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演劇や映画を見た後に来る「語彙力消失」と「筋肉痛」について
共感してくださる方、どのくらいいるかなあ……?
作品の感想をしゃべる時の僕は、語彙力が著しく低い。
観劇後、相変わらず語彙力がゼロになる私です。言葉扱うの、難しすぎないか……
— 尾崎 太祐|ロボット劇作家🤖 (@ozata92) October 11, 2020
「よかったなあ」「面白かった!」「感動した……」――
直感的にそう思える作品に出会ったときほど、直後はなにも言えなくなる。
だから僕は、小劇場界隈の「役者面会」というシステムが、実は苦手。
(最近は、感染症対策の一環で見かけなくなったけれど……)
演劇を作る側なのに、劇場にも再三足を運んでいるのに、未だに慣れない。
終演直後、知り合いの役者さんと顔を合わせられるのはうれしいが、いつも"感想"で苦心する。
「よかったねー!」が第一声になる自分が、どうも好きになれないのだ。
たまに気の利いた一言、すぐに伝えたい感想が浮かんでいることもある。
しかし、それも口に出してしまえば一緒。
なんだか嘘っぽく聞こえている気がして、劇場からの帰り道、反省することも少なくない。
友人や家族など、親しい仲の人と演劇や映画を見た後の「会食」も同じ。
(これも最近は減っているけれど。それはそれで、とても寂しい……)
お酒で飲みながら、見た作品のことをアレコレ語り合うのが醍醐味の時間。
しかし、まだ内容が咀嚼できていなかったり、思いに整理がついていなかったりすると、なにから喋っていいかわからなくなってしまう。
結果、食事中の話が弾まなかった経験がどれだけ多いことか……!
とても面白かったんだけど、まだ頭が、語彙力が追いついてない!
ああ、ごめんなさい……!
しかし、その失われた語彙力は、二日後くらいにふらっと戻ってくる。
まるで筋肉痛のように。
あのシーンのあのセリフ、こういう言わせ方がうまかったな。
あっちのシーンのあのカット、キャラクターの表情が印象的だったな。
あの作品で伝えたかったテーマって、実はこういうことだったのか……!?
そういうことが、徐々に言語化されて、細かくたくさん湧き上がる。
なぜこの語彙力が、もっと早く発揮できないんだ!
感想、あの時に言っておきたかったのに……!
そう思いながら、確認するように同じ作品を再び見に行くこともある。
悲しきかな、寂しきかな、ひとりで。
ああ、今日もそんなシーンに出くわしてしまった。
どうすれば、この"語彙力消失"と"筋肉痛"を防げるのかなあ。
どなたか、いい解決策を知っていたら、ぜひ教えて下さい……!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました! これからも応援いただけたらうれしいです。 (いただいたサポートは、作品制作のために活用いたします!)