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アメリカ武者修行〜初日から野宿の巻き〜

Facebookで懐かしい写真が出てきたので昔の話をしてみる。ちょうど10年前、アメリカのサンディエゴにあるアライアンスMMAに2週間の修行に行った。

アライアンスに行った理由は当時UFCバンタム級チャンピオンだったドミニククルーズとやりたかったから。

その話をする前にまず、アメリカ修行に行くための資金を確保するためには2014年に行われたパンクラスワールドスラムトーナメントで優勝しなければいけなかった。

このトーナメントへの出場が決まり優勝賞金が50万円だと知った瞬間、「これでアメリカ修行に行ける」と頭をよぎった。実はあの金原正徳選手も同じトーナメントに出場していたので戦う可能性はあったのだけれど金原正徳選手は訳あって途中棄権した。

一回戦はATT所属のサーワンカカイ選手に判定勝ち、決勝戦は昔マネルケイプのセコンドだったブラジルのマルシオセザール選手と戦い1RパックスピンキックでKO勝ちして優勝。そして優勝賞金50万円を獲得し、アメリカ修行に行くのであった。海外に行くのは初めてでパスポートを取るところからワクワクドキドキで楽しかったことを覚えている。

初めて海外に行くもんだからアメリカがどういうところかもわからず、英語が話せないにも関わらずサンディエゴからジムの行き方も調べずに向かった。出発前に親友からとあるメモを授かった、サンディエゴからジムに行く時に困ったら見てと。

僕は完全にアメリカを舐めていた。

たしかあの時は日本→サンフランシスコ→サンディエゴというルート。サンフランシスコからサンディエゴなんて家から渋谷に行くくらいだと思ってた。だって地図見るとそんなに変わらないじゃん。サンフランシスコから汽車のような大きな電車に3〜5時間乗ってサンディエゴに行った。まずサンフランシスコの空港でサンディエゴ行きの汽車を探すにも一苦労。英語が話せないから人に聞いても理解されず、対応もみんな冷たかった。長くなるから割愛するとしてなんとかサンディエゴに到着したのだけれどまさかの終電を逃してアメリカ初日から野宿するハメに。

もちろん野宿は絶対に避けたいから近くにあったホテル3軒くらいにステイプリーズ!ってお願いしたけど予約していないと無理だって言われて仕方なくの野宿。アメリカで野宿なんてさすがの俺でもヤバいと思ったけどどうしようもなく、寝たらヤラレると思ったので寝ないで乗り切ろうと意を決して近くの駅で朝を待った。

その駅にはホームレスが何人かいた。ホームレス同士みんな友達みたいで僕も同士だと思われたのか話しかけられて仲良くなった。(最初は怖かったから関わりたくなかったけど)ほぼ英語わからないんだけど知ってる単語を聞き取ってなんとか理解した。

バカな話なんだけどポケットWi-Fiも持ってきてなかったからケータイも使えなかった。だってアメリカは基本お店にWi-Fiがあるからどこにいても使えるから大丈夫だよと事前に友達が教えてくれたからそれを信用したのだけれど僕が行ったところはすごい田舎だからWi-Fi無いお店もあるしまずWi-Fiのパスワード教えてもらう会話できないからそもそも無謀だった。

海外行く時はポケットWi-Fi持っていこうね。

ホームレスと仲良くなって数時間経過した頃、1人のおばあさんがご飯とお菓子をたくさん持ってきてくれた。僕もホームレスだと思われたのか僕にもくれたのだ。僕は大丈夫だよとジェスチャーしたけど通じる訳もなく、仲良くなったホームレスと分け合ってご飯を頂いた。サンフランシスコの空港の冷たい人たちと違い、ホームレスたちは優しかった。

そんなこんなで無事に夜が明け電車が動いたのでジムに向う。ジムの最寄駅に着いたけどそこからジムに行くのもわからないので歩いていたおじさんに聞いたら教えてくれたのでまたジムに向かう。しばらく歩いているとさっきのおじさんが車を持ってきてジムまで連れて行ってくれた。サンディエゴ最高。

そしてようやくジムに到着。予定よりだいぶ遅れての到着だけど時間がかかった分、達成感はすごい。寝てないし時差ぼけもあるし色々あったからけっこう疲れてたけどちょうど朝練の時間でそのままレスリングのスパーリングを2時間くらいやったかな。やりたくなかったけど英語で説明できないからやらざるを得なかった。

とまぁこんな感じ。良い思い出。この続きは気が向いたら書きます。




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