾の日本語教育事情】台湾日本語教育研究国際シンポジウムに参加してきた

11/25に台北の淡江大学で行われた「台湾日本語教育研究国際シンポジウムーデジタル変革期における日本語教育の革新的取り組みとその課題ー」を聴講してきたので、その学び&感想を。

・外国語学部の危機的状況

まず、印象的だったのが、台湾の外国語学部が減少しつつあるという事。これは、パネルディスカッションで台湾の大学の教授達が取り上げていた問題。今は学生を確保するのにどの大学も必死なんだそう。
外国語学部が減少傾向にある主な理由は、加速する少子化と外国語を4年間かけて習得するのはもう時代にそぐわないからだとか。
今は理系の学部、特にIT系に人気が集まり、台湾の言語教師は将来に不安を抱えているそう。
この問題に関しては日本も共通している部分があると思う。学部だけではなく、大学自体もどんどん減少していくのは目に見えている。
だからこそ、限られた職にしがみつくのではなく、時代に合わせて働けるようにフットワークは軽めでいたい。

・デジタルの知識が不可欠に

今回のテーマがデジタルに関係するものだったので、メタバースやVRなどのデジタルと教育を掛け合わせた講演が行われた。他国の大学とオンラインで繋いで交流するCOILの授業形態や、各国の留学生と一緒に受けられるオンライン授業の取り組み、メタバース空間を利用した自国の文化紹介など、最新の情報を得ることができた。
授業形態も教育業界もどんどん変化していくんだな、と改めて実感し、デジタル化に怯えるのではなく、最初は失敗してもいいから試行錯誤を繰り返して新しい授業形態に積極的に取り組みたい。

今回の学術シンポジウムは、新たな学びがありとても面白かった。特に、語学教員を目指す身としては仕事観について深く考える機会になった。現代は、日本語学科に入らずとも、日本語学校に通わずとも、Youtube、アニメ、オンラインスクールなどで日本語を習得する事ができるようになった。
そんな中で、私はどういうポジションで、何が出来るのか、どのような教室活動を行うべきかなど自分ごととして考えていきたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?